表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
234/447

233

短めです。ごめんね。


 いやあ、見つかってからは悲惨だった。

 銀河法ってなんだよ。

 問答無用で撃ち殺されたぞ。


 一度、『大部屋』に戻ってから、『邪龍族』アバター、赤いウロコ模様の全身タイツで背中に黒い(たてがみ)のついたやつで、復活石から呼び出された。

 『邪龍族』の基本アバターは緑のウロコ模様に金の(たてがみ)で、『りばりば』と区別していた。

 ヒーロー側『銀河ポリス』のヒーロー『ロサ・ターンオーバー』は恐ろしい相手だった。

 直訳すれば薔薇の代謝とでも言えばいいのだろうか?

 【仮想戦士II(VRファイターII)】は能力値パラメーターをランダムに入れ替えた分身を二体出すスキルで、制限時間付きだが単純にヒーローが三人に増える。

 しかも、時間になると自爆特攻してくる厄介さだ。

 さらに【悪魔召喚師(イビルサモナー)】は今までフィールドで倒したモンスターを召喚するスキルで、静乃のモンスター版みたいな技も使う。


 ただ、『邪龍族』幹部ドン巽は俺たちに協力を仰ぎつつ、俺たちに内緒で『グレイキャンパス』を雇っていた。

 灰色のウロコ模様に黒い(たてがみ)の全身タイツが現れた時は、何事かと思った。


 数対数の物量対戦になって、一時はどうなることかと思ったが、元々、今回集められたのは大規模範囲攻撃になる天候操作系スキルの持ち主が中心だ。

 ヒーロー側の物量を俺たちがスキルで押し返すことで、状況は一変した。


 それから俺が【神喰らい(オオカミ)】で喰らった分身のパラメーターが状態異常(オーディン)中心だったのも大きい。

 【氷の女王エターナルフォースブリザード】で全てを氷漬けにして、『ロサ・ターンオーバー』撃破まで持っていけたのは大きい。


 結果的には完全勝利だったのだ。

 まあ、魔石はギリギリまで使ったけれどな。


 レオナはドン巽に『グレイキャンパス』を雇うことを知らされてなかったことに異議を申し立てはしたが、それに対する報復措置などは行わなかった。


 勝てたのはヒーロー側が物量作戦に出た時に『グレイキャンパス』が必死に戦線を支えたからだ。

 あの瞬間、『傭兵』たちの奇襲がなければ、負けていた可能性が高い。


 『りばりば』としては魔法文明世界全体の活性化を狙っての、今回の協力行動だが、ドン巽はそうは考えなかったのかも知れない。

 『りばりば』におんぶにだっこで勝たせてもらった形を避けたかったのかと思う。


 そして俺は、今回で見事、上限レベルに達した。

 どう成長するかは後に回すとして、レベルリセットはしばらく先になりそうだ。


 育てるべきガチャ魂が少なすぎる。

 しばらくは上限レベルの強さを楽しみたい気持ちもある。

 この状態でしばらくはガチャ魂か無料コンパク石探しが先だ。


 俺は満足してログアウトした。


 ちなみに『りばりば』本体の『作戦行動』は負けている。

 ただ、最近は各魔法文明側レギオンが活発に作戦行動を行っている。

 第八フィールド解放は近いという噂が立っていた。


 まあ、勝ち負けも大事だが、全体で見ればフィールド解放をしていくのが大事だ。

 モンスターのレベルが上がれば、歯応えが上がり、より緊迫した戦いが楽しめるだろうしな。


 俺はいつものごとくレポートを書いて、静乃に送る。

 だが、静乃からの返信はなかった。

 今日は共闘した関係で、何をしたかは分かっているしな。

 しばらくネットを眺めながら、俺はいつのまにか寝てしまっていた。




 朝、静乃から『グレイキャンパス』がヒーローレギオンから襲撃を受け、夜通し戦っていたから、返信できなかった旨がメッセージに残っていた。


 『グレイキャンパス』とヒーロー側中規模レギオン『アニマルプラネット』の間でラグナロクイベントが起きたらしい。


 状況が知りたかったが、俺には仕事がある。

 我慢しつつ仕事をした。

 仕事をしながら必死に記憶を掘り起こす。

 未だにラグナロクイベントの記憶はおぼろげだ。

 ただ、時間制限があったはず。

 いきなりラグナロクイベントが起きたと聞いた時は驚いたが、ラグナロクイベントは特定時間のみの継続的イベントだ。

 ただ、俺たちの時と違い、戦争イベントがないままに、いきなりラグナロクイベントが起きている。

 しかも、夜通し戦っていたというのも状況の違いを表現している。

 ううーん、気になる……。


 ネットでも表面的な記録しかないんだよな。

 仕事終わり、慌てて帰った俺はログイン後、野良フィールドに行ってみようと思い立ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ