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異世界転移はされるもの!  作者: 二度寝
第1章 始まり始まり
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ステータス

 

 未開堂試験官の説明が終わり、俺たちは数十秒沈黙した。

 説明内容を消化する時間だ。



 そんな中最初に声を発したのは、ミスター沈黙破りこと来道一刀だった。



「とりあえず、お互いの戦力紹介でもしとくか?ステータス出せるようになったし。…あ、今更聞くことでも無いけど、ここにいる4人でパーティー組むって事でいいよな?」



「私はおっけー!」


「私も。」


「俺もだ。多分これ以上のメンバーは望めないだろ。」



 満場一致だ。


「よし、じゃあステータス出して見せ合うか!」



 腕輪を操作すると、目の前に半透明なディスプレイが表示された。


 以前ギルドの人が使っているのを見た事はあるが、こうして自分で使ってみると少し感動する。

 当然の如くどんなテクノロジーなのかは全く分からない。

 こんな小さなデバイスで、触れる事の出来るディスプレイを出現させて、装着した者の情報を読み取るなんてどんな技術なのだろう。



「ええっと…ステータスは……これか。」



 ステータスと書かれた箇所をタッチすると、画面が切り替わる。

 右上に『開示』と書かれているのでそこに触れてみると、俺の見ているディスプレイの反対側にもう一つ同じものが表示された。



 他の3人も表示出来たようだ。

 まずはイチトのを見てみる。




 名前―来道 一刀(らいどう いちと)


 年齢―18歳


 種族ー未設定


 レベル―7


 職業―未設定


 所属―未設定


 先天スキル―鬼神


 後天スキル―短刀術Lv.3 格闘術Lv.2 隠密Lv.1 剛力Lv.1 瞬足Lv.1 身体強化Lv.1 鉄壁Lv.1


 魔法―雷属性Lv.2


 能力値―MP 110/110

  STR 120

  DEX 75

  VIT 115

  AGI 135

  INT 80

  MND 55

  LUK 65



 スキル多いな!

 Lv.1が大半を占めているが、それでも充分過ぎるほどのスキル数だ。



 種族は読み取れないのか。

 異界と現界が混ざって永いし、血もその分混ざっているだろうから、自己申告にしてあるんだろうな。

 自分は人族です!と思えばそう名乗れるようになっているのか。



 能力値に関しては基準が分からないが…


 ん、自分のを見ると『ヘルプ』と書かれた部分がある。

 これをタッチすると……


 なるほど。

 能力値は、一般的な成人の平均を50とした数値らしい。

 最小単位を5で表示しているのか。


 STRなんかは、男性平均70で女性平均30とかなのだろうか。



 しかしそれを知った上で見ると、イチトの数値ってバケモノじゃないか?


 いや、あんまり他人(ひと)の事は言えないか。




 さて次はカナデのステータスを見よう。



 名前―唄方 奏(うたかた かなで)


 年齢―17歳


 種族ー未設定


 レベル―5


 職業―未設定


 所属―未設定


 先天スキル―水流支配


 後天スキル―槍術Lv.4 歌唱Lv.6 鑑定Lv.1 索敵Lv.1


 魔法―水属性Lv.4 無属性Lv.2


 能力値―MP 175/180

  STR 80

  DEX 95

  VIT 60

  AGI 65

  INT 120

  MND 105

  LUK 55



 カナデの先天スキルは水流支配か。

 アホな感想だけど支配とか付いてると強そうだ。


 イチトもそうだけど、カナデもレベルが上がっている。本人のレベルもスキルのレベルも。


 普通人間はレベル1のまま生涯を終える。

 獲得する後天スキルも、せいぜい家事や釣り、スポーツ関係のスキルを1つといったところだ。


 魔物を討伐する機会なんて無いし、後天スキルを獲得するほど何かに打ち込む事なんて稀だからだ。


 そんな中この2人は、レベルも上がり、複数のスキルを獲得している。

 凡そ普通とは言えない生活を送ってきたのだろう。

 ギルドにいる者達は、こんな人間ばっかりなのだろうか。


 人と比べても仕方がないけれど、流石に不安になるな。


 まぁまだ採用さらされていないのに悩んでも仕方ないか。

 試験をクリアする為にも、まずは戦力の把握だ。

 既に過剰戦力な気もするが、とりあえずリコのも見てみよう。




 名前―神楽 凛御(かぐら りこ)


 年齢―19歳


 種族ー未設定


 レベル―1


 職業―未設定


 所属―未設定


 先天スキル―魔眼


 後天スキル―銃術Lv.1 遠見Lv.2 料理Lv.1


 魔法―火属性Lv.2


 能力値―MP 85/90

  STR 45

  DEX 80

  VIT 40

  AGI 55

  INT 70

  MND 80

  LUK 215




 ヤバい、レベル1を見て安心している俺がいる。

 いや能力値的には、前の2人のせいで低いような気がしているが、レベル1で既に平均を大きく上回る能力値だ。

 所謂『天才』という奴だろうか。



 しかしこれを見ると、LUKが良く分からないくらい高い。

 運てそもそも計測出来るのか?


 まぁいいか。


 やはり1番目を引くのは先天スキルだろう。



【魔眼】



 曰く、その眼は魔力を視る。


 曰く、その眼は千里先を視る。


 曰く、その眼は未来を視る。


 魔眼に纏わる噂話は尽きないが、その殆どは眉唾であるとされる。


 その最たる理由が『他人(ひと)の視たモノなど分からない。』というものだ。


 確かにその通り。

 確かめようがないのでは信じる事も出来ない。



 しかし今回は違う。

 俺はリコの視たと言ったものを全て信じる所存である。

 惚れているからな!



 故にここは聞かなければ。

 魔眼の能力について。



 と言いたいところだが、どうやらまだタイミングが悪い。

 俺は自分のステータスをチラ見した後に、他の3人のステータスを見た訳だが、この段階で3人はまだ自身のステータスを見ている。



 こういうところでスキルの差が出るのか。



「…ふぅ。スキルのヘルプとか見てると結構大変ね。…最初はサチの見せてもらおっかな。」



 リコ達も自身のステータスチェックが終わったようだ。



「どぞー!リコにならなんでも見せちゃうよん!」



「ステータスだけで充分です。」



 リコが見てくれるらしい。

 …照れるな。



 俺も現実を受け入れてしっかりと見てみるか。




 名前―桐崎 幸(きりさき さち)


 年齢―17歳


 種族―未設定


 レベル―1


 職業―未設定


 所属―未設定


 先天スキル―不死


 後天スキル―苦痛耐性Lv.6 思考加速Lv.2 速読Lv.3


 魔法―未習得


 能力値―MP 50/50

  STR 45

  DEX 35

  VIT 40

  AGI 55

  INT 100

  MND 550

  LUK 5




「サチ……あんたのステータスバグってるみたいよ。」



「え!?能力値低いから!?ヒドイ!」



 気がつくと残りの2人も俺のステータスを見ている。



「いやいや、精神力の値がキモいんだが。」


「能力値より先天スキルでしょ。私の目が正常なら『不死』って書いてあるんだけど。」


「魔眼持ちの私の目で見ても『不死』って書いてあるわね。」



 皆の視線がとても冷たい。

 不死なんて禄でもないスキルなんだけどなー。




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