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最年少能力開花者と期待

気が付いたら病室だった。

サクラちゃんを助けたことで気が緩んだようだ。

正直、あのスピードだと轢かれてたと思ったが、

急に体が動いてくれて助かった。


「テツーーーーー!!

無事で良かったーーーー!!」


「テツくん、サクラを助けてくれて本当にありがとうね

ほら、サクラもお礼を言いなさい」


「テツくんありがとう」


お礼というのは、コミュ障の俺には

どう対応すればいいかわかない。


「ど、どうもうっす」


元社会人の俺は誤り慣れていても、

お礼への返事はどうすればいいか

わからず、困ってしまう。

しかし、不思議と悪い気はしない。


コンコンッ


病室にノックの音が響く


「失礼します。テツくんの意識が戻られたと

連絡がありましたので、お伺いしました。

今、よろしいでしょうか?」


スーツ姿の男が入ってくる。

そして、俺の前までやってきた。


「君が黒犬テツくんで合ってるかな?」


「そうですが、あなたは?」


「これは、失礼したね。

私はね、能力管理協会のおじさんだと」


能力管理協会?母親にではなくなんで俺にようがあるんだ?


「こんにちは、おじさん!

僕がテツです。何か用ですか?」


「おっ!しっかりと挨拶できるいい子だな」


挨拶は社会人の基本スキル、あとさっさと要件いえや


「実はね、君がね能力者じゃないかと報告があってね確かめに来たんだよ」


俺が?能力者?マジで?


「でも、能力者って早くても小学生で、

最速の能力開花者も6歳の子だったはずでしたよ」


「おー、君は物知りだね。

もし、君が能力者なら最年少能力者として

世界記録に残るね」


『どっきり』じゃないかと思ったが、周りの雰囲気から違うようだ。

どうやら、母親にはもう話がされていたみたいで、話し合いが行われている。


「ではテツくん、能力使ってみて」


んな、無茶ぶりされても…。


「どうしたら、使えるんですか?」


「ああ、無意識で使ったんだね

車に轢かれそうになった時のこと考えてみて」


そんなんで、使えたら苦労しないよ

とりあえず、前へ前へ


「ん、一瞬早くなった?」


使えました。


「じゃあ、次は50メートル走ってみようか」


このおっさん割とハードだ。

普通、車に轢かれそうになった子に光景を思い出せといい、

さっきまで、倒れていた三歳児に50メートル走れって

まあ、俺自身も気になるから走るけど…。


結果である。

まず、三歳児が50メートルを走れきれたことから

能力者として身体機能が上がったと考えられる。

次に能力使うことで、50メートルのタイムが9秒台だった。


「君の能力は、炎とか出ず地味かもしれないけど

たくさん練習したらきっとすごい能力になるよ」


おっさんの言う通り能力は使い続けることで成長する。

俺の能力は速くなる能力から父親系統の能力で、

成長すれば、獣化するのではないかと母親とおっさんが話していた。


こうして、俺は最年少能力開花者として華々しい能力者デビューを飾った。

それから、メディアから天才少年と取り上げられ、

天才とは縁もゆかりもない俺は舞い上がった。

将来に期待され、いろいろとオファーもあった。

前世では、全くされなかった期待。

今世では、家族も周囲もみんな俺に期待してくれる。

期待とは、こんなに気持ちがいいものとは、知らなかった。


(俺の時代キターーーーーー!!)


なお、俺の時代は数年後早く終わった…。

期待が憐みに変わって…。


夜勤つらい

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