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第19話 実在する世界

(*'∇')/゜・:*【祝】*:・゜\('∇'*)

1000pv突破!!

(*ノωノ)キャーーーーー!!

ありがとうございます!

これからも頑張って書きますのでよろしくお願いします(>人<;)

エルの発言に王女や国王、神屋セン、貴族、騎士長に兵士たちが固まる。それ程までにエルの発言は衝撃だった。


【ゼロの世界】

神界と人間界の狭間に位置すると言われている世界 だがそれはあくまでおとぎ話の世界で言われている話、現実にはゼロの世界は存在しないと言われていた。伝説と言われ今もなお讃えられている勇者や世界最高峰の賢者の他に聖者、僧侶の4人のパーティーが魔王を倒し、更なる敵を打ち滅ぼし世界に平和をもたらす為にゼロの世界へと旅立ち数十年経った今でもゼロの世界から帰還した者はいないと、この世界で語られていた。この世界の人々は、この話が真実と思い込んでしまっている。



「ゼロの世界!?

まさか実在するっていうの!?」

「あるよ、ちゃんと

お前らが知ってるのはおとぎ話でだけで架空の世界と思ってるんだろ?

でもあの話は作り話でも何でもない、真実が書かれた話だ」

「……嘘でしょ」

「本当だ、ゼロの世界は実在する

勇者一行が帰ってこないのは…

まぁ…死んだんだろ」

「死んだ…」

「実際にゼロの世界を調査しようとして滅んだ王国もあるしな

どんなに人員を投入しても簡単に調査できるほど甘くない

それに帰りだけじゃなく行きも厳しい」

「ゼロの世界へ行けるところがあるの?」

「調査するのか?まぁいいけど…


入り口は3つ

1つ目は海にある氷河大陸を抜けた先、水平線の最深部にある滝の下。

2つ目は世界最大の級の大きさ、未だ嘗て攻略者のいない天空ダンジョンの100階層攻略後の先にある扉の先。

3つ目は…この入り口を使う事はオススメしないが、全6人の魔王の1人を倒しゼロの世界と通じる結界の破壊。

この3つだな」



3つのゼロの世界への入口はどれも想像を絶するものだった。海の水平線の果ての滝は、死の海流と呼ばれ流れに乗ってしまえば戻る事はできず未知の底へと落ちていく。氷河大陸では、環境の変化が激しく視界を遮られ正しい進路を進んでいるのかわからなくなり、体温が徐々に失われていき骨の髄まで凍りついてしまう。海に出たら決して行ってはならない場所であり、生半可な気持ちで行くと数秒で命を落とすところであるが他にも理由がある。そして天空ダンジョン、発見した時から今に至るまで攻略者のいないダンジョン。地上に幾つも存在する野良のダンジョンとは違い、はるか昔から圧倒的存在感を見せ天空へと聳え立つ。ダンジョンの中で暮らすこともでき、中には街も存在していた。そして今の最高攻略階層が第7階層で攻略は止まり、攻略不可能とも呼ばれているダンジョンだった。この2つの現実的ではない入口をエルが話した時には、〈神前の間〉が機能していない事を疑った。それでもエルからは嘘の反応は出なかった。その中でもゼロの世界へと通じ入口の1つは王女達からすれば現実的ではあったが



「……魔王を倒せばゼロの世界へ行けるの?」

「行けるには行ける、でもそれは逆もまた同じ

1人の魔王を倒せばゼロの世界の魔物がこっちの世界へ来る事ができる

そうなれば大体わかるだろ?」



世界に6人が散らばる魔王の1人でも倒してしまえば、ゼロの世界へと繋がる結界が弱まりゼロの世界に生息している魔物がこちらの世界へと押し寄せてくる。嘗て魔人族によって支配されていた世界から平和を取り戻した世界であったが、今度は人の手により世界の破滅へと導いてしまう事をまだこの世界の人々は気づいていなかった。



「そこでだ、この国の何処かの教会のある領地を探しているんだけど…

どこにあるか教えてくれるか?そして解放しろ」

「教会のある領地ならノルミ公爵領だけど…

何か用があるの?そんでもってまだ解放するわけがないでしょ」

「ちょっとな…

…でまだ何か聞きたいことがあるのか?

知ってる事は話したぞ」



エルには成さなければならないことがあった。それは勇者の確認である。何処かの領地で勇者が現れるという情報を持ってはいるがどの領地で現れるのかというのはわからなかった。だが勇者が現れる場所は決まって教会のあるところだった。場所がわかった今この国に止まる理由は無くなったが、まだ解放される事はない。



「そうね…色々聞けたし

これで最後にしてあげる」

「うん、何だ?」

「アンタ、レベルはいくつ?」

「レベル?いくつだっけな

えっとギルドカード…あれ?どこやったっけ?」

「エル様」

「お? あぁ…1だな」

「はい!?」



最後の王女からの質問でエルの現在のレベルを聞いてきた。その質問に嘘を隠す事なくレベル1だと答えると、当然疑われる。真実だと伝えるべくギルドカードを王女に見せようとし服のポケットの何処にしまったのかを忘れ隅々まで探すと、いつのまにか顔をローブで隠したシウラが背後からギルドカードをエルへ渡した。登録を終えた後エルはギルドカードを背後へ放り投げた事を忘れ、それをシウラが拾っていた。



「本当に…1」

「だから言ったろ」

「え?何で??

それほどの実力があれば、1な筈ないでしょ!」

「知らねぇよ

受付の人が何か言ってたけどあんま覚えてないし」

「冒険者ランクはわかるけど!…

冒険者としてのレベルだとしても1はあり得ない!!」

「そんな事言われてもなぁ

シウラなんか知ってる?」



ギルドカードを王女へと渡し、それを拝見すると王女の目に映ったのはレベル1のギルドカードであった。エルのギルドカードを見た王女は目が点になり固まった。そして〈神前の間〉が嘘と判断していないが、エルに問い詰める。しかしエルは何故ギルドカードにレベル1と書かれているのか自分でもわからなかった。だがそれはエルが忘れているだけである。



「そうですね

確かに登録をされる際に違和感はありました」

「え!?」

わたくしもレベル1となっていますから」

「そうなの?」

「はい、冒険者登録をご一緒になさった時、確認しましたから」

「マジか…」

「ですが原因はわかっています

エル様、此方の世界へと向かう前にサクヤ様に言われた事を覚えていらっしゃいますか?」

「……そりゃあ(覚えてない)」

「……(覚えていないんですね)

わたくし達がこちらの世界へと逃げ……ンンッ!!

こちらの世界へ向かう時、サクヤさんは一言「晒すな」…と」

「あぁ…言ってたなそんなこと

………まさか」



エルはレベルが実力と見合っていない事などたいした問題ではない。どうでも良かった、どうでも良くなってしまった。そしてシウラの話を聞いているうちに、レベル1である理由が、その原因がわかってしまったからである。時を止め、貴族の魔力を消した元凶がエル達へ伝えた一言で謎が解けた。



「あの時か」

「えぇ、登録を成される時サクヤ様がわたくし達に魔法を上空からかけていたのでしょう」

「…………心配しすぎだろ」



目視では確認できないほどの上空で、冒険者ギルド内で登録していたエル達に〈隠蔽〉魔法をかけ2人のレベルを1にしていた事に気付く。〈隠蔽〉スキルを魔法化させ誰にも気づかれずにレベルを隠していた。スキルを魔法化させるという常識ではあり得ない方法を使っていたの。エルはかけられている〈隠蔽〉スキルを解き、ギルドカードに魔力を送り本来のレベルを王女へと渡す。エルから渡されたギルドカードを再度王女が確認すると、エルのレベルに驚愕した。自分の目がおかしくなったと思う程の数値がギルドカードに出ていたからであった。

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