悩みながら
悩みながら
ジェイは、あえて、アイの心の中には、入らなかったが、何がそうしたのか、わからなかったが、
ジェイとアイの深い絆が、少し動いたのを感じたのだった。
そのために、ジェイは、愛と言う言葉を付け加えたのだった。
このような心の動きは、何度かあったが。
そのあとは、二人の愛という絆を守る為、命をかけたことが思い出された。
アイは、その思いがジェイより強いというか、その絆が切れた時に、
永遠の別れが来ることが予想できていたのだろう。
それは、この世界の人間では、想像できないであろうことが、この二人の間には
異な能力が備わっていることからであった。
相手の心が見えることである。相手の歩んできた人生、今考えたこと、あらゆる心の中の全て
裸になってしまう。悪と善がはっきりとわかるのである。
この世界の人間には、耐えられないことでしょう。
隠したいことが善である人間にとって、その先は見えないことである。
この異なふたりは、どれだけの輪廻を繰り返したのか、その数々の輪廻の世界で愛を育んできて
異な様々な能力を獲得し、彼らにとって死とは、次の生のためであって、
生とは、きっちりと正義と愛のもとで、死ぬまで成長することをやり通すことであった。
このふたりは、新しい次元の人の道を歩いているのだろう。
それも、悩みながら。




