44/119
風船が取り囲んだ
「貴様は何者だ。」
あと一人の闇が叫んだ。
透明のシューは、それに答えず、黙っていた。
そして、その透明のシューの姿が消えて、その場に本物のシューが現れた。
シューは、闇に向かって話した。
「君も暗黒の中で、見えるんですか。」
「ああ、お前は、誰で、ここはどこなんだ。」
「それは、教えられないが、君には、教えてもらいたいことが、たくさんあるんだよね。」
「ふざけるな。」
闇はかなりの数の風船を、その口から、吹き出した。
すると、その風船がシューの周りを、取り囲んでしまい、風船たちがそれぞれ合体し始めた。




