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ラブサーフィン  〆の章  作者: エムト
21/119

クサ

クサ




非常に微妙な動きだった。

この男だけが、みんなと違う動きだった。みんなを探っているような、細かい目の動き、


細かい、スムーズな動きのため、人の目にはそんなに変わった動きには見えないはずである。


すぐに透明なシューは、その男の心を探った。

そして、納得した。この男は、闇ではないが、闇に使われている、忍びのクサみたいな人間であることがわかった。


2世代にわたって、闇の手下として、支配を受けているらしい。

今、この男は、自分のことを探られていることも、透明のシューの気配も感じていない。


たとえ闇であっても、シューの気配を感じることはできないだろう。

シューは、もともと人間ではなく、匂いも、息をする必要も、心音も、血液の流れもないので、


完全に気配を消せる能力を持っている。


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