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アイあってのジェイ、ジェイあってのアイ
アイあってのジェイ、ジェイあってのアイ
「ジェイ、わたし、何かが変わったみたい。
あの女、マナとかいう、前世のわたしによく似た女、
どうでもよくなったわ。
ジェイの心の中にも、今は、マナはいなくなってる。
マナも、仲間として受け入れて、この世界で一緒にやっていく。そう、やっていくわ。」
「そうだな。初めて見たときは。さすがに、前世を思い出したけど、
今は、もう別人だ。アイじゃない。
アイは、顔は変わったけど、今の君だよ。アイはアイ。」
「そう、ジェイはジェイよ。」
「あの解毒剤、死にそうになった時、それで助かったんだけど、アイが口移しで入れてくれたあれが、
僕の心の中をゆっくりとしみ込んで行く感じだった。あの時、僕も変わったんだ。
そう、アイに包まれた感じがしたよ。そして、アイは僕にとって大きな存在なんだって気づいた。」




