べんとうばこ
さぁてね
何が詰まっているのかって
期待をしながらフタを開けるの
もう日常になりすぎて
ドキドキも
ワクワクも
よっぽどのことがなければ
感じなくなってからもう何年
自分で詰めたご飯と
昨日の晩のおかずと
コンビニで買った惣菜を並べて
両手を合わせて
いただきます
中身のわかっているお弁当は
お湯の入っていないカップ麺と同じくらいにおいしくない
ただ生きるための食事
空っぽになった弁当箱を
それでもまた持って帰る
おなかがすいた
から
生きていたい
いつしか何も手につかなくなる
それまではせめて
空っぽにしない努力をしよう
あれ、ごちそうさまを言っていないじゃないか。
ありがとうございました。