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幼馴染に彼氏ができたみたいなんだけど彼氏って…多重人格じゃね⁉︎てかさ…彼氏って…  作者: 猫の集会


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8/9

電話

 オレの視線の先には、大きなハートのクッキーが…

 

 

 これは、友梨奈がまっつんに焼いたんだろうな。

 

 みなかったことにして、

「友梨奈、手伝うよ」

 って話しかけたところで、友梨奈の家のチャイムがなった。

 

「あ、わたし出てくるね」

「うん」

 

 

 …

 

 

 シーン

 

 

 

 …

 

 

 あれ?

 

 来客は?

 

 ずいぶん静かなんだけど?

 

 少し心配になって、玄関の方に行ってみることにした。

 

 すると、なにやら小声で

「ちょ…まだなんだよぅ〜」

 と、聞こえてきた。

 

 まだ?

 

 …

 

「どうかした?友梨奈?」

 

 オレが玄関に出ると、そこには友梨奈とまっつんが手を取り合っていた。

 

 …

 

 これは、オレお邪魔なんじゃね…

 

「あの、オレやっぱり…かえ…」

「らないで‼︎」

 

 まっつんが、結構大きな声でオレをひきとめた。

 

 …

 

「でも…」

「ごめんなさいねぇ。少し早く来すぎちゃって。もうてっきり…うぷっ」

 友梨奈がまっつんの口を塞いだ。

 

「もう、まっつんはおしゃべりさんだからさぁ。二階行こ!ほら、水弥斗も」

 

 …

 

 友梨奈とまっつんって、やっぱり…めっちゃ仲いいよね…?

 

 

 てか、チャラ男のまっつんだったな。

 

 というか…

 

 あの服装は、チャラいのか…おしゃれなのか…

 

 

 よくわからないけど、とりあえずテーブルを囲んで三人で座った。

 

「じゃあ、乾杯しよ?友梨奈と水弥斗くんと、まっつんの親睦会にかんぱ〜い!」

 まっつんがジュースの入ったコップを掲げた。

 

「はーい、かんぱ〜い」

 

 二人が、オレのコップに乾杯を求めてきたので、オレも乾杯した。

 

 親睦会…?

 

 

 オレをみて、ニコニコするまっつん。

 

 バイト先の人と同じとは、まったく違う気がしてならない…

 

「あの…友梨奈から聞いたんだけど、これからは…松…まっつんさんって呼んでもいいのかな?」

 

 オレの言葉にまっつんは、

「うん、そうしてぇ、さんはいらないよ〜。バイトでは恥ずかしくて、あんな態度とってごめーん」

 って、手を合わされた。

 

 は、恥ずかしい⁉︎

 

 そ、そう…だったの⁉︎

 

 それは、びっくりだ。

 

 

 てか、えっ⁉︎

 

 まっつん…マニュキアしてる…

 

 てか、なんなら化粧もしてるんだ⁉︎

 

 めっちゃおしゃれさんなんだな。

 

 よくみたら、靴下も可愛くておしゃれだ。

 

「まっつんは、おしゃれなんだね」

「え〜、うれしぃ」

 

 …

 

 口に手をあてて、喜ぶまっつん。

 

 …なんか、まっつんって女の子…っぽいな。

 

 友梨奈は、まっつんをジーッとみて

「あ、そのリップまさか…」

 と、見入った。

 

「そう、新作〜」

 と、くちびるをプルプルさせていた。

 

「水弥斗くんも、化粧する?なんなら、この新作のリップ超いいよ?塗ったらキスしたくなる…うっぷ」

 

 また、友梨奈に口を塞がれるまっつん。

 

「んもぅっ‼︎リップとれるからぁ」

 

 まっつんが、プチ怒りしたかと思えばなにやらバッグをゴソゴソしだした。

 

 てか、バッグ大きくね?

 

「ジャーン‼︎パン焼いてきたの〜」

 

 ⁉︎

 

「えっ⁉︎まっつんが⁉︎」

「そうだよー、まっつんお菓子づくりも上手でさ、わたしも教わったりするんだ」

 

 …

 

「へー…」

 

 まっつんの謎は、深まるばかりだった。

 

 そして、三人でまっつんの焼いたパンをいただいた。

 

「「「美味しいー‼︎」」」

 

 とても美味しいパンを堪能しているあまり、携帯が鳴っていたことに気づかなかった。

 

「あ、水弥斗の携帯なってない?」

 そう言われて、携帯の画面をみるとばあちゃんからだった。

 

「ちょっと、電話出てくるね」

「「はーい」」

 

 なんか、友梨奈とまっつんは双子みたいに仲いいな。

 

 あ、それよりばあちゃんどうしたんだろう?と電話すると、

「おや、いらっしゃい」

 とばあちゃんが電話にでた。

 

 インターフォンと間違えてないか?

 

「ほら、実那ちゃん。水弥斗がきたから玄関あけてあげなー」

 と、言っていた。

 

 完全に間違えてるね…。

 

「ばあちゃん…あの、聞こえる?」

「あ、もしもし水弥斗?わたし実那」

「あー、実那か。ばあちゃんオレに間違えて電話してきたかも」

「そうみたい。じゃ、わたし今さ彼氏きてるから切るね。」

「えっ?それって松木くん⁉︎」

「うん、そうだけど?」

「あー、松木くんによろしく。じゃあね」

「はーい」

 

 

 …

 

 松木くん…が二体

 

 なるほどー。

 

 

 そっくりな松木くんが隣町にいるのは、確定か。

 

 浮気、疑ってごめん…。二人の松木くん…。

 

 てか、そもそも松木くんは二人なのか。

 

 

 電話を切って友梨奈とまっつんのところへ戻った。

 

 

 続く。

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