いらっしゃいませ
バイトは、なんと採用です!
後日電話がくるって思っていたら、その場で即採用のお言葉を頂戴した。
ありがとう。
採用という言葉よ!
採用です‼︎と合格です‼︎の言葉は、大好きです‼︎
本当にありがとうございます。
おかげさまで、コンビニの店員になれました。
早速、明後日からバイトです。
あー、緊張するなー…。
緊張しすぎて、脳みそが過労でよく眠れたわ。
いっぱい考えごとすると、よく眠れる体質なんかな…
そもそも、なにを考えていたかって?
それは、いらっしゃいませのイントネーションだ。
いらっっしゃいませ〜…なんかな…
いや、いらっしゃい‼︎ませっ‼︎…
とか?
いや、いらっしゃ〜い?
でいい?
てか、(いらー)だけでよくね?
よくないか。
ならば…
ようこそお越しくださいました、これは運命的な出会いです。とか?
ながっ‼︎
てなことをずっと考えていたんですわ…
もうさ…バイトで一番いい、いらっしゃいませを教わるのが一番だな。
てことで…バイト初日です‼︎
店長がにっこりウェルカムしてくれたので、少し心がホッとしました。
ぬるま湯程度のホットかげん。
まぁ、微妙ですがいいですとも。
で…
店長にバイト仲間を紹介されたんですけど…
とっても目つきの悪い…人を寄せ付けないみたいな人がいらっしゃって…
その人は、今日一緒だけど…オレの教育係では、なかった。
よかったー‼︎
あの人に教わることになったら、オレは一日でバイトやめていたかもしれない…。
しかし…なんか、どっかでみたことある…ような…
まぁ、それよりも‼︎
いらっしゃいませ‼︎だ‼︎
オレの教育係は、とても優しいパートのおばさんだ。
おばさんは、失礼か。
パートさんでよいか…。
おばさんは、余計だよね。
で、そんなこんなで色々教わって、まぁ色々わかった。
ありがとうございますと、丁寧な教えに感謝しているということ。
「じゃ、あたし上がりの時間だから。あとは、松木くんと頑張ってねー」
と、いきなりパートさんが上がってしまった。
松木くんというのか…
知らないな。
全く知らない人。
松木くん…
どっかで会った気がしたけど気のせいだった…。
てか…
とても怖いんだが?
接客も、笑顔なしの塩対応的な…
大丈夫だろうか…
わからないことがあったら…
あの…これって…と、質問しようものなら、知らねーよ‼︎って怒られないだろうか…
ビクビクしながら、接客対応に追われた。
そうこうしている間に、いつのまにかバイト退散の時間となった。
よかったー…
とりあえず初日クリアです‼︎
松木くんにも、迷惑がかからなくてよかった。
きっとオレの教育係さんのおかげだろう。
ありがとう、パートさん。
そして…
「お疲れ様でした」
と、松木くんに挨拶するも…
松木くんは、小さな声で
「ウス…」
と答えただけだった。
クールボーイなんでしょうかね…?
まぁ、あまり関わると噛みつかれそうな目つきなので、そっと退散いたします。
はじめは、二時間勤務になった。
最初から長いと疲れてしまうだろうと、店長の優しさから、そうなった。
店長もパートさんも優しいのに…
なのに、バイト仲間が…
大事な仲間が…
猛犬なんて…
…
でも、毎回同じ人と被ることもないだろう。
違うバイト仲間ができるはず…だよね?
…ね?
仲間が…できなくても…そもそも働きに行っている…わけだし?
お給料がいただけたら…ね。
そうそう。
オレは、仲間つくりにきたわけじゃないし。
そして次の日、バイトは休みだったのでのんびり下校していたんです。
そしたら、幼馴染の友梨奈と彼氏に遭遇しました。
「あ、水弥斗じゃない。最近よく会うね」
「たしかに。あ、彼氏さんどうも」
「あ、どうもぉ〜」
って、にこやかに挨拶された。
えっ?
友梨奈の彼氏って…
続く。




