表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/44

38.手紙

書き終えた手紙を読み返す。


時候の挨拶に、こちらの様子、あちらへの気遣い、最後の締め。形としては整っていると思う。ただ、エリカやマキ、ケンからは「退屈で面白くない」と言われるが。直接的な表現をしたらしたで馬鹿にするくせにどうせいというのだ。間接的な愛情表現ってのが、キザったらしくてどうにも書けない。「そのものが可愛いのになぜ他のものに例える必要があるのか?」と書いたときはその文章に二重線が引かれていた。どう判断したものかわかんねえ。まあ、エリカたちに馬鹿にされても直接書くしか出来ねえわ。いつも赤ペン喰らうんだがな。彼女もキザったらしいのが好きなのか?一度書いたら「向いていない」と返事が来た覚えがあるが。


冬の冷え込みが堪えたのか、最近返事が遅い。間に母親からの手紙が来るほどだ。まだ読まれてんのかよ。はずかしいねえ。


実際は心配で堪んねえ。1月以来会えてもいない。年明けにあったときには車椅子に座っていた。

綺麗に角を合わせて三つに折る。3枚重ねても角はずれない、慣れたもんだ。便せんに入れ、封をしてのり付け。宛先はすでに書いてあるし、切手も可愛い絵柄のものを選んでいる。

変に暖かい、もうすぐ春休みだしな。

曲がったりしないように鞄に入れ、明日出そう。


朝ポストを見ると手紙が届いていた。

そこにはいつもの丁寧な文章とともに「さようなら」と書いてあった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ