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15.溜息

「マリお嬢様、またお手紙が参っております」

「…ありがとう」


ああ書いたのだから早々に諦めると思っていたのに、ほぼ毎日のように届く。こちらも意地があり、それぞれに返事を書いているので、もはや文通友達のようだ。なぜこうなった。伝わらないのか、鈍感なのか。あれこれ書きぶりを変えるが、一向におさまらない。

しかも、少しずつ、本当に少しずつ読めるものになっている。


「あら、挨拶が変わったわね。ちゃんと時期に合わせてある。」

笑っている自分に気がついた。いやいや、宿題を済ませ、姉様の半分程度とはいえ、習い事の合間を見つけては、私が相手しているのだ。

ライブをするらしい。あの時の二人がメンバー。夏休み中の週末に数回。彼はギターボーカル。歌詞を全て書き直させられた。そりゃそうでしょう。初めて見たときの印象ではあおっているように見えたけれど、少しはまともだったよう。

どんな歌を歌っているのでしょうか。

「直接聞くことはできないですしね」


少女は戸棚から便せんを取り出し、手紙を書き出した。少し紙面を見つめていたが、その後はすらすらと筆を走らせる。書き終えた後、しばし乾かし、読み直す。角とか度を合わせて几帳面におり、封筒に入れて封をする。すでに封筒には宛先が書かれている。

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