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天獄エスケープ  作者: Mao
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0話「プロローグ」

白狼刑務所。


それは今から100年前に、極寒の地であるここ北海府の中央に設立された恐ろしい刑務所であり…


…100年不落。


『四大天獄』に数えられるこの白狼刑務所は、設立から今まで100年もの間一人の脱獄者も許していないことでも知られる場所。そう、その道の者にとっては絶対に入られたくない刑務所の一つでも知られる、あまりに堅牢なる檻の総称でもあった。


…入ったら最後。


小さな罪では送られることのない『ここ』は、現行の法律にて死刑まで持っていけない重い罪を犯した犯罪者たちばかりが送られてくるのだが…


しかし、刑期など名ばかり。


極寒の地に建てられた事もあり、受刑者達の中にはここの厳しい環境に体がついていかずに命を落としてしまう者が毎年後を絶たず。


また、極寒の厳しい環境と、看守たちからの厳しすぎる叱責により、自ら命を経ってしまう者も毎年後を絶たないのだ。


更に言えば、一筋縄ではいかない極悪人達も、いくら若い内は極寒や叱責に耐えられるとは言え…長すぎる刑期により、高齢になればなるほど耐性を失っていくのが常となっているのだから、この極寒の白狼刑務所は悪人達にとっては実質『死刑宣告』されているにも等しい場所として恐れられていて。


…刑期を終えて白狼刑務所を出た者は、この100年の内に指で数えられる程度。


…極寒の地に収監された犯罪者の、ほぼ全員が命を落とす刑務所。


そう、ある『特例』により囚人の人権を無視しているこの白狼刑務所は、まさしく治外法権の陸の孤島とも言えるに違いなく。


それもこれも、この日ノ本国における100年前の総理大臣…第77代総理『鷺ノ宮 天枢(さぎのみや てんすう)』が行った『大成の大改革』の一つ、『天獄計画』による犯罪者撃滅の精神によるものであり…


まぁ、殺人等の重い犯罪を犯さなければ、そもそもこんな刑務所に送られることはないのだから、ルールを守り日常を生きる一般人達にとっては、白狼刑務所に限らず刑務所なんて存在はほぼ無縁とも呼べるのだが。



そんな、今年で設立100年を迎える、極寒の中に設立された白狼刑務所に…



ある日、一人の少年が収監されてきたところから物語は始まる。



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