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プロローグ 初めての冒険者ギルドで「ドヤ」った体験談

「ここが冒険者ギルドか」


初めて来た国。

初めて来た街。

そして、初めて登録する予定の冒険者ギルド。


子供の頃から物語で聞いていた、あの冒険者に僕がなる日が来るとは。

感無量だ。


誰も知らない地だからこそ、できることだよね。

それも今日は僕の15歳の誕生日。


成人になった初めてやることが、冒険者登録って普通でいいよね。


「おおー、やっぱり巨乳だー」


冒険者ギルドの受付嬢は巨乳が多い。

噂には聞いていたけど、実物を見るとこれまた感動だ!


さわったら怒られるのかな。

新人で良く分からないふりしたら、怒られないかな。


そんなことを考えていたら、僕の番になった。


「冒険者登録したいんだよ」

「はい、それではこの用紙に書いてね。文字は書ける?」

「うん、ありがとうっ」


渡された用紙はF級の冒険者の登録用紙。

これに必要事項を書き込めば、今日から僕は冒険者だ!


「えっと、ジョブは魔法使いだね。えっと、時空魔法は、っと。〇つけるとこがないからその他だね」


登録用紙に書き込みをしている間、こっそりと受付嬢さんの胸の谷間を見学した。

いやーーー、触りてー。


「おい、坊主!」

「えっ」


後ろから声をかけられて振り向くと、モヒカン頭にトゲトゲが付いたでっかい槌を持ったでかい男がいた。


「おまえ、さっきからメルカの胸ばかり覗いているだろう」

「えっ、まぁ。そこに大きな胸があるからね」


あ、受付嬢さん、メルカって名前なんだ。


「ふざけるな。俺だって遠慮しいしい覗いているのに。新人冒険者が堂々と覗くとはいい根性してやがるな」

「えっと。もしかして、恋人さんだったかな」

「こ、恋人! な、訳ないだろう。メルカは俺達のアイドルなんだからな」


あ、メルカさん迷惑そうな顔をした。

周りを見渡すと、やれやれって顔をしている。


「アイドルねー。見ているだけってことだね。それでいいの?」


巨乳はもみもみしてこそ、マジで真価が分かるというもの。

見ているだけの冒険者って、レベル低くない?


「それでいいって!!! いい訳ないだろう。先輩を挑発するとは、命知らずもいいところだ。俺の槌のサビにしてくれよう」

「ちょっと待ってよ。僕は武器も持っていないし、戦う気はないよ」

「だいたい、それが気に入らないんだよ。冒険者ギルドに丸腰で来るとは、バカなのか?」

「あ、武器はあるよ。ただし、今は持っていない」

「そんな言い訳が通用すると思っているのか。どっかに置いてあるなら、持ってこい」

「あ、出していいの? そんなトゲトゲ槌を構えているんだからいいんだよね」


一応、確認しておく。

こいつに聞くのもなんだから、巨乳のメルカ受付嬢に聞いてみた。

うなづいているけど、顔が青くなっている。

もしかして、心配してくれたのかな。


よーし。


「じゃあ、僕の武器を出すね。出でよ! ドラゴンソード!!」


何もない所から剣が1本、僕の手に握られた。


「お前! アイテムボックス持ちか」

「うん。時空魔法使いだからね」

「ははーん。荷物持ちで稼ごうという魂胆か。しかし、その日はきっと来ないな。今日がお前の命日だ」

「それはどうかな。命日なのはそっちかもしれないよ」


ちゃんと受けてみた。

もちろん、殺す気なんてないけどさ。


「ちゃんちゃらおかしいな。だいたい、そんな貧弱な鉄の剣で戦うつもりか」

「ううん、これはドラゴンソードなんだ」

「ふざけるな。いくぞーーー」


トゲトゲ槌を思いっきり振りかぶって、僕に向けて真上から振り下ろしてくる。

それにまともに当たってしまったら、いたそうだね。


「よし、ドラゴンソード! 火を吹けっ」


僕が手にした鉄の剣が一瞬で真っ赤なファイヤードラゴンの首に変わる。

すでに準備ができあがっていたファイヤードラゴンはファイヤーブレスをトゲトゲ槌に吹きかけた。


残されたのは持ち手だけになってしまった元トゲトゲ槌と腰を抜かした大男。

直径60㎝の穴が開いた壁。


ちゃんと経路を計算してあるから、壁以外に被害はないはず。

剣を使ってドラゴンブレスの向かう方向を指し示せるのは便利だ。

もしかしたら鳥の1匹くらいは巻き込まれたかもしれないけどね。


「な、なんだ、それは」

「だからドラゴンソードだって、言ったじゃん。それより、そこの水たまりは何かな」

「えっ、うわっ。お、覚えておけよな!」


お漏らししておいて、捨て台詞を吐くんだ。

おもしれーーー。


「ということで、メルカ嬢さん。時空魔法使いシオンは、冒険者ギルドの仲間になれたのかな」

「あ、はい。ようこそ、冒険者の世界へ」


決まり文句らしく、メルカ嬢の歓迎の言葉で僕は冒険者になったことを知った。


こうして僕の冒険の旅は始まるのであった。


というのは嘘で。

僕がこの時、手に入れていた力はそんな物じゃなかった。


どうして、農奴という最低ランクの生まれだったのに、多くの巨乳の女性から頼られる存在になったのか。


2年前の13歳の頃。時空魔法が覚醒したちょっと前から話しはじめよう。

巨乳好きの主人公が時空魔法で何をするのか。


プロローグは、冒険者ごっこをした主人公のエピソードです。


第1話から、ちゃんとしたストーリーが始まります。


もし、期待できるかも、とちょっとは感じてもらえたら。


↓で☆をぽちっと欲しいなー。

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