表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/41

最終回:また明日(中編)

《ウィアスターズ》の

次作はタイトルが少し

変わります

何時間かすると、

午前中の活動

《野山で

フィールドワーク》は

終わりを迎えていた。

いや、

迎えているはずだった。


雅紀:

「松茸ーっ!!

しめじーっ!!

榎田ーっ!!」


理人:

「いや、榎田って誰」


直弥:

「雅紀、理人、

無駄口たたいてる

暇があるなら捜すんだ!

なんとしてでも、

遭難だけは避けろ!!」


理人:

「それは

わかってるけどさ‥‥」


今、僕たちが

どういう状況に

陥っているのかというと

…それは数時間前のこと


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


先生:「えー、

君たちにはこれから

付近のマップを

書いてもらいます。

チーム編成は3人制で、

時間は午後5時まで!」


直弥:

「あいつらは俺たちに

何をさせたいんだ?

…まあいい!

よし、雅紀に理人!

俺たちでここらを

闊歩するぞぉ!!」


雅紀&理人:「おー!!」

Ι

Ι

山に入って早5分、

道に迷った……


全員が地面に手をつき、

すでに希望を

無くしつつあった。


雅紀:「……腹減ったな」


直弥:「……そうだな」


理人:「でも

食べれるものなんて‥」


辺りを見回す。

もちろん、

苔や雑草しかない。


雅紀:「……あったぜ」


直弥:「あ?、何がだ?」


雅紀:「茸」


直弥&理人:

「………」


……茸?


ふと雅紀の方を見る。

しかし、すでにそこは

もぬけの空。


雅紀:「あーー‥」


まさに、

今、目の前で!

そのはじまりの原因は

始まろうとしていた!!

Ι

Ι

雅紀:「おっ!!

茸発見したぜー!!」


理人:

「だから雅紀!

ちゃんとそれが

毒茸かどうかを確認‥」


雅紀:「バクッ!

……こいつもいけるな」


すでに雅紀は

制止がきかず、

半ば暴走状態と

化していた。


直弥:

「日が暮れてきたな‥」


太陽はもう

1時間もすれば

完全に沈むだろう。

雅紀も

鎮まればいいんだけど。


直弥:「ったく!

マップの帰り道だけが

わかんねえな」


道に迷い、

食料は生えてる茸。

とても、現代人が

犯すはずのないような

ありえないミスばかり。

僕たちは無事に

帰れるんだろうか‥


そのとき!

〈ざわざわ…〉

突然前の草が

誰かによって

掻き分けられようと

していた。


動揺が…はしる。


?:

「…理人君か?

こんなところで

何をしている?」


しかし、

そこに舞い降りたのは

救いの手。

それは、

偶然通りかかった、


舞風:

「…雅紀よ。

貴様はついに原始人と

同レベルのところまで

堕ちたか」


雅紀:

「がは?(ああ?)」


直弥:

「すまねえな、舞風。

こんなところまで

呼び出しちまって」


舞風:「気にするな。

貴様だけだったら

見捨ててやろうかとも

思ったが、

理人君のことだ。

今回もまた貴様と一緒に

行動しているんだろうな

と思って来てやった」


直弥:

「…差別意識が

国家レベルくらいに

酷えな」


舞風:「冗談だ。

道に迷ったんだろう?

おおかた」


直弥:「そのとーおり」


舞風:

「世話が焼ける

リーダーだ。

ほら、理人君も

私についてこい」


理人:

「あ、ありがとう

舞風さん」


舞風:「…んか‥‥」


あれ、急に無言に

なってしまった。


その顔はどこか、

不満による虚しさの

顔のようにも見えた。

Ι

Ι

在夢:

「必殺!

ファイヤー

ジャグリングゥ!!」


観客:「おおーっ!!」


火が灯っている

木切れ6本を、

体を回転させながら

回している。


ヴェル:

「イッツ,

デンジャー

パフォーマンスッ!!」


どうやら、

在夢さんが何やら凄い

芸をしているらしい。


舞風:

「おっ、

また猿の曲芸を」


理人:「やっと

帰ってこれた‥‥」


直弥:

「ある意味

冒険だったな‥」


近くにあった

パイプ椅子に2人揃って

座らせてもらう。

もちろん雅紀は

そのままバーベキューに

突入。元気だねぇ。


炎:「……ん」


炎がスポーツドリンクを

紙コップにいれ、

無言に近い声で

差し出す。

…………直弥にも。


直弥:「炎……

ありがとな」


炎:

「…間違えて

入れすぎただけだ。

ほら、

こっちの表面張力が

とんでもない方が

バカ兄のやつだ」


直弥:

「それでも、

ありがとな、炎」


炎:「……」


少し赤面するが、

隠そうとはしなかった。


炎:

「あっちで馬鹿2人が

また馬鹿なことしてる

から見に行こう、理人」


理人:「うん、いいよ」


そして、直弥をおいて

2人のもとへ向かう。


直弥:

「……

(炎もようやく

ここまで来れたか。

明日が楽しみだぜ)」


理人:

「…直弥が

不自然に笑ってるね」


炎:「ああ、あれは‥」


《不敵な笑み》。

炎曰わく、

馬鹿馬鹿しいことを

考えついたときに

見せる怪しい笑顔。


でも今日見たあの顔は、

僕たちを優しく見守る

まるで、

お兄さんのような‥‥


こんなの、

直弥の目の前じゃ

恥ずかしくて

言えないけどね。


在夢:「こーれで!

フィニッシュゥ〜!!」

Ι

Ι

旅館


直弥:

「カタカタ

カタ、カタカタ‥‥」


物凄いスピードで

旅館から借りた

パソコンで何やら

データを集計していた。


理人:

「直弥ー!

ご飯が来たよー!」


この旅館は中々

サービスがよく、

出前感覚でご飯が部屋に

届けてくれる。


直弥:「…ああ、

先に他の奴らと

食べててくれ」


理人:

「直弥も早く来てね」


直弥:「おうっ!」


直弥が1人だけいる

部屋をあとにする。


ああ、何て静かな

部屋だったか。

ここで僕が振り返れば

きっとそこには‥‥


在夢:

「理人君バーン!!」


勢いよく顔面に

枕が投げられる。


そう、今この部屋には

ウィアスターズの

メンバーが総集結

していた。

そして始まったのが

この枕投げ。

ちなみに直弥が別室に

移動したのは被害を

避けるためである。


未頼:

「お〜!!

鯛のお頭だ〜!

マグロの刺身だ〜!

ウナギのくジッ!!、

痛い〜〜!!」


未頼さんが料理に夢中に

なっている間に

舞風さんが

未頼さんの顔を枕で

クリティカルヒット!!


舞風:

「まだまだだな、

未頼君も。

そんなことではとても

王家七○海には

入れないぞ?」


未頼:「いいもん!

別に王家七○海に

入れなくたって!」


舞風:「そうかな?

もし七○海に入れたら、

金銀財宝が手に入るぞ」


未頼:

「クッキーと

誰かを想う気持ちが

あればそんなの

要らないよ〜」


舞風:「なっ!

くっ、これでは私は

ただの金に目を眩んだ

愚かな女ではないか」


そんなこんなで

ワイワイガヤガヤと

していると、

1枚の長い紙を持った

直弥がちょうど部屋に

戻ってきた

ところだった。


直弥:

「ふー、やっと

中間成績の発表だ」


理人:

「成績って何の?」


要:「……あぁ!

《イデアルランキング》

のことか?」


直弥:

「そうそうそれそれ」


《イデアルランキング》

昼夜問わず行われた

校内バトルランキング。

あれ結構

楽しかったなあ。

雅紀の武器が

豆腐のときなんて、

自ら武器破壊したもん。


直弥:

「熾烈な闘いのすえ、

ランキングは

こうなった!!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


1:舞風紫苑

[化け物]


2:崋崎直弥

[ロス、ロリ疑惑]


3:水無月理人

[選びどころが

かなり無難]


4:宮島要

[《今、彼はきっと…》

で台湾にいそう]


5:崋崎炎

[小動物>人類

理論唯一の支持者]


6:故時未頼

[精一杯の

オウンゴール]


7:黒輝在夢

[全日本奇人

選手権優勝候補]


8:北神ヴェルロッサ

[お茶と間違えて

白醤油を飲む]


9:磯貝雅紀

[不思議と憎めない男]


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


理人:

「こう見ると、

色々あったね〜」


在夢:「結局雅紀君は

最弱の最下位ですね」


雅紀:

「何故だぁぁーーっ!!」


直弥:「何で俺のだけ

勝手も負けても

ずっと一緒なんだよ!?」


舞風:「まあ妥当だな」


要:「己の過去を

振り返ってみろ」


炎:「……私以外にも

支持者はいるだろ?」


ヴェル:「皆さん皆さん!

夕食が冷えちゃいます

から早く食べましょう」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ