第38話:優しい夢を
もう
終わってしまいますね‥
要:「俺はジャックを
所望するが、いいか?」
いや、誰に許可
とってんのさ。
直弥:
「ま、今日は無礼講だ!!
じゃんじゃん楽しめ、
飲めや食えやだ」
在夢:「自由がもっとうの
私には天国だぁ!」
舞風:
「そのまま
逝けばいいのに‥」
在夢:
「そんな殺生なぁ(泣)」
舞風:「ふっ、嘘だよ。
…さあ、私と
このビリヤードで
闘いたい物好きは
いるかな?」
どこから持ってきたかは
知らないけど、
ここ、学校だからね?
ヴェル:
「ビリヤードなら
得意中の得意ですっ!
いざ、勝負‥」
舞風:
「負けたら私の
配下に置かれることを
忘れるな?」
ヴェル:
「ガーン!!
まさかの
サプライズイベントへの
罠でした‥」
在夢:
「いぇいいぇーい!!
未頼ちゃんに炎ちゃんも
Let's
dance together!!」
未頼:「よぉ〜し!
在夢ちゃんには
負けないよ〜
Way to go,En!!」
炎:「え、わ、私はまだ
やるなんて一言も‥」
在夢:
「恥ずかし
がっちゃ駄目だよ。
最エンジョイ
しなきゃね!」
未頼:「ほら、炎ちゃん。
直弥さんだって‥」
指差す方向にいた
男3人は各々
ギターやらベースを
構えている。
宇田:
「要ぇ!!、雅紀ぃ!!」
要:「む、貴様か!
直弥がいないのが
少し物寂しい気もするが
いいだろう。
ベースは任せろっ!!」
雅紀:
「また
来やがったな、てめぇ!!
……へっ、でもよぉ、
もう裏はとれてんだぜ?
俺はもうお前なんかに
負けはしねぇ!!
俺のドラムを
なめるなよ!!」
凄い……
要たちはもう直…宇田に
匹敵するまでの
力をつけているのか。
というよりも、
宇田普通に喋れたんだ‥
宇田:「…へっ、
泣けるじゃねえか。
いいぜ、
俺たちの奏でる音で
寮にいるやつらまで
魅了させてやるか!!」
要&雅紀:「おうとも!!」
理人:「みんな
楽しんでるな〜‥」
特別特徴のない僕には
何ができるんだろうか。
炎:「理人っ!
お前も来い、
意外と楽しいぞこれ」
在夢:「いいねいいね〜
ノリノリだねぇ」
炎は向こうで
在夢さんとタップを
踏んでいた。
ヴェル:
「リヒトさん!!
ヘルプミー!!!!」
!マークが
4つもつくなんて、
早々
できるものじゃない!
舞風:「むははははは!!
君はもう我が手中に
あるのだよ」
ごめん、ヴェル。
さっきのやっぱり訂正。
ありえた。
要:「さあ理人!」
雅紀:「理人ぉぉぉ!!」
未頼:「理っ人君〜」
宇田:「理人!…いや」
そしてついに
仮面を己の意志で
かなぐり捨てた!
直弥:「理人、
まだまだ俺たちの物語は
終わらねえぜ!!」
舞風:
「そうだぞ、理人君。
君は思い悩む
必要などない。
君は私に
昔教えてくれたように、
自然に笑えばいいんだ」
直弥、舞風さん…
在夢:「ほらほらぁ、
理人君、楽しまないと
幸せが逃げちゃうよ?
ね?、だから遊ぼ!」
在夢さん……
《炎:「理人‥」》
[そう、
僕たちの出会いは]
《理人:「炎‥」》
[こんな感じで
始まって‥‥]
《炎:「…行こう、
みんなのところへ!」》
[こんな感じで
終わるんだ‥‥]
炎の初めて見せる
その優しい笑顔は、
僕を……優しく
してくれるみたいだ。
Ι
Ι
チュン、チュチュン!
‖
あのドンチャン騒ぎでも
よくこんなに早く
起きれたな〜と、
正直に思いながらも
いつも起きる時間よりも
2時間程早く起きた。
何故なら、
理由は1つ……
炎:「修学っ」
直弥:「修学っ」
炎:「旅行だっ!!」
直弥:「旅行だっ!!」
理人:「……へ?」
朝から目の前に現れた
突然の来訪者に
しばらく
体が動かなかった。
炎:「…おいバカ兄。
微妙にずらして言うな」
直弥:「久しぶりだろ?
こんなことすんの」
理人:「……」
炎:「ん?
理人、どうした。
一言も喋らないで?」
何故そんな当たり前の
質問をするのだろうか?
理人:
「炎は授業でしょ?」
炎:
「知ったことではない」
あっさり拒否した!?
理人:
「いやいやでもさ‥」
炎:「なんだ?
理人は私と一緒には
居たくないのか?」
理人:
「そんなことは
ないけどさ‥」
炎:「なら決定だな。
バカ兄!
準備は万端なんだろ?」
直弥:「もちろんさ!」
親指をグッと立てる。
理人:
「え、何を
する気なの?」
何かとんでもない答えが
返ってきそうな
気もするけど‥
直弥:
「炎を誰にも
気づかれないように
バスに乗せる。
そして向こうについたら
俺たちと一緒に行動だ。
もちろん
その段階で先生に
気づかれたとしても、
まさか追い返しは
しないだろうからな」
うわっ、やっぱり。
危険度高いな。
炎:「というわけで、
私とバカは
先に行っているからな。
残った馬鹿2人を
あとは頼んだ」
無責任さが直弥に
似てきてない?
理人:「うん、
まあ任してよ」
直弥:「俺たちのバスは
3号車だからな。
間違えるなよ?」
Ι
Ι
理人:「ほら、
要、雅紀?、起きて」
要は昨日の酔いからか、
僕の部屋で寝ていた。
要:「ん……
ああ、そうか。
今日は早く起きねばな」
憂鬱そうに体を起こす。
要:「おい雅紀。
いつまで寝ている
つもりだ」
雅紀:「Zz‥‥」
要:「いっそのこと、
置いていこうか」
理人:「駄目だよっ!」
要:「こいつなら、
走ってバスに
追いつけるんじゃ
ないか?」
理人:「無理無理‥」
しばらく要と
ふざけた会話を
していると、雅紀が
気がついたみたいだ。
雅紀:「んっ……
お、どした?
こんな朝っぱらから」
理人:
「今日
修学旅行でしょ?」
雅紀:
「ふわ〜わわ、んんん。
そういや
今日だったな‥」
眠気と葛藤しながら
冷蔵庫に向かう。
そしてそこから
1本のビンを
取り出して、
一気に口へ放り込む。
雅紀:
「………元気満タン
だぁぁーーあっ!!」
理人:「それ何?」
雅紀:
「マッスルクランパー
〜S.K.E.〜だぜ!」
いつの間にか
改良型になってる!?
要:
「何だそのS.K.Eって?」
雅紀:
「《最》《高》
《エディション》!!」
理人:
「…言い返す
言葉もないよ」
要:「単純明快な
馬鹿丸出しだな」
理人:「雅紀を見事に
3言で言い表してるね」
雅紀:「ありがとよ」
要:「………馬鹿が」
修学旅行には
何が待っているのか!
昔に少しだけ
夢として出ましたよね?




