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第37話:最期の晩餐会

理人:「それで、

この集まったお金の

使い道はどうするの?」


直弥:「別段、

何に使うかはまだ

決めてねえが‥‥」


顎に手を添えて

訝しげに考える。


在夢:

「ボウリングにでも

行きましょうかねぇ」


舞風:「はたまた、

ここはあえて裏を読んで

サド祭りでもするか?」


全然裏読めてない以前に

意味不明だし‥‥


未頼:「んー、じゃあ

パーティーでも

開こう〜!」


直弥:

「パーティーか……

よし、

それに決めたぁ!」

Ι

Ι

在夢:「……で、

いざ食堂には

来てみたものの‥」


要:「材料がないな」


そう、

食堂のおばちゃんに

調理場を貸してもらった

まではよかったけど、

冷蔵庫はすっからかんに

近い状態だった。


舞風:

「金ならある。

貴様(雅紀)、

お釣りはやるから

適当にそこらの

スーパーに行って

材料を買ってこい」


雅紀:

「俺に対して

随分強気だなぁ、

ああ、舞風ぇぇ!!」


舞風:「何だ?

やるというのか?

ならかかってこい」


雅紀:

「おお、やって

やろうじゃねえか!!」


直弥:「待てっ」


流石は直弥…

2人の喧嘩を

止めてくれたよ。


直弥:「雅紀…

お前、ランキング

最下位だろ。

理人にも前不戦敗

したんだからな」


在夢:「えぇ!

雅紀君は理人君にも

負けちゃったん

ですかぁ?」


意地悪な問い方をした

在夢の表情はなんとも

にこやかだった。


雅紀:「そーですよ!

負けましたよ!

俺が1番弱いですよ!」


へそを曲げる雅紀。

でもその裏には

優しさがあるのを

僕は知っている。


舞風:

「何でもいいが、

とにかく材料が

ないのは確かだ。

というわけで貴様(要)

行ってこい」


要:「はっはっは。

それじゃあ

行くしかないなっ!

《はじめてのおつかい》

のテーマソング、

頼むぞ!」


豪快に笑顔を見せながら

何言ってんだろ、

この人は。


在夢:

「だーれにも内緒でー

おーでーかーけだよぉ。

さあ、要君は上手に

おつかいできるかな?」


が、在夢さんによる

ナレーションで始まる

テーマソング。


要:「今日の

お買い物は何だろな〜」


やめて、要。

いたいたしい、

いたいたしすぎるし

何より気持ち悪い。


在夢:「要君は無事に

お母さんに言われた通り

買えるかな〜…っと、

ここでハプニングが

発生!」


要:「…何買うんだっけ」


在夢:「どうやら

メモをどこかに

無くしちゃったみたい」


要:「そういえば…」


そして

回想シーンに入る。


《舞風:

「いいか、要。

今日君に買ってきて

もらいたいものは、

小麦粉に牛乳、

グレープフルーツ、

イチゴ、バナナ、

キムチ、小籠包、

モルヒネ、

ゴブリンの秘薬……

あとはこのメモに

書いておくから

無くすんじゃないぞ?

……むふふブハッ!!」》


何さ

ゴブリンの秘薬って。

しかもモルヒネなんて

絶対料理に使わないし、

明らか量が

多すぎるよねぇ!?


……多分最後に

吹いたのは、舞風さんが

勝手に妄想した

なんとかプレイとかいう

やつなんだよね‥


要:「よし、

一通り買えたぞ!」


小さい子供がするような

無邪気な笑顔をカメラ?

に向ける。


舞風:

「ツー…

…満足だよ」


鼻血垂れてる、

鼻血垂れてる!


…ていうか、

よし!?

いつ買い物シーン

クリアしたのさ!


在夢:

「理人君なかなかの

連続ツッコミですっ!」

Ι

Ι

要:「…何だ、しばらく

俺には羞恥心がなかった

気がするのだが」


在夢:

「気にしなーい

気にしなーい!」


要:「そうか……

何はともあれこれ、

頼まれたものだ」


駄目だよ要。

そこは納得しちゃ。


舞風:「…ふむ。

雅紀よりは役に立つな」


未頼:

「では

パーティーを始める

準備をしよう〜!」


ヴェル:

「私も手伝いますよー」


未頼:「ありがと〜

ヴェルちゃん。

ほら、炎ちゃんも〜」


炎:「…まあ、

私もやってみよう」


舞風:「私は君たち3人を

いただくとしよう」


在夢:

「あ〜れ〜

姉貴に私の

無垢な体と心がぁ」


舞風:「黙れ霊長類」


在夢:「せめて人類に

入れてくださいよぉ!」


舞風:「さて、

私も久しぶりに

腕をふるうとするか」


在夢:「私の扱い日に日に

酷くなってません?」

Ι

Ι

男4人と在夢さんは

皿を並べたり、

箸を揃えたりしていた。


在夢:「つまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまら‥」


直弥:

「しょうがねえだろ。

俺たちは料理がまともに

まだ出来ねえんだから」


その時、厨房の方から

声が漏れてきていた。


《未頼:

「あっつーい!!」》


《炎:「大丈夫か

未頼ちゃん!!」》


《ヴェル:

「絆創膏!……あれ?

バンドエイドも

絆創膏ですよね?」》


《舞風:「いい‥‥」》


在夢:

「楽しそうでいいなぁ、

いいなぁ、いいなぁ‥」


かなり仲間に入りたい

ご様子だった。

数十分後…


未頼:「できたよ〜」


炎:

「まあまあの出来だな」


ヴェル:「…危うく

気を失いそうです」


舞風:「はて?

その原因とはなにかな」


聞かずとも

舞風さんでしょ‥


舞風:

「そう言えなくもない」


!!

心の声を読まれた!?


未頼:

「はい、私のおすすめの

ワッフル〜」


炎:「この中なら

アップルパイだな」


ヴェル:「雅紀さんに

教えてもらった

マッスルクランパー

モルヒネ風味ですっ!」


在夢:

「まあ、この中なら

私はチョコレートケーキ

ですかねぇ」


舞風:

「そして、

これがその全てを

混ぜ合わせたものだ」


雅紀:「ぶふぇ!?

全部美味いからって

混ぜりゃあいいってもん

じゃねえだろ!!」


直弥:

「雅紀がまともなことを

言うなんて、今日は

何かとてつもないものが

降ってきそうだな」


雅紀:「ボブか!?」


それだけは絶対違うと

確信をもって言える。


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