第35話:白い閃光
食堂にひとりで
歩き出す理人。
在夢:
「ごめんて、ごめん〜
みんなで行こっ、ね」
舞風:「そうだな」
ヴェル:「行くのは
いいのですが、
ひとまずハグから解放
してほしいのですが‥」
未頼:「炎ちゃんも行こ」
炎:「う、うん」
要&雅紀:「……」
在夢:「2人とも
どうしたんですかぁ?
行かないんですかぁ?」
要&雅紀:
「(首が痛くて
声が出せない…)」
理人:「直弥も、ほら」
直弥:
「…よしっ!、
行くかっ!」
在夢:「それじゃあ
みんなでレッツゴー!」
Ι
Ι
食堂
直弥:「俺たちが
座れる席は…っと。
あったぞ、こっちだ」
ヴェル:「ふー、
一段落ですぅ」
舞風:「しかし私が横に
いる限り、そんなときは
一生来ないに等しい」
そう言って舞風さんが
ヴェルを
ガシッと捕まえる。
ヴェル:
「た、助けてください
未頼さんっ!」
未頼:「おお〜
これも美味しそう、
これも美味しそう〜
迷うな〜
どれがいいかな〜」
今日のランチに
目を奪われて
ヴェルのことに
気づいてないや…
ヴェル:
「リヒトさん!
プリーズヘルプミー!」
理人:「ええ、僕!?」
舞風:「なんだ?
君も我が手中に
収まりたいのか、
よーしよーし
さあ来い」
いや、絶対行ったら
戻ってこれない
気がする。
舞風:「大丈夫だ。
理性を失うだけだから」
心を読まれた!?
しかも、言ってること
滅茶苦茶だし。
在夢:
「なにしてんですかぁ
……いや、
何でもないです」
あーあ。
《黒輝在夢、参戦により
舞風紫苑の標的に抜粋
(舞風認定)》
舞風:
「はっはっはっはっは」
在夢:
「普通の人はそんな
笑い方しませんてぇ!
…うわっ、鷹のごとく
獲物を狙う目を
してて怖いっす‥」
舞風:「ふはははは!!」
舞風さんが壊れた…
?:「食事くらい
静かにできないかしら」
どこか聞き覚えのある
声が向こうから
聞こえてくる……
在夢:「この声は…
白石天海‥‥」
白石:「久しぶりね、
黒輝在夢。
私はあなたたちが
騒がなければ
別に気にしないわよ」
在夢:「つまり、
私から今度は
楽しみを奪う気?」
白石:「さあ?
静かに楽しみなさいよ」
理人:「2人とも!
そんなにいがみ合わない
でさ、姉妹なん‥‥」
在夢:「んんっ」
指で口を押さえられて
言葉を中断された。
白石:「そうね。
正しい選択だわ」
在夢:「秘密なんでしょ」
白石:「そう。
……あなた、何でそれが
秘密だって知って」
生徒:「おおーーっ!!」
白石さんの言葉は
生徒たちの歓声によって
遮られた。
未頼:「うーりゃ!」
雅紀:「あまいぜっ!
くらえ、タンバリン!」
パンパンパパパン!
パッパパパン!
未頼:「…だから?」
雅紀:「うおぉぉーーっ!!
意味ねえーー!!」
未頼:「ねずみ花火
セットオン!」
直弥:「よい子のみんなは
室内でしないようにな」
未頼:「ゴー!」
ビシーー、
ジュバーーッ!!
雅紀:「熱いのは
嫌だぁぁーーっ!!」
未頼:「じゃあ負けて?」
雅紀:「できるかぁぁ!
……ぐっ、バタッ」
END!
直弥:「また負けたのか、
雅紀。お前理人より
弱いんじゃねえのか?」
雅紀:「あいつとは
闘いたくねえ。
約束なんだよ‥‥」
直弥:「約束?
そんなのしたら
駄目だって……
待てよ、いや、
あの時のか‥‥」
白石:
「…終わったかしら?
続きよ、あなたは」
直弥:「さぁて!
テンションも
ボルテージも
高くなったところで、
イベントだ!」
白石:「またなの!?」
直弥:「今回は、
みんなに金を出して
もらうかもしれないから
参加したいやつだけ
参加してくれ。
でも、逆に食費を
俺たちが負担するかも
しれないぜ」
男子生徒:
「詳しく説明しろよ!」
直弥:「今から
ウィアスターズメンバー
がお前らの注文通りに
お盆に運んで席まで
持ってってやる。
それが注文通りなら
金をその値段+100円
そいつに渡してくれ。
少しでも手違えたら
金は払わなくていい。
逆に100円
渡してやる。
そういうルールだ」
わかったような
わかんなかったような‥
舞風:「容易い御用だ」
直弥:「なら、
ゲームスタート!!」