第31話:称号決定戦開幕
学校
直弥:「やってきたぜ、
日曜日!」
理人:
「日曜日
じゃないからね。
火曜日だから」
直弥:「気分的には
日曜日にして
ほしかったんだ」
舞風:「始まりは
やはり、見本を見して
ほしいところだな」
直弥:「お前らなら
いきなりでも
大丈夫だろ」
要:「そこまで見たいなら
俺と雅紀がやるがな」
雅紀:「おう!
お前には負けねえぜ」
要:「臨むとこだ」
激しく、しかしどこか
楽しそうにいがみ合う
2人。
しかし、
直弥が、ゴホンッ、と
2人の注意をひく。
直弥:「やるなら、
雅紀と黒輝でいい」
在夢&雅紀:「へ?」
突然の対戦相手決定に
驚く。
在夢:「何で私の
一発目の相手が雅紀君
何ですかぁ!」
直弥:「見本」
在夢:「いやだから何で‥」
直弥:「見本」
在夢:「……はいよぉ〜」
雅紀:「俺は構わねえがな
相手が在夢だろうと」
直弥:「よし、じゃあ
廊下に集合!」
教室前廊下
…直弥は廊下にも武器を
設置したみたいだけど、
別に変わった
ところなんて‥‥
直弥:「黒輝、
お前は5位で、
雅紀は4位からだ」
在夢:「えぇ〜
私の方が下
なんですかぁぁ」
直弥:「(無視)
始めはこの、」
ポケットからは、缶蹴り
の時に使ったことがある
発信機が出てきた。
直弥:「この発信機の
ボタンを押すとだな‥」
ピッ!
……突然、廊下の壁下
に置いてあった木箱が
開き、中には武器らしき
物が入っていた。
直弥:「そして、
横のボタンを押すと‥」
ピッ!
直弥は横長の電子ボード
を木箱の中から
取り出すと、そこには
《0カ国語の使い手
黒輝在夢
ただの馬鹿は
やっぱり馬鹿の象徴
磯貝雅紀》
と、写真付きで
表示されている。
しかもその写真は、
昔称号をつけるために
送信されたものだった。
直弥:「用意周到だろ?」
親指をグッ、と立てる。
理人:「……いつから
計画してたのさ?」
何気ない質問のはずが、
直弥は視線を少し
下にさげた。
直弥:「……雅紀のやつが
まだ荒れてたとき
くらいからだよ」
理人:「…そっか」
あのときからか…
雅紀:「早く始めようぜ!」
直弥:「ああ、
…みんな、投げてくれ」
男子生徒:
「相手は黒輝だからな!」
女子生徒:
「あんなの在夢の
敵じゃないよ〜!」
FIGHT!
在夢&雅紀:「これは‥」
2人共急に神妙な
顔つきになる。
雅紀:「花火セット‥」
在夢:「ヨーヨー‥」
戸惑う2人。
これでどう闘えと…
みたいな顔をしている。
在夢:「…や、やあぁ!」
雅紀:「危ねっ!
くそ、早く点けよ!」
ライターはセットで
ないため、導火線を壁に
擦って、火を点けよう
としている。
在夢:「おっ!
このヨーヨー意外に
使い勝手が
いいですねぇ〜」
元々体が軟らかい
在夢さんは、
アクロバティックな技を
連発している。
雅紀:「ちょ、ま、
待った……
おっ、よし!
火が点いたぜ」
導火線はヨーヨーとの
接触で点いていた。
雅紀:「3…2…1…
いっけー!!
って、があぁぁぁ!」
ロケット花火は、
雅紀の顔目掛けて
飛んでいた。
倒れた巨体に
在夢さんが近づき‥
在夢:「ひっさ〜つ!
…犬の散歩ぉぉ〜」
雅紀:「人に向けたら
駄目…だ……ろ」
END!
直弥:「…もう一味
欲しかったところだな」
要:「ふっ、情けない」
舞風:「要領は掴んだぞ」
直弥:「じゃあ黒輝。
5位に落ちた雅紀に
新たな称号を‥」
在夢:「う〜ん…
よし、雅紀君!
君は今日から、
《冒険ではしゃぎすぎた
最初に死ぬ者》
だぁ!」
雅紀:「俺じゃなくて
お前のキャラ
だろがぁぁ!」
直弥:
「ゴホンッ…
ま、こんなところだな」
要:「この調子だと、
屈辱感を味わうことに
なっていきそうだな」
舞風:「人類下僕化計画
を始めようか、在夢君」
在夢:「あ〜
私はちょっとぉ〜‥」
舞風:「異議は聞かん」
《0カ国語の使い手
黒輝在夢
魔性のポーカーフェイス
舞風紫苑》
未頼:「しーちゃん
頑張れ〜」
舞風:「止めろぉ!
そんな呼び方はぁ!」
在夢:「姉貴!
後ろはいただ‥‥」
舞風:「黙れ」
舞風さんは
手に持っていた
ハリセンで在夢さんを
………斬っていた。
在夢:「オ〜ノ〜、
アハハァ〜…ガクッ」
漫画でいう、
目が回っている
状態だった。
舞風:「不意打ちには
修行がまだまだ
足りないな。
そんな在夢君は、
《お気楽なメイド》だ。
あとで気がついたら
部屋に来てもらうぞ。
………むふふ」
未頼:「しーちゃん!」
舞風:「だからその名で
呼ぶなぁぁ!
…ブフッ。は、鼻血が‥」
その場で要に支えられ
ながらも、舞風さんは
意識を保てていなかった。
……まさか未頼さんが
舞風さんを倒すなんて‥
未頼:「《しーちゃんは
しーちゃん》
に変更だからね!」
恐るべし‥‥