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第19話:理人争奪戦

理人:「いや、

顔が笑ってないよ‥」


それにしても

何だろ、この

特殊アドレスって‥


雅紀:「おもしれえ

じゃねえか!

もっと送ってみようぜ」


要:「…ん。

新たにメールが‥」


舞風:「そのメール。

さっきと関係がある

メールか?

それともプライベートか?

もしそうなら

あとでこっそり

私にだけ‥‥」


在夢:「姉貴姉貴!」


舞風:「ん、どうした。

私がせっかく

マイ ワールドに

飛び込もうとしている

のに……

……ワ〜ルドかな?」


在夢:「別に

ワールドでもワ〜ルド

でもどっちでもいいん

ですけど……

…もう先々進んじゃって

ますよ。姉貴抜きで」


姉貴抜きで

姉貴抜きで

姉貴抜きで………

その言葉が舞風の

脳裏に響いた‥


舞風:「………

……私は教室に戻る」


在夢:「ああっ!

待ってくださいよ〜

そんなにしょげずに〜!」


理人:「…あれ?

在夢さんに舞風さんが

いなくなってる‥」


雅紀:「ほっとけ

ほっとけ!

黒輝のことなんか。

いたらいたで

ただのじゃじゃ馬女だ。

1秒先は

黒輝のペースに

持ってかれちまう」


要:「……だそうだ」


要が新たにきたメールを

ちょうど読み終えた。


理人:「……暇だね、

直弥も‥‥」


要:「いつもあいつの

頭の中は遊ぶことで

覆い尽くされてるの

だろうな」


理人:「確かに

そうかもね。

直弥はきっと、

自分がいなくなったら

、笑いが生まれない

からこんな

《全自動顔認識

返信機能つき》

のアドレスを

作ったんだね」


未頼:「直弥さんは

そんなに頭いいん

ですか〜?」


雅紀:「そうでもねえと

思うけど。

確かに頭の回りは

速いやつだけどよ」


炎:「頭の回りが速いって

、バカ兄のことか?」


炎が雅紀の背中から

ひょっこり顔を

覗かせていた。


未頼:「あ、炎ちゃんだ〜

おはよ〜」


炎:「ちゃ、ちゃん‥‥」


顔が少し赤くなっていた

。慣れていないから

だろうか?

いつもは呼び捨てで

呼んでいるから。


要:「炎、いいところに

来た。はい、チーズ」


炎:「え、」


カシャ、

要は在夢のように

炎に隙を与えずに

写真を撮った。


炎:「ま、待て!

今の顔じゃ!」


要:「送信っと」


炎:「人の話しを

聞けぇぇ!」


炎が要にハイキックした

。しかもジャンプ

しながらだから、

その射程範囲は要を

まるまる包んだ。


要:「うっ!

…バタッ!」


教室に巨体が1つ…


炎:「雅紀!、お前もだ!」


雅紀:「へ?」


炎は速度を下げずに

雅紀の急所を狙う。


雅紀:「ぐはっ!

…お、俺が何したって…

…バタッ!」


2つの巨体が転がった。



理人:「あわわ…

要!、雅紀!」


炎:「理人……」


理人:「あ、はいっ!」


炎:「要は写真を撮って

どこに送った?」


理人:「え、えーと

それは‥‥」


ピピピ、ピピピ!

ピピピ、ピピピ!


メールの受信音が

要という屍の下から

聞こえてくる‥


炎:「…From

特殊アドレス?

何だこれは……は?」


理人:「あわわわわ」


炎:「何だ、理人。

この、

《小動物の集合体》

ってぇぇ!」


炎の蹴りが鼻の先まで

来ていた。


理人:「っ!‥‥」


……あれ?

痛くない…というか

炎が少し笑顔だ。

何か怖い‥‥


炎:「…じゃないか」


理人:「へ?」


炎:「いいじゃないか。

悪くはない。

というか気に入った!」


理人:「あ、はは…

それはよかった‥」


要、雅紀…

あとちょっとだったの

にね‥‥


(時間稼ぎになったよ。

ありがとう。

そしてごめんね)



放課後


未頼:「理人く〜ん!

寮までだけど

一緒に帰ろ〜」


在夢:「おお!

それならあたしも

仲間には〜いろ!」


舞風:「ふっ!

甘いな、

未頼君に在夢君よ。

こういうときは

チーターのごとく、

颯爽と持ち去らないと‥」


雅紀:「ちょっと待てよ!

理人は俺と帰る約束を」


理人:「してないよ」


雅紀:「っだよ!

マジかよ!!

……してなかった?」


理人:「してなかった」


要:「何を揉めている

んだ?」


雅紀:「要!

俺、理人と」


要:「約束なんて

してないだろ。

お前の勝手な妄想

だ」


雅紀:「まだ何も

言ってねえじゃねえか!」


要:「じゃあ違うのか?」


雅紀:「ち、違わ

なかねえけどよ‥」


要:「じゃあ今回は、

あいつらに理人を

引き渡すんだな」


理人:「いや、

僕の意見は?」


雅紀:「でもやっぱり

あきらめきれねえ!

故時!黒輝!舞風!

俺と勝負しろぉぉ!」


未頼:「しょ、勝負?」


在夢:「雅紀君には

負けないよ〜!」


舞風:「あとで後悔など

させる暇も与えないぞ?」


理人:「いや!

だから僕の‥」


雅紀:「勝負は

これだぁぁぁ!


《FIGHT!》

の複数でしかも

武器は自由なやつ!」


未頼:「ふぇぇぇ!

私、戦いはちょっと〜‥」


在夢:「俄然!

負けられないね〜!」


舞風:「勝負は

何分後だ?」


雅紀:「そうだな…

20分後にだ」


理人:「あの〜」


要:「俺も参加させてもらおうか」

直弥の2通目の手紙


「要。

俺は今大体…

愛知あたりだな。

さっきお前は写真を

あのアドレスに送った

はずだ。

このメールはその写真を

お前のとこに返す作業を

したのち、自動的に

送られるように

なっている。


あのアドレスの先は、

俺が愛知の人から

ありがたく頂戴した鉄や

ICチップ、ネジから

作った、

《全自動顔認識

返信機能つき》メカの

ものだ。

作るの大変

だったんだぜ。

それには深い物語が

あってだな…

〈中略〉

…っつうわけだ。

…え?

〈中略〉とか

すんなよ、とか

言いたそうだな。

見えねえけど。


ま、このメカを俺だと

思ってくれ。

じゃあな……」



「え、引き止めねえの?

もうメールしばらく

打たねえよ?


……何だよ。

何勝手に1人芝居

してんの、とか

思ってんだろ。

知らねえけど。


じゃあ、

本当に本当の最後だぞ。

すぐ帰ってくるからな。

それまで理人を頼むぞ!」

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