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プラネットクロニクル ーある日々の物語ー  作者: 月光皇帝
ある日々の出来事(時系列はぐちゃぐちゃなのです)
16/16

アンケート特別編3:ギルファー&女子会

第三弾投下。


ネタがまとまったらまた投下します。なのでしばらくお待ちください。

====ギルファーが食事するだけの物語====



腹が減った。取り敢えずアールがいるはずの場所に向かうとしよう。



前世でも旅の時には持たなかった家をアールは今生では用意した。我もそこそこ気に入っている。だがあのような小屋を我の寝床にするとはどういう考えなのだ?



「む、なんじゃギルファー。珍しいのぅ?」



『狐。アールはどこだ?』



この狐は最近アールの事を師と仰ぎ同行し始めた狐だ。奴ほどではないがそれなりに剣の腕は立つ。だがあいにくこの狐は特殊な奴で時折奇怪な行動をする。



「師匠かの? 寝ておるよ。三日ほど寝ると言っておったぞ」



『チッ、なら食物は我自身で用意しなかればならんか』



時代人という奴になったアールはよく三日から四日ほど寝ることが増えた。別に病などではない。時代人という種族は一度眠ると長いらしく、奴もそれに溺れず眠りが長い。



ただの人であった時ならばこう言ったことはなかったが、生まれ変わり種族が変わったのだ。生活も変わるだろう。



『貴様は何をしている?』



「妾か? 見ての通り店番じゃ。時代人への稽古は済んだのでな。そうじゃ、団子しかないが食べるかの?」



『気が利くではないか狐。もらってやる』



アールは今生、店を構えている。たまに甘い焼き菓子を焼いて売ったりもしているがほとんど武器や鍋といった鉄を使うモノを売っている。



奴が救えなかった武器の製作者の代わりにやると言っていたが、今では奴もなかなかに楽しそうにやっている。



「みたらし団子じゃ。喉に詰まらせるでないぞ?」



『馬鹿にするな』



甘さが強いがなかなかに美味だ。噛みごたえがあるようだが、我にとってはこの程度噛んでることに値しない。



『まだないのか?』



「ないのじゃ。あったとしてもこれ以上はやらんのじゃ。妾の分が全部其方に食い尽くされる未来が見えるからの」



『チッ・・・おい狐。我は出てくる。アールが起きたら伝えておけ』



「食事じゃな。了解じゃ。でも師匠に迷惑かけるでないぞ?」



かけてたまるか。今の奴が以前のように我に激怒してみろ。認めたくはないが勝てるビジョンが見えん。





――――◇――――





「む? ギルファーか。お主が一人で来たという事は金か?」



『わかっているなら何か寄越せ』



町にあるギルドという金が稼げる場所。適当な雑魚を喰らうのもいいが、街で売っている物を食ったほうが美味い。



この妖精族の女は奴の師。マリアーデ。奴に対して過保護な女だが、アール以上にやばい奴でもある。この女、アールの事を侮辱されただけで国賊になることを躊躇わなかったんだぞ。



今はこの帝国に身を寄せているが、少し前まで王国の森で細々と暮らしていたようだがな。王国というのは愚かな国だ。この女を自ら敵に回し、あろう事か捨てたのだ。



いるかいないかで戦闘になればこれ以上ないほどの優劣がつくにも関わらずだ。



「そうさな・・・ライヤ! 討伐依頼で危険度の高いものはあったか?」



「はいマスター! 最近ウェルネスシールの出現が相次いでます。今のところ実害はないですけどそろそろ討伐してもらいたいとは思ってます」



「という訳だ。ギルファーよ。報酬は弾もう。どうする?」



『いくらでも構わん。我が腹一杯に食える金額を寄越すならな』



「ならば食わずに死体を持ち帰ってこい。それで10万D出そう」



10万か。それくらいあれば以前食ったサメが二匹食える。悪くない。



『それでいい』



「契約完了だ。では頼むぞ」





――――◇――――





うるさい奴らだ。我がデカイ姿で分身を作り共に来たからといって一々騒ぐな。



「帰ったのかギルファーよ。しかし此度のウェルネスシールは大物だったのだな」



我ほどではないが確かに大物だ。食っても良かったが生で食うには惜しい。人が手を加えたほうが美味になる。



『出来るだけ傷をつけずに狩ってきた。これで文句はないだろうな?』



重たい上に、鬱陶しくなった故に、できるだけ傷つけぬように地面に落とす。分身も消す。体もいつもの大きさに変える。慣れてしまうとこの小さき姿の方が楽だな。



「うむ。寧ろ追加報酬を出してやる。ライヤ」



「ギルファーさん。今回の依頼の報酬です。20万D入ってます」



『いらん。10万Dでいい。その代わりコイツで何か我に作れ』



「金より食か。よかろう。ライヤ、アアリーを呼んできてくれるか。アアリーならばギルファーも満足する一品を作れるはずだ」



「はーい! アアリー様のごっはん〜♫」



『魔人の女か。確かにあの女がつくるモノは美味い』



「楽しみにしているのだぞ? 余の予想はハンバーグだな」



『アールの好物か。悪くない』



あの肉の感覚は嫌いではない。むしろ好きだ。アールか・・・ふん、たまには我が街の連中に慈悲をくれてやろう。



『おい妖精女。報酬はいらん。その代わりその肉でたらふく食わせろ。余った分は街の連中に食わせてやれ』



「ふふ、わかった」



なんだ急に笑いだしたぞこの女。何がおかしい?



「いやすまん。なぁに、お主もアールの為に柄でもないことをするのだな」



『・・・別にそんなつもりはない。気が向いただけだ』





――――◇――――





「うまぁーーーいい!!!」



「すごい美味しい!! 私生まれて初めてウェルネスシールのハンバーグなんて食べたわ!!」



「美味であるっ!!!」



「はいはーい!! 今日狩り立て捌きたて!! しかもアアリー様が調理した今日限定ウェルネスシールのハンバーグですよー!! おひとり様ひとつ無料!! そこのギルファーさんから皆さんにおすそ分けでーす!!」



『余計なことは言う必要はないエルフの女。黙って配っていろ』



「狼さんありがとー!!」



「ありがとー!!!」



「ありがとうございますギルファー殿! これで安心して漁に出られます!」



「流石アールさんの従者になった方だ! いつもありがとうございます!」



『・・・ふん』



「お? なんだギルファー照れておるのか?」



『・・・狐、なぜお前がここにいる』



「店に来た客が話していたのじゃ。お主がウェルネスシールを討伐して街の者に振舞っているとな。妾も食べたくなったのじゃ」



『なら食ってさっさと戻れ』



「照れるでない。もう何度も同じ経験をしておるではないか」



たまたまだ。気が向いたからこの街の連中に恩を売ってるだけだ。別にそれ以外の理由などない。我は腹が膨れればそれでいい。



「素直じゃないなギルファーよ」



「マリアーデ殿。元気そうでなによりじゃ」



「うむ、余は元気だ。それに以前よりも身のこなしが良くなっている。その調子で励むのだぞ?」



「わかったのじゃ!」



見た目以上に年寄りどもの会話はどうでもいいが、なかなかにこの肉はうまい。



『おい狐。ついでに我のおかわりをもらってこい』



「仕方ないのぅ。ではマリアーデ殿。失礼するのじゃ」



早くいけ狐。



「照れ隠しが下手だぞギルファーよ」



『黙れ。そんなのではない。使える者がいただけだ』





――――◇――――




====セコム&店員&介抱人付き女子会====





「それでは改めて。女子会始めよう!!」



「「「「「カンパーイ!!!」」」」」



ここはエーテリアにあるとある店の庭。そこには六人の女性プレイヤー(ネカマはいない)がラフな格好でバーベキュー女子会を開催している。



「いやぁ初めてエクストラモードに変更してみたけど凄いわねこれ。お酒が本物みたいに味わえるわ。あ、お兄さーん! ビールおかわりー!」



参加者その一。ネッター。普段から同じクランの仲間であるくらんこによるセクハラ、あるいは幻刻によるエセ紳士行為を発見した場合の仕置人。実は女医らしい。ゲームの中ではモデル体型を作ったとのことだが、実際はどうなんだろう。勝手なイメージ、女医さんってスタイルいいイメージ。



「ネッターしょっぱなから飛ばすね。大丈夫?」



参加者その二、リーク。今日の主催者。以前話に出ていた女子会をやりたくなったので急遽準備した張本人。気兼ねなく同性同士でお酒が飲みたかった模様。



「大丈夫よリーク! 今日は介抱してくれるセコムもいるし他人にも迷惑がかからない!! だからエール、バッチリ酔っ払っていいわよ?」



「酔いません!! 前回ので私も学習しましたから!!」



参加者その三、エール。以前の大宴会でやらかしてからお酒は控えていたらしいが、今日は限られた空間での飲み会のため参加。色々と思う所があるらしく口の割にペースは早い。



「とかいいつつエール、飲んでる奴アルコール度数28度のお酒じゃないのよ・・・」



参加者その四、アルメリア。最近踊り子系ジョブを取り、桜華戦蘭流での活躍を夢見る女性。醸し出すエロスが一部・・・と言うか異性同性関わらず注目を集め、写真集出して欲しいと本人のもとへ要望書が最近届くらしい。



「イカがもう良さそうですね。貰いますよ・・・んん〜!!! 美味しいぃ〜!! ビールによく合いますよ!!」



「以外ですね。 雷華アナタお酒好きだったの?」



「普段は控えてますからね。でもお酒は大好きですよ? 少し前は瓶一本毎日開けるほど飲んでましたよ? カトレア、貴女は何飲んでるんです?」



「私は甘いお酒が好きなのでカルーアミルクです。子供舌だと言われると恥ずかしいので普段は飲まないんですけども」



参加者その五、雷華。



実は酒豪らしく、どこからともなく女子会の噂を聞いて参加。久しぶりに飲む酒はつまみ共々口に合った様子である。



その六、カトレア



言うまでもなく戦闘大好き系女性プレイヤー。どこからともなく雷華に連れられて参加したひとり。今日、従者であるオークのオリヴァーはエーテリアの街でのんびり過ごしているらしい。



以上女性六名による楽しい女子会が始まったのである。



「なぁ? 俺本当にいていいのか? いや両手に花だから役得だけどさ」



「いいのよ! だって貴方が今日の店員さん兼セコム兼介抱人なんだからいないとダメよ?」



番外参加者こと、俺アール。本日はうちの店、もといクランホームの庭にて女子会バーベキューの焼き&お酒追加の役をすることになってます。



前に一度女子会やるって流れの時に、俺をセコムとして参加させるという話があった。その時の話が色々膨れ上がり、『アールのクランホームって庭あるでしょ? しかも海近いしバーベキューしましょう!』と、誰が言い始めたのかそれに全員が同意したわけだ。



「むぅ・・・アール、なによ? 私だってこんなラフな格好なんだよ? あと認めたくないけどネッターとアルメリアは私よりスタイルいいしどう見ても役得以外言葉ないじゃん。と言うか私の水着褒めて」



「だからこそだよ。このこと知られてみろ? 俺男連中に刺されても何も言えんぞ。あとリーク水着姿綺麗だよ」



そう。ラフな格好なのだ。徒歩三十歩ほどで海岸があり、海がある。となれば全員いつもの戦闘服ではなく、完全に休日スタイル。それも海となれば水着なのである。



と言うかエール。この中では身長比較的低いのにスタイルスゲェしでる所もしっかり出てて大人の女性感がすごい。



リーク? 言う必要あるか? 最高だよ。水色のビキニタイプの水着だ。目の保養になって大変すんばらしいですありがとうございます。



まぁ言ってしまうと皆ビキニタイプなんだけどさ。パレオつけてたり、上にTシャツ来てたりはするけど。



「あぁ、やっぱり男って女性の水着はロマンだったりする?」



「そりゃそうだろ。普段は見られない生肌とふとと・・・何でもない」



「それもう答えですよねアール」



くっそ、ネッターの誘導尋問に引っかかるところだった。と言うかほぼ答えだよな。雷華とアルメリアがニヤニヤしてるのスゲェムカつく。おいこらリーク。色気出すのやめれ。



「アール!! 太腿が好きなのは知ってますがTPOを考えなさい!」



「エール、今日は全然大丈夫だと思うけど? R18行為はできないわけだし、ガン見するくらいはTPO的にもいいんじゃない?」



「ですが視かn「それ以上は許しません!!!」もう、エールさんは硬派ですね。アールさん甘めのクーニャンもらえますか?」



「はいよ。ディア頼む」



『ヨヨヨ(はーい)!』



串焼きを焼く俺に変わり、頭に乗っかるディアが器用に腕を伸ばしてカトレアが希望したお酒の用意。軽めの融合で俺の中から酒の知識を学び、それに近い味をうまい具合に混ぜていく。



ディアさんマジパないっす。あと、明らかに地雷っぽい会話はスルー安定。ここの女子六人にやばい噂流されたら俺のプラクロ人生終わるし。



でもゲーム世界マジスゲェ。モデル体型六人が水着で酒飲んでバーベキューしてるんだぜ? 現実でこの光景の写真SNSとかで投稿したらバズるの間違いない。



「うーん・・・気になる」



『ヨヨ?(特別翻訳:どうしたの)?』



唸り声を上げてディアをマジマジと見始めるネッター。少し見つめていると恐る恐る手を伸ばし、ディアをツンツンし始めた。



「何してるのかしらネッター?」



「ねぇアルメリア。やっぱりディアちゃん冷たくて柔らかいわ! エクストラモードだとスライムの体温までこんなに明確に感じられるのね!!」



今更だが、今日は全員モードをエクストラに変更している。どうせ飲むならより現実らしくが本日のコンセプトである。エクスゼウスもこういう使い方は想定していたんだろう。結構細部に至るまで細かい設定があるもんな。



「ねぇアール。ちょっとディアちゃん抱っこしてもいい?」



「だってよディア」



『ヨヨヨーヨ!!(特別翻訳:いいよ〜)』



「いいってさ」



「じゃぁ遠慮なく!!」



むぎゅーっと聞こえてきそうな勢いでディアを抱きしめるネッター。確かにディアっていい感じにひんやりしてるから気持ちいいんだよな。



「やばいわこれ。こんな感じのクッションあったら私全財産使ってでも買うわ」



「ネッター私にも抱かせてくれる?」



「むぅ!! ネッターもアルメリアも楽しそうですね!! 私にも貸してくださいな!!」



「エールさん酔ってるし」



「アールさん次はカシオレください」



「このタコの串焼き貰いますね。あと日本酒も勝手にもらいましたので」



それはもう楽しそうですよみなさん。周りの目を気にせず楽しそうに飲み食いしては話してはしゃいでる。美人は三日で飽きるとかよく聞くけど、そんなことないと俺は思うんだけどな。





――――◇――――





「これひどくない? いじめじゃない?」



「アハハハハ!!! おもしろーい!!!」



飲み食いに一区切りつけて海岸に移動。女性のキャッキャウフフな目の保養で満足してたんだが、気が付くとよくある感じで砂の布団に入れられて面白い具合に身体をいじられてます。



今? セクシーポーズ取ってるよ。ボンキュッボンだよ。しかも全員スクショ取る楽しみ具合よ。作った張本人のアルメリアが超楽しそうだ。



「もっこりさせてみました」



「いやーん!! カトレアってば大胆じゃない!! 面白いからアルメリアポイントあげちゃうわ!!」



「おいカトレア!!? それはいいのか女性的に!!?」



「酔ってるので問題なしデース!」



「こういう時は面白けれないいのよ!! チクビーム追加ね! これぞふたn「やめい!!?」」



揃いも揃ってだいぶ酔ってるな!!?こんな姿男子が見たらドン引きだぞ!? 因みにこの海岸もウチのクランの所持してる土地なので完全にプライベートビーチ。金はリークとレイレイが全額出した。



なのでこの場の様子はクランマスターである俺が許可しない限り見ることができないのである。あとは普通に店から入ってここに出てくるしかない。そういう訳で全員気にせず酔っ払ってる。



「うーん・・・MAX時もう少し大きいかも。あと角度は少し低め」



「リークッ!!?」



「あら、平均より少し大きいのね」



「ネッター!!?」



「私医者よ? たまに局部に何かあった患者も扱うし」



「ごくり」



「エール!!? お前まじで飲みすぎちゃうか!!? ゴクリとかいうんじゃない!!?」



「焦ってる焦ってる!! 普段の貴方からは想像できませんね!!」



「雷華ヘルプ!! 煽らないで助けて!!?」



主に俺の尊厳的な意味で!!



「面白いから却下です! ディアちゃん冷た気持ちいですね!」



『ヨヨ〜(特別翻訳:うな〜)』



介抱する人というよりは完全に玩具扱いだった。





――――◇――――



後日。



「アール。前回の女子会は楽しかったのでまたやりましょう。また貴方のお店で」



「エール・・・あんたからその言葉が出てくるなんて誰が予想できるよ? あとうちは本来鍛冶屋だからな?」



二度目三度目と続き、その後定期的にウチのクランホームで女子会が行なわれるようになった。当然男子禁制(俺除く)。



悔しいことにその女子会の費用として貰える金がそこそこ儲けになるので嫌とは言えないのである。



次はルークあたりを考えてます。あとやんちゃシアちゃん

感想くれるとネタの考えがよく練れますのでお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 人望もあって実力もあって、常識もある。 そんなアールくんが玩具にされる、素晴らしい回でしたね。けしからん、もっとやれ! [一言] 私、プラクロのプレイヤーの中では、大人な女性プレイヤーの言…
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