ある日々その6:アールVS蒼牙
本編より、少し未来のお話です。
このお話は『星の記憶』クリア後のお話となります。
いきなりだが、久しぶりにイベントとかそういうの抜きにしてでの対人戦をやることになった。
限定ワールドクエストのアナウンスは一向にされないのだが、とりあえず流れに身を任せようと決めてから数日が経過した。そんなある日の出来事。
きっかけは些細なものだった。海岸で日課となりつつある稽古の最中、まぁいつものようにではあるが。ここ一週間ほど全くやって来なかった蒼牙が姿を見せた。
その時丁度いたミラファ達『仁義組』。なんでも最近連絡一切無しな上に、現実でも全く連絡なし。それで堪忍袋の緒が切れたミラファとああああもといシアが説教スタイルに入る。
だがその二人をあろう事か突き飛ばし、止めに入った雷華にも剣を向けるという始末。明らかに焦りと激怒というような感情に飲まれていた蒼牙。
ミラファ達は『たまにあるから気にしないで』と強がっていたが明らかに動揺していた。周囲の奴らもこんな蒼牙を見たことがなくどうしたらいいのかわからなくなっていた。
俺自身も蒼牙の凶変ぶりに驚いていた。こいつは何だかんだ言いつつ良い奴だし、目的もなく誰かに当たるようなところを見たことがない。
ミラファやシアに対してならば尚更だ。きっとこれがゲームじゃなくてファンタジー的な物語なら主人公やってるような奴。それが蒼牙だし。
だってコイツ言葉ではめんどくさいだの、嫌だだの言うけど、何だかんだ楽しそうにミラファ達と一緒にいるし。
そんな蒼牙が二人を無視し、あろう事か突き飛ばし、仲間である雷華に剣を向けるという暴挙。いくらなんでも可笑しいだろこれ。
詳しくはよくわからないけど、なんか妙に感じたので蒼牙の殺意ある対戦申し込みを受けることにした。
よくわからない状況だけど、とりあえず可能性としてはやさぐれた。もしくは感情が暴走してるかのどちらかだ。それが自分の意志なのか、はたまた別の何かを所持したことで陥ったある種の状態異常なのかは不明だ。
こういう時は言葉を交わすとか、剣を交えて相手を知るとか、王道主人公よろしくするのが美学なんだけど、俺そういうの向いてないんだよな。洗脳系に関しては全くダメなんだよ俺。対抗は出来ても、された相手を洗脳解除するとか無理。
――――◇――――
対戦をする海岸では異様な雰囲気が漂っている。殺意マシマシで武器を構える蒼牙。対する俺は武器を全て外した状態で立っている。
「今日は必ずおまえを殺す」
「・・・・・・」
蒼牙の言葉は無視。装備画面を開き所持している武器の確認と、脳内で戦闘スタイルを選択を始める。どうやって心を暴こうか。
「マリアーデさん! アアリーさんこっちです!!」
誰かがこの状況を収められると思ったのかマリアーデとアアリーを呼んできたみたいだ。いやいや対人戦ごときでマリアーデ引っ張ってこなくてもいよ。子供の喧嘩じゃあるまいし。
「やれやれ、おい愛弟子。どういう状況なのだ?」
「さぁ? 喧嘩売られたから潰すだけだよ」
「・・・なるほど、ならば徹底的にやれよ?」
「ちょっ!?」
呼びに行ったと思われるプレイヤーが狼狽する。しかしなんてことはなくマリアーデが口を開く。
「この程度のことで怯えることはないだろう。まぁよい。どうせ暇だったのだ。愛弟子の成長でも見てやるか」
「止める気なしですねマリアーデ。私も止めませんけど」
二人は完全に観戦モードだ。どこから用意したのか手にジュースまで持っている。観客じゃんかよ。しかしそれぞれ得物はしっかりと携えている。やりすぎたら手を出す気満々である。
「なぁ蒼牙。始める前に話そうや」
「言葉は必要ない。おまえを殺すのだから」
「正直言うとな? お前との対戦はそこそこ嫌いじゃないんだようん。色々俺も為になることあるし、新しい戦法の参考にもなるからな」
事実である。コイツが使うなんだっけ? 滅・・・なんちゃら流。すまん忘れた。けどそれって結構面白い戦い方するんだよ。わかりやすく言うとあれだよアレ。敦賀○彩が使ってた『千○巡り』に似た戦い方をするんだ。
地形に追い込むのではなく、自分で地形を戦闘中に生成するみたいな戦い方。搦手や猫だましなどをしてきたと思えば正面からぶつかってくることもある。
初見殺しは言うまでもなく、初見じゃなくても、ペースを握られると間違いなく厄介な戦闘スタイルだ。何時も戦う時は結構ペース配分と、ペース維持に気をつけて戦っている。
「だから対戦終わったあとに結構アドバイスとか、強くなれるような方法教えてたつもりなんよ俺。まぁ全く聞き入れてもらえてないけど」
蒼牙はこちらの言葉を無視し、こちらの動きを注視している。こういう時に襲いかかってこないので理性はあるみたいだな。
「でもまぁあれだ。今のお前は”戦うに値しない奴”に成り果ててるぜ? 大事な友人知人に手を上げるスタイルだったんならわかるけどお前はそんなヤツじゃなかっただろ?」
「・・・・・・」
「何があったのか知らんしわからんけど、まずは突き飛ばしたミラファとシア、剣を向けた三人に謝ってからにしないか?」
「黙れ。さっさと始めるぞ」
「・・・・・・」
おいおい蒼牙くん。余裕無さ過ぎるだろ。いやそれとも、俺と戦う以外、眼中に無いのか? 熱烈ラブコールは嬉しいけども、野郎からのホモコールはいらないぞ俺。
「もう一度言うぞ? 謝っとけよ。お前の友達だろ? このあと大変だぜ? 特にミラファなんて心配して俺に連絡結構してきたんだぜ?」
ミラファがシアに何か言われて顔を赤くしてるが事実だし、言うなとも言われてないからセーフ。周囲に弄られてるのはちょっと罪悪感。
そんな中で返ってきた言葉が余りにも残酷だった。
「知らん。俺は友人になったつもりなんてない」
その言葉を受けて、心配そうに見ていた仁義組の面々。特にミラファは泣くのを必死に我慢した顔に、シアに関しては涙を流していた。
周囲のプレイヤー、NPCに関わらず、皆が慰めたり、蒼牙に対してキツめの言葉を投げかけるが全く動じず、俺しか見ていない。
「おいおい蒼牙くん。孤高の狼RPやるならせめて前もって話だけ通しとけよ? 流石にこれ以上は擁護できn」
頬を掠めたのは矢だった。投擲にて蒼牙より放たれたそれは真っ直ぐに、頬を通るように放たれた。
「無駄話をするな。早くしろ。次は当てる」
あっそ、そっちがそういうスタンスならこっちも相応の対応させてもらおうじゃないの。ゲームでの友好関係は結構大事なんだぜ蒼牙。
「リーク。切り替える。説明頼む」
「任せて」
「ディア。離れてろ」
『ヨヨ?』
「構わねぇよ」
心配するディアにそう言うと、ディアは俺から離れてリークの方へと飛び跳ねていった。その様子を見て顔をしかめる蒼牙。
「そのスタンスでやるなら止めはしねぇよ。けどな? そうするなら俺にも考えがある」
ウィンドウ操作で引っ張り出すのは先日受け取った『双極剣』。右手は逆手持ちで前へ、左手は通常通りに持つ。
体の前後に剣を置き、サンドするように構える。数人、この構えを知っている者はすぐに知っただろう。同時に、この『双極剣』の事も思い出したみたいだ。
「格の違いを見せつけてやるよ”凡人”。かかってこい」
三代目剣聖アヴァロアの剣技。見せてやるよ。
――――◇――――
「滅天流『奇術』!!」
先に動いたのは蒼牙だった。まぁかかってこいって言った手前、先に動くつもりはないけど。四方八方にどこからともなく取り出した武具を次々と投げていく。
言うなら仕込みだ。あと武器によっては足場を崩す撒き菱替わりになったりもする為、中々良い。ASに武器スロット拡張できるものがあるのだろうな。
「シィッ!!」
弓を投げ飛ばしたあと、矢を握り締めて振りかぶってきた蒼牙。こういう普通は考えられない武器の使い方で相手のペースを崩すのがこいつの戦い方の基本だ。
もちろん迎え撃つ。矢なので耐久力は低い。と、考えるのが普通なんだが、常識ハズレの戦い方をしている相手に常識で考えるのは愚策。でもへし折るけどな。
肩幅分身体を右に動かし。円を描くように正回転。蒼牙が恐らく想像していた予測外の行動で間合いをかき乱す。
背中を、晒すタイミングと同時に右手の剣を蒼牙へと向ける。逆手持ちの為、刃はそのまま蒼牙の体へと真っ直ぐに伸びていく。
「滅天流『堕打』!」
右手に伝わる激しい衝撃。武器を叩き落とそうとした蒼牙は絶妙な力加減と方向から剣に向かって攻撃をしてきた。でも甘いぜ蒼牙ちゃん♫
「チィッ!!」
「その程度の衝撃で俺”様”から武器を奪えると思ったのか凡人?」
衝撃に関して言えば俺はその道のプロだぜ? 受け流し方は熟知してるし、寧ろ俺の強化になる。そのことは前の対戦で理解したといっただろお前?
叩き落とせなかったが、そこは蒼牙。即座に緊急回避には成功して刃が蒼牙の身体を掠った程度に抑えた。
そこへ追撃を叩き込む。右手を動かさずに更に回転を続け、蒼牙を正面に捉えるのと同時に左手の剣を突き立てる。
持っていた矢を手放して距離をとり、投擲していた槍に持ち帰る蒼牙。間髪置かずに再突撃の構え。じゃぁそのペース崩させてもらおう。
「剣技『焼土』ッ」
地面を剣が走り、その摩擦により発生する炎。熱を帯びた剣に炎が乗り移りながら、今度は俺から距離を詰める。その様子を見て周囲から歓声が聞こえる。流石にこれを見せたらわかるよな皆。
そうです。現在俺はアヴァロア六割、アルトス四割の配合でRPの真っ最中です。使うのは当然アヴァロアの『剣技』。ちょっと自慢も兼ねてである。だって言いたいじゃん? ソロ撃破頑張れば出来るよって。
一歩目のタイミングを逃した蒼牙は突撃ではなく回避を選択した。持っていた槍を投げ捨てて横へと転がる。武器をもったまま動くより早く動けるし、武器に固執しない蒼牙だからこそできる戦法だ。
「オ オ オ オ ォ !!」
ならその戦法の数を減らすことから始める。地面の範囲内にあった武具を次々と破壊して、最後に今手放した槍を砕く。今ので三つ武器破壊完了。
「チッ」
「馬鹿なのかキサマ? 近くに有る明確な弱点をこの俺様が放置すると思っていたのか?」
蒼牙の戦法の弱点は、武器が散らばているがゆえに、対処出来てしまうということ。それこそ無限に武器を創れるなら話は違うが、そういう訳じゃない。
だから確実に減らしてしまえば蒼牙は武器を持たなくなる。更にこの辺には武器になる丸太や小石がほとんどない。精々木の枝や、目くらましに使える砂がある程度。
しかも海岸という足を取られる地形が故に長時間戦闘には向いていない。この条件だけでも俺が相当有利なんだ。だって俺立体機動できるし。今は使わないけど。
「精々無残に這いつくばるように戦え凡人」
「殺すッ!!」
とりあえず、勝利条件第一。まずはコイツの心をへし折ることからはじめよう。
――――◇――――
戦闘開始から5分少々。状況は見るも明らかだった。一度武器を交えれば蒼牙の手持ちは減っていく。距離を取れば『焼土』や『激龍』で周囲の武器を破壊しながら駆け寄り回復の隙を与えない。
更に砂浜という地形がお互いのスタミナを奪っていくが、俺は衝撃を利用してでの跳躍移動を主としているため消耗はそこまでではない。
対する蒼牙はこれ以上武器がなくなると不利だと判断したのか、一本の剣をメイン武器に携えた状態で戦闘を組み立て始めている。そのため移動時のスタミナ消費、出来ることへの制限が増え、時間が経つたびに不利になっていく。
「どうする? 続けるか?」
事実上の勝敗はもう着いている。これ以上やるのは時間の無駄だと遠回しに伝えるが、蒼牙の目から戦意が消えることはなかった。いや、これは戦意というか何かに固執している感じの目だ。
「うる・・・さいっ・・・俺は・・・お前を・・・今日こそ殺す・・・!!」
さてどうしようか。絶望的状況でも諦めないのはいい事だけど、今回に限りめんどくさいことこの上ない。心をへし折ることはこのままじゃ出来ないか。なら攻め方を変えよう。
「茶番をするつもりはないぞ凡人。お前に絶対的敗北と恐怖を叩き込んでやる。感涙の涙を流せ。俺が直接手を下してやることに!」
「ほざk」
「話していいと誰が言った?」
『風瓶エリシオン』で一気に距離を詰めて顔面を普通に蹴り飛ばす。普通にやれば顔面陥没クラスの暴力だが、そこは時代人の補正。痛みこそあれど骨折などは起こしていなかったようだ。
蹴り飛ばしたことで仰向けに倒れた蒼牙。よくあるパターンならこのまま起き上がるのを待つのがセオリー。しかしここはあえて悪役になろうか。
「グガァッ!!?」
「・・・・・・」
無言のまま胸を何度も踏みつける。その度に身体から空気が抜けていき、骨に少しずつ罅を入れるイメージで何度も踏む。
「ガァァァ!!!?」
「痛みに耐えられん程度で叫ぶな凡人」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ゛!!!?」
「叫べば終わりだと思うのか? 終わらんぞ?」
何度も同じ場所を踏み潰す。回避しようと逃げようと何度も倒して何度も潰す。奥義を使わずとも、多少衝撃を乗せた踏みつけならば下手な武器よりもずっと凶器に変わる。
「まだ息があるじゃないか凡人? ほら反撃してみろ? もっと俺様を楽しませてみろ?」
「フザ・・・ガァァァ!!!?」
「つまらん台詞を口にするな。興が失せるだろう?」
「アガっ!!? アアアアア!!!?」
海岸に響き渡るのは蒼牙の悲痛な叫び。周囲には俺が蒼牙をなぶり殺しにしているようにしか見えないだろう。実際そうしているし。悲鳴を上げ始めたから心にもヒビが入り始めたのは間違いない。一応これで第一段階成功だな。
次はどっちに転ぶかな? 俺の中では二パターン考えがある。このまま潰すか、“動く”かのどちらかだ。こればっかりは俺だけではどうしようもない。蒼牙が自分で撒いた事だし、どちらに動いても自己責任。
流石にゲームができないほど追い込むつもりはないけど、言葉の責任くらいは取らせるつもりだし。
実はちょっと極悪ロールやってるの楽しんでいる。対人戦やるの久しぶりだったし。印象は最悪だけどもまぁいいだろう。ちらりと見ると、ルークが半分泣いていた。後で機嫌取るの大変だろうなぁとか思う。
「・・・っ・・・っ!!」
蒼牙の表情に恐怖がしっかりと浮かんでいた。こんな顔を見たことがないってくらい、表情を歪め、こっちを見ていた。
それ以外の全てが消えた目で俺を見ていた。絶望する人が見せる表情だ。けど暴虐を止めない。死なない程度に何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も・・・・・・何度でも踏みつける。
「「やめてぇぇ!!!!!」」
「ッ!!?」
それを止めたのはミラファとシアだった。叫び声をあげてこちらに突進するように身体をぶつけてきた。俺は回避せずその衝撃を受けて蒼牙から距離をとった。
表情は完全におびえているし。体も震えている。それでも武器を持ち、俺を必死に睨みつけている。今にも泣きそうなのに。
「こ・・・これ以上蒼くんを傷つけるならアールさんでも・・・ゆ・・・許さないんだから!!!」
動いたか。うん。”良かった”。なら後は蒼牙次第だ。ちゃんと立ち上がれよ? その為に俺は悪役になりきろうか。
「邪魔をするなミラファ、シア」
「嫌です!! だってゲームでもこれ以上蒼くんが傷つくのを見たくないんです!!」
「あ・・・蒼くんは・・・私たちが・・・ま・・・まもる。・・だもん!!」
おいおい諸君聞いた? あれだけ酷いこと言われたのにこの子達しっかり『蒼牙』のこと大事って明言しましたよ? めっちゃいい子やん。友人に一人いたら絶対一生仲良くするレベルでいい子やん。
「心配しなくてもただの決闘だ。殺すわけじゃない。下がってろ」
「い・・・いやだ・・・・!! 蒼くん・・・か・・・かわいそうだもん!!」
涙声でしっかりと否定するシア。おいおい、これ完全に俺悪役できてるじゃん? ちょっと面白くなってきた。対するミラファ達はそんな風に考える余裕なく、本気で言っている。
「別に今からお前らも含めた3対1にしてもいいんだぞ?」
殺気を込めるように睨みつけながら言葉を放つ。それが限界だったのか、涙をポロポロ流し、明らな恐怖で震えているミラファ。
「ッッ!! の・・・望むところで・・・す・・!! これ以上・・・蒼くんが・・・き・・・傷づかない・・・なら・・・!!」
それでも、逃げず、折れずに俺に立ちふさがる。シアは傷ついている蒼牙を抱き抱え守るように、そして蒼牙を安心させるように何かをつぶやいている。
「よく言った凡人ども!! ならば俺様を楽しませて見せろ!」
「・・・・・っっっ!!!」
二人を傷つけるつもりはない。なので一撃で沈めよう。一気に加速し、まずはほぼ戦力外のシアから落とす。
「あ・・・」
剣を振るう俺を見て呆然とするシア。そして、次の瞬間。一筋の血が宙を舞った。
――――◇――――
昔からそうだった。別に友人はいらない。いてもめんどくさいし、トラブルになる。自分でも面臭い人間だってわかっているし、そのせいで今みたいなことになっている。家で遊んでいればそれでいい。ゲームで遊んでいれば嫌なことは少ないし、人と合わなくても遊べる。
それにこうしていれば誰にも迷惑がかかることもない。なのに・・・それなのに、何時もくる二人がいる。
『また片付けてない!! ほら片付けるからよけてよね!』
『もぅ! ご飯ちゃんとしたもの食べないと体壊すよ?』
『じゃじゃーん!! 特製鮭のバター焼きだよ!! 蒼くん美味しいから食べてね!!』
『クッキー焼いてきたから後で食べようね?』
『あぁ!! もう!! 蒼くんコイツムカつく!! 代わりに倒して!!』
『うわぁぁん!! 少しは手加減してよ蒼くんの意地悪!!』
突き放そうとしても離れないし、鬱陶しいって言ってもしつこい面倒な二人。たまたま近所だったから。それだけなのに今でもこうして関わってくる。本当に嫌な二人。
『蒼くん『プラクロ』やってるの!!? 私たちもやってるの!! クラン組もうクラン!!』
『私なんと『ああああ』だよ? よくある適当ネームなの!! でもシアって読んでね?』
ゲームでもソロだったのに強引にクランなんて面倒なことに入れられた上に定期連絡しろとかうるさい。そんな時に見つけた超えるべき相手。
何に対して超えるべきなのかわからないけど、負けたくないと思った。と言うかなんか嫌いだった。だから倒してやりたいと思った。
結果は惨敗。しかも強くなるためのアドバイスとか本当にムカつく。だからそのアドバイスを無視して強くなってやろうとした。
ソロの方が余計なことも考えずに済むし。勝手に始めればよかったのに、何故か俺は二人に報告していた。
『うーん・・・本当はダメって言いたいけど仕方ない!』
『ただし(`・ω・´)! ちゃんと連絡してよね!!ヽ(`Д´)ノ』
めんどくさい報告しろって言われて、とりあえず何度かは報告していた。それからしなくてもいと思っていたのに、気が付くと何度も何度も連絡していた。
余計なことを考えていたら強くなれないのに、何度も連絡していた。自分でそうしてしまえば迷惑がかかるのに、面倒なことになるとわかっているはずなのに。そうしていた。
『おうおう(#^ω^)遅いじゃんかよ?』
『元気にやってますか?』
『ウニャァァ(;´д`) 巨人に囲まれたんだよ今日!! なんで蒼くんいないのよ!!』
『久しぶりにみんなで戦いたいな』
強くなるために余計なこと。修行をしてもあの男には勝てない日々が続く。でも、不思議と嫌な気分になることは少なかった。
『前より強くなってるよ蒼くん!! 次こそ勝てるよ!! 頑張って!!』
『ここはシアちゃん流拳法を蒼くんに授けちゃおうかな? 「 ・ω・」「<アチョー』
『確かに以前よりも磨きが掛かっていますよ蒼牙』
『アール打倒勢蒼牙氏パネェwww 勝ったら好きなもの買ってあげるしwww』
『け・・・気配の消し方くらいなら僕でも教えてあげられるかもです!』
気がついたら周りに人が増えていた。めんどくさいことになるのに、迷惑をかけるのは目に見えているのに。でも、離れたくないと思う自分もいた。
そんな時に始まった新しいイベント。NPCでもあの男と同じ名前。だから過去最大の俺をぶつけたのに、結果は変わらず。でも次頑張ろうと思えるようにはなっていた。
なのに何故か、俺はそんな気持ちにしてくれたものを手放していた。自分でもなんでそんなことししたのかよくわからない。でも、考え方を変えれば面倒事が減るからいいとも捉えられる。
・・・多分、今回こそあの二人も俺のことなんて気にしなくなると思う。その方が二人にもいいことだし・・・それに、俺も絶対に傷つかない。
そして挑んだ戦いだったのに、全然届かなかった。もしかしたら今までで最悪の展開かも知れない。
逃げたいと本気で思った。勝てなかったと絶望した。最初から無駄だったとようやく思い知った。ごめんなさい。二度と挑みません。だから許してください。
怖かった。全部捨てたのに勝てないなんて・・・いいや違う。捨てたから勝てなくなったんだと気がついた。でも・・・もう遅い。
気が付いて初めて思った。二人と・・・クランの皆といるのが俺は案外気に入っていたのかもしれない。違う。好きだったんだ。
でもそれが認められなくて、自分がいつか裏切られると思って、傷つくのが怖かったから、全部捨てていた。
『こ・・・これ以上蒼くんを傷つけるならアールさんでも・・・ゆ・・・許さないんだから!!!』
それなのに、ミラファもシアも俺なんかのために泣いてくれていた。守るって言ってくれていた。どう頑張っても勝てるわけないとわかっているはずなのに。
友人じゃないと言ったのに、まだ二人は俺のために動いてくれた。
『今度は絶対に守るから・・・安心してね蒼くん』
震えてるのに、無視してればいいのに、シアが震えながら俺を落ち着かせるように変な笑顔で言っていた。
『あ・・・蒼くんは・・・私たちが・・・ま・・・まもる。・・だもん!!』
ミラファだって対人戦好きじゃないのに、俺の壁になるように立ってくれていた。
『言いたくはないけど、蒼牙。お前よりきっとミラファとシアの方が強いぜ?』
いつか決闘の後、アールに言われた言葉を思い出す。あぁ・・・あぁそうだ。俺よりふたりの方がきっと強いんだって、なんとなく分かっちゃった。
『強くなるための何かに気づけたら、きっと蒼牙も強くなるさ。いつでも挑んでこいよ』
それがまだ何かわからんけど、でも・・・でも・・・!!!
今は!!
『あ・・・・・・』
二人の泣く顔を見たくないんだよ!!
――――◇――――
「「っっ!!」」
「〜〜ッッ!!!」
「・・・」
飛び散るのは俺の血だ。シアに向けて振りかぶった一撃にカウンターの形で振り上げた蒼牙の一閃が、俺の腕に傷をつけた。
「ハァアア!!!」
蒼牙とは思えない雄叫びと共に俺に叩きつけてきた拳。強くないけども、今まで以上の重さがあった。これを回避するのは違うと、俺は本能に従いそれを受け、後ろへ飛ぶ。
「あ・・・あお・・・く・・・ん?」
「ああああああああああ!!!!!!!」
「「っ!!?」」
ビクンと震えるミラファとシアの前に立ち、守るように蒼牙が叫ぶ。その表情は先程とは見違えた男の顔だった。
「お前の相手は俺だろ!!! 絶対ぶっ倒すからこいつらの相手は後にしろ!!!」
観戦していた全員が驚いていた。もちろん俺も驚いた。あの、あの蒼牙が大声を張り上げて、間違いなく二人を守るように立っていたんだから。
「なんだよ”蒼牙”。お前の戦い方なら二人を壁にするとか囮にするとかで立ち回ったほうが有利なんじゃないのか?」
「うるさい!! そんな事する訳無いだろ!! 要は俺が勝てばいいんだよ!!! だから手を出すんじゃねぇ!! いや!! 出させねぇ!!」
「「うにゃっ!!?」」
聞きましたか皆さん? あの、あの蒼牙が、あの孤高の狼こと蒼牙から主人公発言が飛び出ましたよ? 飛び出したふたりが顔を真っ赤にしてオロオロするくらいに恥ずかしい発言をしましたことよ?
「俺の好きな奴ら泣かせたお前は嫌いだ!! だから絶対ぶった斬る!!!」
「「うひゃぁx!!?!?!?!!?!?」」
聴いてる周りが恥ずかしセリフを恥ずかしがること無く、堂々と言い切った。その男らしさたるやもうかっこいいこと間違いなし。
周囲に居るプレイヤーも少し顔を赤くしてる。この空間が何ともすごくて、正直もう我慢の限界だった。
「だから俺がお前を斬って二人を泣かせたこと謝罪させてやるから覚悟しろ!!!
「いや泣かせたのお前じゃん?」
「うるさい!! それは後で謝るし土下座だってしてやる!! 今はお前を斬る!!」
「謝るのは確定なのね」
「隙ありィィ!!」
「いや無いから」
それはそれ、これはこれ。けど迷いとか焦りとかは全部消えていたし、吹っ切れたみたいだ。しかもちゃんと正しく”自分を取り巻く事実を認識”している。
振り下ろされた剣を白羽取りで受け止め、腹に一撃叩き込む。モロに入ったので後ろに吹き飛びミラファたちの場所に戻っていた。
「蒼牙」
「なんだよ!!」
俺を斬る事にかわりないけど、目の色はさっきまでと違い、力強いものになっている。
「やっと見つけたじゃねぇか。強くなるための秘訣」
「あ゛ぁ゛!!?」
「王道でありきたりだけど、やっぱり守るもの、やりたいこと、全部が噛み合った今からならお前はまた強くなっていくさ。あんなセリフ大声で叫べたのがその証拠だよ」
「だからどうし・・・・ッッ!?!?!??!?!?!!!!?!??!!?」
「今赤くなるのかよ」
思い出した恥ずかしいセリフが駆け巡ったのか、文字通り顔が沸騰している蒼牙。そして冷静になったのか周囲に野次馬がたくさんいたことにも気が付いて更に真っ赤に。止めに振り返ったら顔を赤くしていたミラファとシアがいてフィニッシュ。
「キュー」
「あ・・・あおくん!!?」
許容オーバーになったようでその場で倒れてしまった。安心しろ蒼牙。多分伝説として語り継がれるだろうさ。んでもってっと。
「アールさん!!?」
「心配するな。傷つけねぇよ」
倒れた蒼牙に近寄り、持っていた剣を取り上げる。この武器だけ異様にデザイン凝ってたんだよな。ほかの武器はかなり汎用性高い量産品なのに。
『感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て。感情を解き放て』
持った瞬間。頭に響く声。真化武器とは違う。悪意というか、欲望というか、そんな感じがひしひしと伝わる。そうか。これが蒼牙暴走の原因か。
「蒼牙がお前らにあんな態度とったのこの剣が原因っぽい。これどうする?」
俺に続くように目を回している蒼牙に駆け寄ってきたシアとミラファに問いかけると、ミラファはまだ回復していなかったが、シアがはっきりと答えた。
「壊して!! 蒼くんには嘘でもあんなこと言ったオシオキってことで諦めてもらうからヽ(`Д´)ノプンプン!!!」
蒼牙の彼女(候補その1)に許可をもらったので遠慮なく。あんなことってどっちの事なのかは今はいいや。でもしばらくネタにしよう。
「剣技『天来』」
剣を三等分に破壊した。だが次の瞬間。剣から禍々しいオーラが吹き出した。即座に三人を抱えてその場を離れ、リークたちの元へと跳ぶ。
「ナニコレ!!?」
リークたちも何が起きているのかわからないようだ。けど、いい事じゃないことは理解したのかそれぞれ武器を手に取っていた。
「マリアーデ。あれ何か知ってるか?」
「知らん・・・が、可能性としては悪魔武器であろう」
「悪魔武器?」
「闇に堕ちた魔族の魂を持つ武器です。私も噂でしか聞いたことはありませんが、手に入れると大切なものを失う代わりに強大な強さを得られるとか」
よくありがちなパターンじゃん。それを蒼牙が持っていたと。なんだよお前やっぱり主人公じゃん! 今寝てるけど。
話を聞いているうちに、オーラはやがて体長3mほどの人型となり、いかにも悪党臭漂う禍々しい姿の魔族が姿を現した。
『その寄り代を我に渡せ下等種族ども』
その言葉と同時に、以前俺が経験したことのある、関係者以外を弾くフィールドが形成された。
――――◇――――
・エーテリアに『罪魔:グラニエル』出現。
・『プレイヤー:蒼牙』の周囲10m以内のプレイヤー全てにサブクエスト『討伐:グラニエル』を発注。
・勝利条件:『罪魔:グラニエル』討伐
・敗北条件:『罪魔:グラニエル』による『プレイヤー:蒼牙』の吸収
――――◇――――
いいじゃん。初めて見るタイプの相手だし、楽しませてもらおうじゃないか。まぁ戦うのは俺じゃないけどな。
資格ありは『仁義組』はもちろん、『剣星』全員、あと『アーノレ』と『クロサカ』『乃英流』だな。皆思いは同じだと嬉しいけど。
「アールさん(`・ω・´)! それに参加資格ある皆! お願いがあるの!!」
「どうした?」
「この蒼くん困らせたクソ野郎シア達で倒させて! みんなには蒼くんのこと守ってほしいの!」
シアはそう言うと、自分の武器である『ミラクルシューテング』を構え前に出た。シアだけじゃない。雷華も昼行灯も、ラビットも、そしてミラファも皆、前に出ていた。
「やっぱあれっしょ? ウチメン操った責任? 取らせるのがオキテみたいな?」
「友達を操ったモンスターは身ぐるみ剥ぐのが法律なので!」
「そういうことですので皆さん。ここは私たちに譲ってくださいな」
「蒼くんには後でお話があるから絶対に渡しません!!」
いいねぇ。青春してるねぇ。良かったな蒼牙。起きたらちゃんと謝って、また一緒に仲良くやれよ? そして当然答えはYES。
「もちろんですよ。私たちも空気は読みますとも」
「寝てる主人公の護衛は任せてくれよ。タンクウォーリアーズの名は伊達じゃないさ」
「俺は最初からそのつもりだよ。リークたちもいいだろ?」
「アールがいいなら私はいいよ? それに他人のイベントに横槍入れるつもりはないからね。援護してあげるから頑張りなよシア、ミラファ」
皆も同じ思いだった。イイヨネこういう感じ。プレイヤーがみんな空気を読んで物語の登場人物やってる感じ。俺好きだ。
「まて・・・俺も戦う」
「「「「「蒼牙 (くん)!!」」」」」
気絶(?)していた蒼牙が目を覚まし起き上がった。
「まだ寝てないとダメだよ!!?」
「問題ない。さっきの傷は回復してるし、痛くない」
シアが心配して声を掛ける。蒼牙はしっかりと目を見てシアにそう言って彼らと同じ場所に立つ。
「あれだ。さっきは悪かった。心にもないことを言ったこと謝る。だから、今回だけでもいいからもう一度一緒に戦わせてくれ」
「「「「「ダメ」」」」」
「・・・だよな。ごめん。虫が良すぎた」
どんな理由であれ、言ったことに対して責任を感じていたんだろう。申し訳なさそうに声のトーンが下がったが、その後紡がれた言葉を聞いて体が動いた。
「蒼くん!! 今回だけなんて許さない!! これからずっとだかんね!!」
「っ!!?」
「そうそー。俺チョー悲しかったし。これはもうオレッチの手伝いとかにもバリバリ参加してもらうしかないから覚悟しろよな蒼牙氏」
「僕の盗み癖見抜ける友達ですからはい。また気が付いてもらわないとこまるのではい!」
「これ何か言うべきなんですか? では私からは今度手合わせをしましょう? 身近に手合わせ出来る相手が居るとありがたいんですよ?」
「クランマスターの命令だよ蒼くん! 今回だけじゃない!! 今回からずっと一緒に戦うの!! 修行のためのソロ活動も今後禁止だからね!!」
「っ! あぁ、わかった。ありがとう」
「ねぇねぇ師匠? これって青春?」
「しっ、こういう時は静かに見てるのがいいんだぞルーク」
「行くよ皆!! コイツ倒すよ!! 仁義組の名にかけて!!」
――――◇――――
いやぁすごい戦いだった。勢いある仁義組の戦いもさる事ながら、グラニエルの強さもハンパなかった。
でも蒼牙の戦い方が即興とは言え集団戦闘メインの戦い方に切り替わっており、サポート、メインアタッカー両方を器用にこなしている姿が今までには見られない姿だった。
こちらも多少の援護はしたものの、実際『仁義組』だけで倒したといっても過言ではない。勝利後はみんなに祝福され、許された蒼牙を存分に見届けていたみんなでイジリ倒したのも楽しかった。
「改めて、何かあるか?」
「今度は絶対に斬る首を洗って待ってろ。あと迷惑かけたことは謝る」
「ミラファちゃんミラファちゃん! 蒼くん格好良くなっちゃったよ!! 堂々としてる(*≧∀≦*)!」
「そ・・・そうだね。うん・・・・そうだね・・・」
「マジイケメンかよwww」
「男子三日経てばなんとやらですね」
「お前らも顔を赤くするな!! これも全部アール!! お前のせいだからな覚えてろ!!!」
とかいいつつ、一番顔が赤いのは蒼牙だった。アドレナリンが出ていたから口走ったけどあれもう告白と変わらないし仕方ないか。けど男らしかったよ本当に。
むしゃ
「これからどうするんだ?」
「蒼くんにこの武器を売った人を探します! あと悪魔武器の全破壊です!」
仁義組は今後、蒼牙に剣を売ったという謎の商人を探すという。蒼牙によると、武者修行中にカネに困っているからこの剣を買って欲しいと懇願してきた商人から買ったという。
金に興味がなかった蒼牙はめんどくさかったものの購入。その後感情的になり始めて今回のようなことになったと言う。つまりその商人が全ての元凶と、彼らは判断した。
そして、今後こんなふうに悲しいことが起きないように、第一被害者であり、加害者でもある仁義組が責任を持って全ての悪魔武器を破壊するという。
「もう行くからな! 先に行ってる!! またな!! クビを洗って待っていろアール!!」
ちなみに彼らはこのあと、クランホームでささやかな反省会という名の食事会をするのだという。経費は当然、蒼牙持ちで。
「ああぁん待ってよ蒼くん! アールさんまた(*≧∀≦*)!」
「ありがとうございました。蒼くん。吹っ切れたみたいで良かったです!」
ズンズンと足音が聞こえる歩き方でどこかにいく蒼牙とそれを追うミラファたち。というかサラッと全部俺のせいにしてったよな蒼牙。ともかく、これでライバルがもっと強くなるだろう。楽しみだ。
――――◇――――
男『蒼牙』を語るッ!! Part1
770:ヴァンレイ
出来るとは思ってましたけど極悪スタイルアールさん怖っ
771:ニコニーコ
うーむ・・・ヒーローとしてはかけ離れた行為だからやはり注意しべきだろうが・・・うーむ。
772:彩華
エールさんにお説教されてましたからいいと思いますよ?
本当に怖かったですけど。えぇ。
773:山田さん
無表情で踏み続けたって本当ですか?
774:俺はマー坊
マジ
775:剣聖の弟子になりたい人
魔剣聖ロールヤバ過ぎ容赦ねぇ
776:レイン
それ以上に蒼牙氏覚醒したっすね
777:ライーダ
あれはマジ主人公
778:ハルト
あれはかっこよい奴ですわ
779:シモン
式場用意する?
780:アレク
神父は任せろ
781:ブックマン
動画ないのかい?
782:ああああ
ないんだよね(*´д`*)
783:ネッター
爆発しろォォ!!!
784:エロロ
薄い本が熱くなるですぅ!?
785:アルメリア
字が違うから・・・本当に心配になるうちの娘
786:雷華
吹っ切れすぎて怖いですよ今の蒼牙。少し前と180°逆ですから。
787:シロマサ
青春だねぇ.+:。(´ω`*)゜.+:。
788:クロサカ
甘酸っぱいやつぅ!
789:くらんこ
蒼牙くんは我ら非モテ同盟の裏切り者だぁ!!!
790:蒼牙
勝手に変なのに入れるな。斬るぞ
791:ツムグリ
本人登場!!?
792:チーザー紫
勇者かよ・・・お前すげぇな
793:蒼牙
うるさい。事実なんだから仕方ないだろ。茶化すなら斬るぞ
794:ああああ
hそfkvjんぶどいふぉgjvべうあろえ・あvjbんえろせ;f
795:昼行灯
蒼牙ストップ!! シアっちとクラマス泡吹いて赤くなって倒れっからwww
796:†魅祈†
孤高にて戦いに挑む戦士に芽生えたのは真なる感情だった。愛する者の感情に触れて彼は己が目指すべき強さを見た。その覚悟。決意、そして感情が伝説にすら届く可能性の鱗片を我らに見せたのだろう。ここから真に始まるのだ。蒼牙という男の物語が。
797:ミラファ
ひゃめひゃめてぇ!!?!?
798:レイレイ
悪役アールもすきぃ・・・・
799:マーガリン
皆さん知ってます? これでも蒼牙くんフリーらしいですよ? フリーの人なら優良物件では?
800:胡座ウェイ
マーガリンさん!!?
801:カトレア
面白いことになってるんですね。楽しそうでなのよりです。最近ゼアリードは不穏な空気なので
802:ハク
アールも強いが、蒼牙も中々楽しそうだ。是非手合わせ願いたいものだ
803:蒼牙
いつでも構わない。いつ戦う?
804:ルシオン
なんでかな? 蒼牙くんが出てくることに成長を感じてちょっとウルッとしてるんだけど
805:七芽
わかる。超わかる。
806:剛リキ
初めて会ったときはちょっと心配だったからちょっと感動してるぞ俺
807:蒼牙
しつこいとまとめて斬るぞ
808:根暗マンサー
いじるのもそのくらいにしないとエールお母さんに怒られますよ皆さん
809:エール
誰がお母さんですか!! 根暗マンサーさん怒りますよ!!
それから蒼牙くんもすぐに斬るとか言わないように! 嫌われますよ!!?
810:蒼牙
別に構わない。俺がどう思うかだけだ。
811:アイン
どうしよう・・・かっこいいんだけど
812:ニコニーコ
君が思うようにすることも大切だが他人を思えることも強くかっこいい人間には大切だぞ蒼牙くん!!
813:蒼牙
覚えておくだけ覚えておく
814:雷華
これ以上何かあるとうちの二人が爆発しそうなので蒼牙くんは回収します。
815:武道
リア充爆発しろぉ!!!
816:剣聖の弟子になりたい人
ちくしょう!! 畜生!! バーチャルでもあんな可愛い子二人にモテたいよこんちくしょう!!!
817:剣聖の弟子になりたい人
ネカマバビニク色々いるし可能性もあるから同志募れば?
818:アール
言いたくないけど早めに決めとかないと泥沼になって下手すれば刺されるぞ?
819:シュティ
すごい説得力。現在進行形で刺されてる人の言葉は強い
820:リーク
私じゃないよ? ルークとギンとコヨミだからね? 刺してるの
821:レイレイ
演技でも怖すぎて三人怒ってるね。ひとりアールの血をすすって愉悦感じてるけど
822:ライトニング
えっこわっ!!?
蒼牙くん覚醒。男になったねぇ。




