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第5話 名前

「で、なんで前までついてくる?」



 周りでブンブン飛び回ってるやつにジト目になって言う。



「だってたまに森に入ってきた人間を遠目から見たことはあるけどしゃべったことはなかったからもっとお話ししたいしー、それにあなたについて行った方が面白そうなの!」



「面白そうって……、でもまあ森の案内としては適任か」



「そうだ!まだあなたの名前を聞いてなかったの!」



「あーそうだったか?まあなんか今更な感じはするけど、俺は才波 類……ルイでいいよ」



「ルイ……ルイ…うん!覚えたの!」



「でちみっこお前はなんて名前なんだ?」



「……名前はないの。生まれてまだそんなにたってないし…」



「え、妖精ってそんな何もないような所からポンと生まれるもんなのか?」



「うーんわかんないの!」



「うんお前に聞いた俺が馬鹿だった」



「とにかくあたしには名前がないの!」



「うんそうだな」



「だからルイに名前をつけて欲しいの!」



「えーやだよーちみっこでいいじゃん」



「もうちみっこはいやなの!ちゃんとした名前がいいの!」



「えー面倒くさーい」



「むぅー、こうなったら……とりゃーー!」



 ズドンッ



「グボァ」



 妖精ミサイルがルイの腹に突き刺さる。



「お、おま……しぬ……」



「名前つけろーなの!」



 と叫びながら腰にへばり付く。



「ぐふっ……ちょっおまえそんなとこに張り付くな!いろんな意味でヤバイから!」



「じゃあ早く名前考えるの!でないとさっきのもう一回やるの!」



「わ、わかったから!名前つけてやるからとりあえず離れろ!」



「ふぅ、やっとなの」



「くそぉ、初身体&精神ダメージが魔物じゃなくてまさかこんな奴に食らうとは……うぅまだ痛いぞ」



「はやく〜はやく〜なの」



「わかってるよ、今考えるからちょっと待ってろ」



 しかしどうしたものか……名前を付けたことなんてほとんどないからどうつけていいのかわからないぞ…。

 ちみっこの名前……ちみっこ……小さい……ちい……チィ…。



「よし決めたぞ!ちみっこお前の名前は……チィだ!」



「チィ……チィ!うん今日からチィはチィなの!ルイありがとなの!!」



「お、おう」



 ルイはチィのその太陽のような笑顔を向けられて、安易に名前を決めてしまったことに少し罪悪感を覚えるのだった。

読んで頂き有り難うございます。


思い描いたことを文章に起こすことはとても難しいと改めて思う今日この頃です。

本当に他の作家さんを心から尊敬します。

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