第3話 初戦闘?
あっさり抜けたので少し驚いた、とりあえずこのままいると危険なのですぐさま離れる。
「なんとかなったな」
「ありがとうなの!おかげでたすかったの!」
「ああ、………ちみっこおまえ…なんかべとべとしてるぞ…」
「へ、変態なの!!なに乙女の身体じろじろ見てるの!―――てゆーかいつまでにぎってるの!あっ変なとこ触らないでなの!離すの!」
「おっとすまん」
握っていた手を離してやる。
「ふぅ、やっと解放されたの。………まったくとんでもない変態さんに助けられたの、…えっちぃの」
改めて目の前を飛んでいる妖精?に目を向ける。
大きさは15cmくらいだろうか?肩くらいまであるエメラルドグリーンの髪、若草色のワンピースを着ていて背中からは七色に光る羽が生えている。それが目の前で手を腰に当て、ぷんぷんっといった感じでこっちを睨んでいる。
「うるさいちみっこ、助けてやっただろうが」
「―――う、うるさいの!ちみっこじゃないの!!そんなことよりあれをどうにかするの!」
と例の魔物を指さす。警戒しているのかはわからないがどうやらこっちに来る気配は今のところないようだ。
「ていってもなぁ、俺戦える武器なんて持ってないぞ?」
「え?そうなの?そういえば変な格好してるの、その手に持ってるのは武器じゃないの?」
「ああ、これはなんていうか……おもちゃみたいなもんだな」
「な、なんでおもちゃもってこんな森の中に来てるの?ばかなの?ねえばかなの?」
「うるさい俺も知らん」
「やっぱりこの人変人なの…」
「お前だけには言われたくねぇ………、でもまあとりあえずやってみるだけやってみるか」
と言って俺はG36Kを構えて銃口を魔物へ向けた。
「やるならあの赤黒い球をやるの!あれがあいつの魔石なの」
「魔石?……まあ今はいいか、あれを壊せばいいんだな?」
セーフティを解除しセミオートにする。距離はそんなに離れていないのでホロサイトで狙いをつけ、そして……
――――バシュッ
――――ピチョンッ
「…………………。」
「…………………。」
「まあ予想通りまったく聞いてないみたいだな」
「な、なんなのあれ!」
「ああ大丈夫だ。あれはバイオBB弾と言って時間経過で分解される環境にやさしいやつだから、もし外したとしても問題ないぞ」
「へーすごいのー…じゃなくて!すごい速さだったけど全然効いてないの!」
「そうみたいだな。命中はしたけど魔石…だっけ?あれに届く前に止まったみたいだ。まあ届いたところでBB弾で壊せるかは疑問だがな。あ、なんかしゅわしゅわなってる、溶かしてるのか?」
「そんなことはどうでもいいの!!ああ!あいつとうとうこっちに近づいてきたの!どうしよう!」
「うーん……、またどっかの妖精でも生贄にして逃げる……とか?」
「やめてなのおおぉぉぉぉぉぉ」
―――――再び森に叫び声が響き渡るのであった。
読んで頂き有り難うございます。
文章を書くのは難しいです。