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共通bad・毒を食らわば皿まで
「私、スコーピオンについて調べてみようと思います」
「そうですか、頑張ってください」
普通の人なら危険だと止めるであろうこと。
考えなしに勢いだけで言ってしまった私に、否定はせずただ笑った。
「こわいわね夜は出歩かないようにしないと」
町はスコーピオンの再来の噂で持ちきりだ。
しばらくは外出を控えたほうがいいだろう。
「…ん?こんな時間に誰だ?」
夜、けたたましく家の扉を叩く音がした。
「あけないほうがいいわ」
「そうだな」
「え?」
カーテンの、ガラスの向こうに人影が写る。
もしかしてスコーピオン?
そう考えている間に――――