第0話 日常
今回は日常だけを書きました。
語彙力は皆無なのでスルーしてくださいw
時は2615年。人類は第二次高度成長期を迎えた。
今の時代にはガスはおろか、電気もない。代わりに新たなエネルギーを使用している。
その名は「L9粒子」。2400年代に火星から発見されたこの粒子は、核エネルギーの数十倍のエネルギーを放出可能な上、人体には無害というまさに革命を起こしたエネルギーだ。
この粒子を発見した「帝王グループ」はあっという間に大企業となり、莫大な資金で他の様々な会社を乗っ取り、数年後には世界から帝王グループ以外の会社は消えてしまっていた。
まさに世界の帝王となった帝王グループは、まさに大統領並みの権力を握っていた。治安も安定し、経済状況も常に良好となった。
だが、そんな世界を創った帝王グループに、反旗を翻す者たちが現れた。この話は、この反略者たちの物語である。
「続いてのニュースです。帝王グループのコンピュータに不正にハッキングをされている事が、グループ幹部の会見で明らかになりました。犯人は、反略組織...」
「へー、帝王グループも大変なんだな」
朝から妙な事を呟いた。休みの日はいつもこうしてベッドに寝そべってテレビを見るのが日課だ。
俺は桐谷翔太郎。普通の高校二年生だ...と自分では思っている。普通じゃないと言えば...
「お兄ちゃああああん!おっはよーーー!ていっ!」
「ぐっほぁっ!?」
いきなり妹から蹴り飛ばされる。非常に残念だが...これも日常茶飯事だ。
「あっお兄ちゃん!起きてたんだね♪」
「起きてたんだね♪じゃねーよ!殺す気か!」
妹は「えへへ...」と頭をかいている。本当に死にそうになるからやめてほしい。
妹の唯は4つ下の中学二年生だが、筋力ははるかに妹の方が強い。柔道やらレスリングの全国大会に出るほどの、言わば格闘マニアだからだ。
朝からそんな奴の投げ技やらドロップキックを毎朝食らうのが日常茶飯事である。もう慣れてしまった。
...股間を蹴られた時は本気で家出を考えたがな。
「あれ?でも男の人って女の子に蹴られたらありがとうございます!っていうんじゃないの?」
「ドMじゃねーわ!」
流石にそれは勘違いだ。我々の業界でも拷問です。
両親は海外へ転勤中で、今はこの鬼畜妹と二人暮らしだ。
見た目は可愛い妹なんだがなぁ...。
「最近お兄ちゃん殴るとゾクゾクする!」
「...え?」
まさか...ドSに目覚めたのか?俺死ぬよなそれ。
最悪家出しよう。命を守るのが最優先だ。
「そうだお兄ちゃん!朝ごはん作ったから食べて!」
「おー唯が作ってくれたのか。ありがとう」
机にはパンと卵焼き、味噌汁が綺麗においてあった。
料理も出来てまあまあ可愛いのに、なんであんな鬼畜なんだろ...もったいないな。
「ねぇお兄ちゃん」
妹がひょいっと近づいてくる。妹とはいえ、距離が近いと少しドキドキする。ふわっと女子のいい匂いが...
「って痛い痛い痛い痛い!」
突然手の甲をつねってきた。なんだよ!妹にちょっとドキドキしただけだろ!?
彼女いないんだもん!仕方ないね!
「残したら...お仕置き...だよ?お・兄・ちゃん」
「...はい。残さず食べます。」
なんだろう。視線が怖かった。殺されるかと思った。その辺のチンピラにカツアゲされるよりよっぽど怖い。命を守るのが最優先だ。完食しよう。
完全に兄妹の立場が逆転しているこの日常も、ずっと続けばなと考えてしまう自分がいた。
だが、楽しい時間もいつかは終わりが来る。
俺の心に、少しの不安がよぎったのだった...
オチとか知らないε-(´∀`; )
とりあえず最後まで見ていただいてありがとうです。
S系妹にしたかった。反省している。だが後悔はしていない。




