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精霊王

 建物の内部は白く、いくつもの白い幕で覆われていた。

 クラウスたちは一番奥の部屋まで案内された。


「でかっ……」


 クラウスは目の前の光景に思わずつぶやいてしまった。


『久しぶりと言えばいいのか?アストリット』


「ハーラルト、お前がここにくるとは、何の用ぞ?」


 部屋の奥には、巨大な精霊が座っていた。

 座っているため、大きさはおおよそだが五メートルほどだろうか。

 巨大な精霊――女性は精霊王アストリットだった。

 精霊王と親しく話すハーラルト。

 二人の過去に何か接点があったのだろうか。


『俺の孫の質問に答えてくれないか』


「ほう、質問とは?」


 いきなり話を振られ、クラウスは戸惑ったが、はっきりとした口調で発した。


「死者の呪いと魔獣が寄ってくる呪いを解く方法を知りませんか?」


 クラウスの質問に、精霊王は面を食らった顔をした。

 何かまずい質問をしたのだろうか。

 次の瞬間、精霊王が大笑いした。


「ハーラルト、お前、死者の呪いを孫にかけたのか!」


『強くなりたいと言ったんだから、妥当なところだろ』


「そうは言っても、孫にかけるか」


 精霊王は笑い続けた。

 大きな体で笑ったため、空気が振動する。

 うっすら涙を浮かべた精霊王の笑いがやっと止まった。


「確かに、私はその二つの呪いを解く方法を知っている」


 精霊王の言葉に、クラウスとティアナは喜んだ。


「だが、ただでは教えられぬ。これから言う条件を飲んでもらおう」


 喜んでいた二人は息を飲んだ。


「その条件とは……」


 クラウスが慎重に聞いた。


「ここから南に行った古代遺跡に長年眠っている精霊がおる。その精霊を起こしてくることだ」


 精霊王の条件は意外なものだった。


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