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漫画って何?それ食べれるの?
『…お前は漫画家になれ。』
それが親父の言った最期の言葉だった。
『貴方は漫画家になりなさい。』
それがお袋からの最期の言葉だった。
「…何で漫画家なんだよ!」
俺は仕事場で叫んだ。
俺の名前は織田秀康。20歳のしがない漫画家だ。
親父とお袋は小説家とイラストレーターで仲が良かった。しかし二人とも俺が中学生の時に事故で死んでしまった…
それで二人が最期に言った言葉がそれだった。
しかしながら俺は漫画というものが大嫌いだった。俺が他の皆より少し大人だったからだ。
だから漫画なんて馬鹿馬鹿しいお子ちゃまの娯楽だと思っていたのだ。しかし俺のそんな甘い考えをぶっ壊してくれた奴等がいたんだ。それは幼馴染みの[上田祐希]と小学生の頃からの仲の[駿河菜月]、そして妹の[織田姫路]だ。