20 カイウス皇弟
sideカイウス=アウレリウス
オレが舞踏会場に足を踏み入れると、いつも通り女達から黄色い歓声が上がった。
この顔で苦労した事など一つも無かった。
いや、一つあるとすればモテすぎる事くらいだろう。
オレに続き、ルシウス兄上、ゼット兄上、レイオン、ノクティスが入ってきた。
女たちのボルテージは最高潮に達していた。
はぁ…
まったく、顔しか興味が無いのか…
まぁ、そういうオレもかなり面食いではあるのだが…
女人達の中で、一際目を引く姫がいた。
舞踏会に相応しくはない黒をメインとしたドレスを着ており、目が溢れそうなほど大きく少し垂れていた。
可愛いじゃないか。
彼女は少しつまらなそうにシャンパンを飲んでいた。
「お代わりはいかがか?」
オレは彼女に新しいシャンパンを差し出した。
「いえ、結構です。」
え…?
それだけ…?
このオレがとびきりの笑顔でそう言っているのに?
「つれないお方だ。
あなたと少し話したいのだが。」
「はぁ…」
はぁ…!?
なんだ、その返事とつまらなそうな表情は!?
「カイウス。
彼女は俺の招待客だ。
他の女性でも誘うんだな。」
ルシウス兄上がそう言ってオレの肩を掴んだ。
ルシウス兄上がそんな風にオレの肩を掴むなど、初めての事だ。
彼は誰にも興味を示さない。
仕事にしか。
少なくとも今まではそうだった。
「それは失礼しました。
しかし、ルシウス兄上、この美しい女性はどこの姫ですか?」
「…厨房メイドだ。」
「は?
厨房メイドを招待したのですか…?」
「そうだ…」
そういえば、最近兄上は平民出身のメイドに夜伽をさせているらしい。
うーん、清楚そうに見えるが、すごいテクニックを持っているのか?
「エレナ、こちらへ。」
ルシウス兄上は微笑み、エレナというその女性を呼び寄せた。
へぇ…?
エレナ、か…
背は低いが、華奢で、プロポーションは良さそうだ。
それに、顔が愛らしいタヌキのようだ。
「エレナ、またお会いしましょう。」
「カイウス、しつこいぞ。」
オレがそう言うと、ルシウス兄上は少し苛立っていた。
面白い…!
その時…
鋭い悲鳴が上がった。
「キャァァァーーーーー!!!」
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