2 ズボラオムライス
そして、その日、面接が始まった。
「では、次の志願者…!
えぇと、エレナ=ポット、か…
平民の出か…」
面接官はつまらなそうにそう言うと、私を一瞥した。
「はい、よろしくお願い致します!」
私は礼儀正しく言った。
「ポットさん、ではルールを一通り説明するので、よーく、聞いておいてください。」
面接官も毎度毎度ルールを説明するのは、さぞかし骨が折れることだろう。
とは、思う。
かと言っておざなりにしてもらっては困るが…
「今回のテーマはライス!です!
つまり、米!」
きたきた。
この世界には米がある。
絶対的な主食ではないが、パスタ、パンに次いで3番目の人気炭水化物である。
あぁ、炭水化物、なんて、誰も知らないのか、この世界では…
そんな事を思いながらルールを聞いていく。
「そこに、かまど、フライパン、鍋、水道、まな板、食材、調味料、などが置いてありますね?
それを使って、30分以内に作ってほしいのです。
リゾット、おかゆ、パエリア、雑炊、ドリア…
ライス料理の種類は問いません。
我々4人の面接官と皇帝陛下に差し出す分、5人前を作ってください。
我々は各自1点、皇帝陛下は3点をお持ちです。
合計点が4点を越えれば、合格とします。」
と説明される。
説明自体は理解出来るのだが…
いかんせん、スキル・キッチンを使いたい…
「あのぅ、スキルの使用は?」
「あぁ、火か熱か水かな?
構いませんよ。
要は料理が美味しく出来れば良いのですから。」
面接官は言った。
言ったな!?
「では、スキルを使わせていただきます。
私のスキルはキッチン。」
私は念じてスキルを発動する。
私を中心にキッチンが構成されていく。
よし!
私は料理を作り始めた!
料理名は…
ズボラオムライス…!!!
それでは、エレナの5分間キッチン、はっじまるよー!
まず、炊飯器からご飯を取り出します!
今朝炊いてたから、割と炊き立て!
そして、耐熱容器にご飯を5人分入れ、そこにケチャップ、鶏ガラ少し、バター、卵、ウィンナー、ドーン!(切らないよ)を入れて、混ぜる!混ぜる!混ぜる!
最後に電子レンジで3分チン!
混ぜて、追加で1分チン!
でっきあがりー!
私は皿にそれらを取り分けて、キッチンから出た。(キッチンには外に繋がるドアがある)
「お、おぉ…!
消えたと思ったら…!
出てきたぞ!」
「どんなスキルなんだ!?」
ざわめく面接官たち。
「出来ました。」
「は…?
まだ、5分しか…」
「ズボラオムライス完成です!!!」
私は堂々とした口調でそう言った。
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