19 困ったぞ
私は困っていた…
カイウス皇弟の誕生日舞踏会…
さぞかし華やかでキラキラしているんだろう…
そして、そこに着ていく物が全然無かった…
いつものメイド服は論外としても…
あとは…
薄紫のネグリジェか、黒のワンピース…
いや、薄紫のネグリジェは無理でしょ?
じゃ、黒のワンピース?
葬式か!とツッコミが入りそうな物である…
しかし、肝心の金が無い…
実家とはもう縁が切れているも同然だし…
厨房メイドとしての給料日はまだ先だし…
こうなったら…!?
この薄紫のネグリジェと黒のワンピースで、第3のドレスを作るしか無い!!!
私はミシンを見つめた。
やるぞおぉ!
あぁ、部屋のレースのカーテンも使えそうだ!
♦︎♦︎♦︎
そして、何とか姫らしいブラック&パープルのドレスが出来上がった。
ふぅ。
これで、ルシウス様に恥をかかせる事も無いだろう。
私はレースをたっぷり付けたドレスに袖を通した。
少し透けた紫の部分と黒の部分がいい塩梅で調和し、中々の出来である。
私は、こうしてネグリジェと普段着とカーテンを失った…
そして、舞踏会場へ向かった。
「招待された、エレナ=ポットです」
招待状を差し出すと、魔導具が検知してピッ!と音が鳴った。
「ようこそ、カイウス皇弟の誕生日舞踏会へ!
エレナ=ポット様、どうぞ!」
そして、中に入った。
舞踏会は豪華絢爛。
氷の中にライトが仕込まれた大きな彫像や、花のアーチなど。
「あら?
エレナ!」
真珠で髪をアップにして、水色のドレスを着たリズ姫様とお会いした。
「リズ姫様、こんばんは。」
「エレナったら!
来ていたのね!
それにしても、素敵なドレスねぇ!
どこで買ったの!?」
「いえ、これは手作りで…」
ネグリジェとカーテンと普段着でね。
とは、言えない。
「まぁ、手作り?」
「ハンドメイドのご趣味があるのねぇ。」
「ブラックとパープルが素敵ねぇ。」
姫様達に囲まれてしまった…!
「カイウス皇弟のお出ましです!!!」
そう言われて、そちらを見る。
またまた美青年であるカイウス皇弟が現れた。
ルシウス様の弟君を初めて見るが、やはり美しい。
が、ルシウス様の美しさには一歩及ばず、か?
茶髪のウルフヘアを肩にさらりと落とし、少しやんちゃな印象のあるお顔立ちだ。
背後から、ルシウス皇帝陛下、ゼット皇弟、レイオン様、ノクティス様が続いた。
みな、背後に花でも背負っているかのような美しさである。
全員が揃うと、女性達からは黄色い歓声が、
男性からは拍手喝采が上がった。
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