13 泥棒?
私たちはアウレス海岸に向かった。
しじみ取りはいつも通りしじみを取り始めた。
別になんて事ない普通の風景だ。
「私たちも取りましょう!」
「皇帝の俺にしじみを採れというのか?そなた?」
「せっかく来たのに楽しまないと損ではありませんか!」
私は腕まくりをして、ドレスをたくし上げた。
「全く…」
皇帝陛下もブツブツ言いながらも、上着を脱いだ。
「お、あったぞ。」
「それ、私の指ですね。」
そんなこんなで結構楽しんでしまった。
採れたしじみは3kgほどあった。
「さぁ、すぐに砂抜きしなくては!」
しじみ取りのジャックが言う。
私たちは歩いて5分のすぐそばのアウレス港に到着した。
「どこで砂抜きするのですか?」
「あぁ、ボートの上ですよ。」
「ボートの上…?」
「海水をザバッと汲んで、放置すればいいですからね。
それに、砂抜き終わったら、また海水を捨てますから。」
そんなものだろうか…?
何となくボートの上はバランスが悪いような気もするが…
しかし、ジャックは器用にボートの上からケースに水を汲むと、その中にしじみを入れた。
「さぁさぁ、待つだけですよ。」
「ここで見張るのか?」
「うーん、寒いですね…
しかも、3時間も…?」
「とりあえず今日はレストランに行こう!」
皇帝陛下の鶴の一声でそうなった。
そして、飲んだり食ったりして、3時間後…
それは、無かった…
「ほら、やはり盗まれている!」
ジャックが言う。
「そんな…!」
「まさか…!」
私とルシウス様も驚きを隠せない。
「うーん、やはり見張るしか無いか…?」
「そうなりますね。
3時間か…
交代で見張れば何とかなるでしょうけど…」
「まぁ、そうだな。」
「あれ…?」
私はふと疑問を抱く。
「どうしましたか?」
ジャックが尋ねる。
「犯人はケースも持っていったのでしょうか?
ほら、しじみと海水が入っていたケースですよ。
無いでしょう?」
「あぁ、いつもそうなのですよ。
しじみ泥棒はケースも持っていくみたいで。
こちらは、ケース代も馬鹿になりませんよ。
全く…」
ジャックが言う。
うーーーん?
何か分かりそうで…
分からない…
とりあえずその日は王宮へ帰った。
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