11 ハナシ
翌朝、隣で大人しく寝ていたはずのルシウス様はもうすでに帰られていた。
私はシャワーを済ませると、メイド服に着替えて、髪を縛った。
うーん、長いのがこの世界の常識だけれど…
私の髪は毛先が痛んでいるし…
短い方が好きなんだが…
ルシウス様は…?
はっ!
何を考えて…!
彼はあまり意味もなく性欲の捌け口に私を夜伽に指名しただけだ!
なぜ、そこでルシウス様の好みを気にする必要がある…?
やばい、恋愛などろくにしてこなかったから、免疫が…
そんな事を思いながら、厨房に行くと…
同じ厨房メイドのキャリーが話しかけてきた。
彼女は農家の出で、私と少し違い、家族を養う為に奉公に出ているのだ。
「ねぇねぇ!
エレナ!
昨日の晩はどうだったの!?」
「どう、とは…?」
「もう、とぼけちゃって!
ルシウス皇帝陛下よ!
やはり、熟練のテクニックがあって?」
キャリーは言う。
くだらない…
くだらなすぎる…
「普通よ。」
「そうなの!?
具体的に教えてちょうだいよ!」
キャリーは言う。
「具体的って言われても…
皇帝陛下のプライバシーに関わる事は言えないわ。」
その時、厨房メイドリーダーのナタリーさんが手を鳴らした。
「はいはい!
そこっ!
料理に集中して!」
私とキャリーは仕事に戻った。
15時ごろ。
食器などの洗い物まで済ませた私は一旦部屋に戻った。
すると…
中には皇帝陛下が居た…!
「陛下!
お待ちだったのですか!?」
「気にするな。
少し話があるのだ。」
話…?
「実は、しじみが手に入らぬ…」
「は?
海が無くなりでもしましたか?」
私は少しボケてみる。
「あほう。
な訳なかろう。
取引先のしじみ取りが、しじみが盗まれる、と言うのだ…」
「はぁ?
しじみが、でございますか?」
正直、理解できなかった。
宝石を盗むなら、まだしも。
しじみ?
「とにかくもう少し待てるか?」
「黄疸の様子は?」
「うーん、少し濃くなってる気がする…」
「待てません。
明日、しじみ取りを連れてきてください。
私が直接話を聞きます。」
「はぁ…
分かったよ。
そう言いそうな気がしていた。
明日、王宮に参れ。」
そして、ルシウス様は去っていった。
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