捜索、精霊使い 1
ユーマの行動パターン。困った時は報道部へ行こう
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エイヴンというどこかの国の王子は基本馬鹿である。学習しないからだ。
典型的なナンパ男。長身で北国特有のさらりとした銀髪。外見は整っているのに身に纏う雰囲気と行動がすべてを台無しにしている。
「ツンとした綺麗なお嬢さん! 今夜は是非私と」
「しつこい! しつこいわよ!!」
「ぐはっ」
先程氷漬けにされたばかりなのにエイヴンはディジーに再アタック。それで彼は再び凍らされて彼女に踏まれていた。
「……」
「砕くわ。この馬鹿砕いてもいいわよね!」
「流石に全力の《凍破》はちょっと」
また、とばっちりを受けた従者の少年シラヌイ君は氷漬けにされた寒さでがちがちと震えている。
「シラヌイ君大丈夫? 」
彼の為にユーマはあたたかい飲み物を取りに行った。幸い近くに知り合いの出した出店がある。
ユーマは恩人に優しいのだ。シラヌイ君に紅茶を渡す。
「……変わった味がします」
「生姜入りなんだ。あったまるよ」
お茶に詳しいフェアリーの少女によると、茶葉を完全に発酵させる紅茶は体を温める効果があるという。逆に緑茶は発酵させないので身体を冷やすらしい。
「私にはないのか?」
「ない。自業自得じゃないか」
「そ、そうか」
ユーマはエイヴンには優しくなかった。
気を取り直してエイヴンはアイリーンに話しかける。
「ところでアイリーン姫、私の従者をご存知でしたか? 先程ユーマと何か話をしていたようですが」
「ここは学園都市。中央中立地帯にあるここで私を姫と呼ぶのはやめてください。……はぁ」
この人本気で言ってるのかしらとアイリーンは溜息。ユーマはまったく従者らしい素振りを見せていないというのに。
「何か悩んでいますか? もしや私との交際の話、今度こそ考えて貰えるのでしょうか」
「……そうですね」
しつこいので軽くあしらおうとしたアイリーンだったが、ちょっとした悪戯を思いついた。
困っているのにこちらを助けようともせず、今は従者の少年と楽しそうに話をするあのマイペースな少年を困らせようと思ったのだ。
「エイヴンさん。条件を1つのんでくださるなら、お付き合いの件考えてもいいですよ」
「……え? ほ、ほんとうですか!?」
実は諦めていたのではないだろうか。言われたことが信じられなかったのか思いのほか驚くエイヴン。
「ちょっとシルバルム、本気?」
「アイリさん?」
ディジーもそれには驚いたが、ユーマの方はなにか嫌な予感がする。
アイリーンの視線はエイヴンのうしろにいるユーマに向けたままだったから。
「そ、そそそれでその条件とはいったい?」
「貴方は最近こちらに来た編入生。だから『彼』の事を知らないのでしょう。ですから……」
喰いつくエイヴンにアイリーンはその条件を言った。
「この学園にいる《精霊使い》。彼を私の前に連れてきてください」
「……え?」
貴女の目の前にいますけど。
アイリーンがユーマに向ける微笑みが、彼にその一言を言わせなかった。
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捜索、精霊使い
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「さあシラヌイ、それとユーマ。私とアイリーン姫の未来の為にその《精霊使い》とやらを見つけ出すんだ」
張りきるエイヴン。
「へぇ。それじゃあシラヌイ君は生徒会長さんの推薦で学園に来たんだ」
「はい。それで王子が当然のように僕に付いてくるって」
「あはは」
その彼を無視して歩きながら雑談に盛り上がる従者の2人。
「シラヌイ! お前まで私を無視するとはどういう……」
「エイヴんうるさい。俺達は今作戦会議中なんだ。作戦決まったらあとで教えるから黙ってて」
「そ、そうか?」
上に立つ者はどっしり構えてなさいとユーマは彼を黙らせる。
エイヴンは打たれ弱かった。怒られてしょんぼり。
「あの、王子が……」
「いいから。あの歳で甘やかすのはよくないよ。それでやっぱり2人は《会長派》なの?」
「? ごめんなさい。まだ学園のことはよくわからなくて」
「そっか。俺も生徒会の勢力はよくわからないけどね」
そう言ってユーマは笑う。恐縮していたシラヌイ君もそれで少し顔をほころばせた。
シラヌイ君の話でユーマは2人が学園に来た大体の経緯がわかった。彼らはスカウト組だ。
《竜使い》の造反と騎士団の壊滅により《会長派》の勢力(特に戦力)は大幅に減少している。皇帝竜事件以降人材を補充する機会を生徒会長は窺っていた。
学園が生徒の追加募集をかける際に生徒会長はここぞとばかりに情報を集め、推薦者のリストを学園に提出したのだ。
生徒会長は学園に来る見込みのある優秀な学生を学園都市内だけでなく4地方にあるリーズ学園の付属校からも集めていた。
養成学校と名高い《学院》からも。
新規編入生約70名の内半数以上が生徒会長の推薦だった。シラヌイ君もその1人だ。(エイヴンはシラヌイ君を学園に入れる為の条件だったらしい)
シラヌイ君は《刀使い》。東国にはよくいる剣士系のクラスだ。その剣技は1年生ながら見どころがある。
ユーマやジンと同じ黒眼黒髪の少年。彼らに比べるとやや引っ込み思案なきらいがある。
東国系の彼がなぜ北国系のエイヴンと主従関係にあるのか、ユーマはわからなかった。
「王子は国から離れたせいで羽目を外してしまって」
「それでナンパか。アイリさんに目をつけるあたり目ざといというか」
「おい」
しばらく放置されて痺れをきらしたエイヴン。
「作戦は決まったのか? それにユーマ、お前はどこへ向かっている?」
「報道部だよ。情報収集するならここが1番なんだ」
「なるほど。そこで《精霊使い》の情報を集めるんですね」
詳しいですね、と感心するシラヌイ君。でもユーマの思惑は違うところにあった。
報道部が学園の情報を集めるのに最適なのはもちろんだが、情報を隠し誤魔化すのも報道部が1番なのだ。
アイリーンと別れる前にユーマは彼女にこう言われた。
「ユーマさん。これでも私、一国の王女なんです。私は北の大国である《銀雹の国》を背負う立場にあります」
「アイリさん?」
「勿論私の伴侶となる方もその責任があるでしょう」
彼女の微笑みは決して笑っていなかった。ユーマを脅しているのだから。
「もしも私が彼と付き合うことになって万が一の事があったら……責任、とってくれますか?」
『万が一』とは彼女ではなく国の将来の事だろうか。その責任の取り方に関してユーマは考えたくもない。
幸いアイリーンは期限をつけてくれた。明日の運動会が終わるまでだ。
ならば今日明日と報道部に情報規制をかけてもらい、エイヴン達2人を見張っていれば問題ないはず。
「俺はただ運動会にこっそり参加して騎馬戦がしたかっただけなのに」
どうしてこんな面倒なことになったのだろう。
2日分の情報操作を頼むことで支払うことになるだろう金額を想像してユーマはがっくり。エースの仕事で得る収入はほとんど手元に戻らないのに。
「ユーマ君? どうしたの」
「……いや、何でもない」
「どうでもいいから早く案内をしろ」
「エイヴんうるさい。あんまり偉そうにするなら部長さん紹介しないからね」
軽く睨まれたエイヴンはすぐに引っ込んだ。
「す、すまない」
「王子……」
3人はこうして報道部へ。ほぼ顔パスで部長室まで案内されるユーマ達。
ここが生徒会の中枢の1つであって気易く入れる所でないとわかっていたなら、彼らはユーマのことに疑問を持ってもよかったのだろうが。
新参者の2人はそのことに気付かない。
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「2人はこの学園いる《精霊使い》を探しているそうです」
「へ? ……ちょっとまってね」
突然の来訪と依頼。ユーマを見てきょとんとした部長は迂闊なことを言わずすぐさま自分のPCリングから仮想ディスプレイを呼びだして情報を集め出した。
彼女は僅か数分でユーマとエイヴン、それとアイリーンの事情を察した。
「あー、成程。アイリーンさんは君に彼を押し付けた。そういうわけね」
「あれ? ネットワークのシステム、もう完成したんですか?」
情報収集の速やかさにユーマは驚く。
「ウチの部員達は優秀なんだ。これに慣れるとボク達の仕事はもう早くて早くて。大助かり」
PCリングの通信機能を駆使した情報の共有化を図るシステムは元々ユーマのアイデアだったが、実用化させたのは報道部だった。
報道部は学園の各地に派遣した取材班から情報を逐一収集し、集めた情報を編集班が整理を行っている。部長はその情報をいつでも引き出せるのだ。
部長のPCリングは特別にエース仕様であり大量の情報を一気に処理できたりする。
「そんなことは別にどうでもいい。早く《精霊使い》のことを教えてくれ」
エイヴンはユーマを押しのけて部長に詰め寄る。
その態度は些か横柄でいて、それで部長は目を細めて彼を見据えた。
彼女の持つもう1つの顔が覗く。
「新参の編入生で、しかも1年生のくせに口の聞き方が随分となってないね。エイヴン・コロデ君」
「!? どうして名前を」
驚くエイヴンに淡々と答える部長。ついでにユーマはエイヴンが同い年だと今さらだが知らされた。
「あまりボクを舐めないでもらいたいな。王子と言っても北東にあるド田舎の出のくせに。目上に対する礼儀がなってないよ」
部長は冷淡にエイヴンの情報を暴く。
「個人ランクがEでしかない君は所詮そこにいる《不知火流》の後継者である彼のおまけなんだ」
「僕のことまで知ってるのですか?」
シラヌイ君も驚いた。
「もちろん。修行の為に隣国にあるコロデ家へ奉公に出てたんだよね。彼の下に付くくらいなら君は学園にいた方ずっといい。いやぁ、君に関しては会長さんいい仕事したね」
うんうんと1人頷く部長。ちなみに彼らの個人情報も先程PCリングで生徒会の機密資料を確認したのだ。
裏の情報を集めることに関して報道部は優秀な幽霊部員がいるのだった。
このあとも部長に散々と言われるエイヴン。
ヘタレな彼もいい加減ブチ切れて彼女に飛びかかろうとしたが、直前で1枚の写真を突きつけられて沈黙。
一瞬で屈服した。相当にマズイ個人情報だったらしい。
報道部、ひいては部長の彼女を敵に回すということを彼は身をもって思い知るのだった。
流石に可哀相になったのでユーマはエイヴンに助け船を送る。
「部長さん。エイヴんをいぢめるのはそろそろ」
「ミツルギ君。君もアイリーンさんも面倒な子と関わったね」
でも彼は弄り甲斐があって面白いや、と部長。これにはユーマもこっそり同意。
「《精霊使い》の情報だね。いいよ。ミツルギ君にはいつもお世話になってるし特別サービスしてあげる」
意訳すると「君の遊びに付き合ってあげる」とのこと。
エイヴンが多大な精神的ダメージを被って手にした《精霊使い》の情報はもちろん嘘だ。
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エイヴンは部長から《精霊使い》に関する資料を受け取った。
即席とは思えない電話帳ほど厚みのある紙の束。
「こんなにか? でも名前が載ってないぞ。それに写真はないのか?」
「彼はこの学園のエースだからね。顔とかは情報の規制対象なんだよ。それでも欲しいと言うならそれなりにお金とるよ」
「む」
お金と聞いてエイヴンは黙る。案外ケチくさい。
エイヴンは部屋に備え付けられたソファにどかっと座ると、(その態度に部長は睨みを利かせたのでビクッとしたが)シラヌイ君と共にその資料を読みだした。
分厚い資料はちょっとした時間稼ぎ。読み終えるのに1時間以上かかるだろう。
大人しくなった2人を余所に、部長は内緒話をする。ちょうどユーマに話があったのだ。
「ボクの権限で緘口令を敷いたよ。“学外から密偵が侵入している”って。君だけじゃなく《Aナンバー》全員のことを口に出さないように注意を促しておいた」
部長はそう言ってPCリングをユーマに向けて翳して見せる。
個人の通信装置として学園の全生徒にPCリングが普及した為、緊急連絡などの通達が容易になったのだ。
「助かります。でもスパイっておおげさじゃないですか?」
「そうでもないよ。公開授業を行うこの時期は将来スカウトするために生徒を見に来る国もいるんだ」
冗談ではないと部長は真面目な顔つきになり、「あと他校の生徒がこっそり偵察に来るね」とも彼女は付け足した。
「注目されるのは学園最強のクルス君とか技術士の天才であるエルド君」
「やっぱり」
「あとミツルギ君、君もだよ」
「……へ?」
ユーマは自分でびっくりするくらい間抜けな声が出た。
「なんで?」
「本気で言ってる? 世界でも稀少な《精霊使い》の君は、学園に今まで10人しかいないはずだった《Aナンバー》の中で異例の11人目、《アナザー》のエースなんだよ」
部長は呆れた。実はユーマに関しては他校に情報が漏れるのを極秘に防いでいるのだ。
「注目されるに決まっているじゃないか。エルド君達と違ってミツルギ君の活躍はここ1、2ヵ月のこと。他校も君に関しては噂レベルの情報しか持ってないんだ。君はいわば学園の秘密兵器なんだよ」
「秘密兵器? ってまたどうして」
「あれ? 代表選抜のこと知らない? 学園都市の対抗試合、夏季休暇明けにあるアレの事だよ」
「アレって言われても」
ユーマはまったく知らない。
学園では結構盛り上がる話題なのだが、ユーマの反応がイマイチだったので部長は話題を変えた。
「その話は今度でいいや。ボクにすれば次が本題なんだけど」
「本題?」
「明日の事でちょっとね。……ねぇ、ボクとまた悪巧みしない?」
ニマッっと笑う部長。
突然のお誘いにユーマは顔を顰めたが、彼女は構わず話を続ける。
「明日の運動会は生徒会の派閥でもアピールするのは絶好の機会。特に《会長派》は思いっきりアピールしてくると思うんだ」
「別にいいじゃないですか」
「普通ならね。でもあそこの主力は《獣姫》、《青騎士》とその騎士団を除けば編入生なんだよ」
部長はそれが気に入らない。
生徒会長がどこからか連れて来た編入生はシラヌイ君のような無名の実力者ばかり。油断すると運動会は彼らの独壇場になるかもしれないという。
「編入生の多くは会長さんがスカウトして来た子たち。だけど彼らはなぜか《会長派》を名乗っていない。気になるのは他にもあって、運動会のチーム分けで編入生は1つに固まらないで均等にバラけている」
「ああ。なるほど」
「何がかな?」
ユーマは話の途中で納得。目を鋭くして訊ねる部長。
「学園では無名の編入生達に名を挙げせようとしてるんですね。しかもなるべく自然に」
ユーマはこう考える。
運動会で活躍して一躍有名になる編入生達。そんな彼らを生徒会長が一同に集めてスカウト。纏め上げたように見せれば彼はリーダーとして、それに《会長派》は勢力として大きなアピールになると。
「多分ね。それじゃあ編入生を1つのチームに固めないのはどう思う? 《会長派》の圧倒的勝利、みたいな方がわかりやすくない?」
「競技に勝つことだけがアピールとは限りませんよ。……まさか」
ユーマは気付いた。でもこれは陰険な方の兄が考えるようなことだ。
「競い合うことで生まれる名勝負も立派なアピール。むしろそっちの方が強く印象に残るけど……もしかして部長さんは八百長、編入生同士が自作自演で運動会を盛り上げる可能性を気にしているんですか?」
まさかとユーマは驚いたが、部長もまた驚いていた。
考えていたことが概ね正解だったからだ。
「君もよくそんなひねくれたこと思いつくね。……うん。でもそれだけはボクは避けたい。今度の編入生達は生徒会長との契約――多くはお金と学園内での権力の保証だね――それで動いているから可能性がある。ボクはそこが気に入らない」
「金額次第でどんな情報でも売り飛ばす部長さんが言うことじゃないですよ」
ここであれ? とユーマは思う。
「でもシラヌイ君は《会長派》のこと知らないみたいでしたけど」
「彼の場合早い内に会長さんから見切られてるんだよ。もれなくお荷物が付いてくるから」
「ああ」
だからシラヌイ君は普通の編入生だという。
ユーマはエイヴンを見て納得した。でも酷い話だ。
「彼らの仕組む売名行為のために運動会をひっかきまわされたくないんだ。運動会や学園祭くらいボクだって純粋に楽しみたい。ミツルギ君だって運動会の準備、頑張ってたよね?」
確認するように訊ねる部長にユーマは頷いた。ユーマは自分の考えた競技をティムスたち《エルドカンパニー》の面々とはりきって準備していたのだ。
ユーマは謹慎で運動会に参加することを禁じられているけれど、できれば参加して運動会を楽しみたいし、皆にも楽しんでもらいたいと思う。
「だからミツルギ君、どうせ君は謹慎でまともに参加できないのだからボクの方に協力してくれないかな?」
「《会長派》の妨害工作をですか? あんまりしたくないですけど」
「別にボク達を手伝わなくていいんだよ」
また覆面かとユーマは思っていたところ、部長は意外なことにそうじゃなくてと言う。
「勘違いされがちだけど報道部が裏でしていることは妨害に対する妨害、あくまで防衛なんだ。こっちは人材も揃っているからミツルギ君は君が思うようにしてほしい」
「部長さん?」
「別に何もしなくてもボクは何も言わない。実際杞憂に終わる可能性もあるしね。……ミツルギ君。これはお願いなんだ。資格を凍結されても君はエース。いくら生徒会幹部のボクでもミスト君のように報道部の部員でない君に命令はできないよ」
とは言いつつその本音は皇帝竜事件での自警部の二の舞を避けたいだけ。
部長は力を貸してほしくてもユーマがやりすぎた場合を想定して責任を取らないようにしたいのだ。
少し考えてユーマは答えた。
「わかりました。運動会で何か不審なことに気付いたら部長さんかブソウさんに連絡します。場合によっては俺も動く、それでいいですか?」
「うん。それでいいよ」
それで話はおわりだ。
「ところでミツルギ君の私服は初めて見たけど君は精霊と短剣、あとブースター持ってないとあんまり目立たないね。制服も着ないと完璧どこにでもいる一般人のこどもだよ」
最後にユーマがへこむようなことを笑顔で言う部長。
実際にユーマはへこんだ。
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