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8、たのしい道の先

~前回までのあらすじ~

 二度寝をしました。


就寝



 私は自家用車で海に来ている。しかし、この海少し変な感じがする。大抵海と言えば砂浜が広がっていたり、岩肌がむき出しでごつごつしているものだと私は思っているが、ここは砂の代わりに平たく磨かれたようなとした黒色の岩があたり一面に広がっていて例えるなら堤防のような場所だった。さらに、その堤防のような場所と海上には屋根のように大きな黒色の岩が突き出していて、その岩も堤防のような場所が続く先まで延々と伸びている。ここが安全かどうか確かめる必要がある、とりあえず、一度車に戻ろうとしたとき、何の気なしにふと、後ろを振り返ると先ほどまで居なかった大勢の釣り人が岩浜で釣りをしていた。なるほど釣り人がこれだけいるならここは安全な場所だなと確信したことから車に戻り普段からトランクに積んである釣り道具を取り出す。正直海での釣りはあまりやったことがないうえ、海釣り専用の竿も持っていないが、とりあえずこれでいいだろう、私は渓流釣り用のはや竿を取り出し仕掛けをセッティングした。

 道具を一式持って海岸へ戻ってきた。しかし、釣り人がいっぱいで中々良いポイントが見つからない、私は穴釣りをしたいと考えていた。穴釣りでならばそれほど大きな魚はつれないからきっとはや竿でもなんとかなるだろうと楽観的に考えたのだが、結果としてよさそうな場所には必ず人がおり、結局釣りは断念した。

 肩を落として車へ戻る、釣り道具一式をトランクに詰め直すと、再び道が気になった。

 この道は一体どこまで続くのだろう

と、この道を行けば、行けば分かるさ!とどこかのプロレスラーも言っていたなぁと思いながら、私は自家用車に乗り込み道の先へ進んでいった。

 しばらく進むと山に囲まれた盆地のような土地に出た。その土地には一見してラブホテルが辺り一帯に乱立しており、それぞれが隣の土地又は道を挟んだ先の土地に広大な駐車場を有していた。なんだか昔行った伊香保温泉街みたいな場所だなぁとか、バルブ期の日本の風景みたいだなぁと思ったりしながら車をゆっくりと走らせる。

 どこかのラブホテルの駐車場に車を停めた私は歩いて周りを散策してみた。車に乗っている時は気づけなかったのか、歩いていると浴衣姿の男性や女性、さらにはお酒で酔っ払ってごきげんになっている人々を多く見かけた、あとは、風俗のようなキャバクラのような店からは女性の笑い声や男性の怒声もちらほら聞こえた気がする。

 だいぶ歩いただろうか、気が付くといつの間にかラブホテルが乱立している土地を一望できる場所まで来ていた。なんでこんなところまで歩いてきてしまったのだろうか、と自問自答していたところ、なんとなく景色を眺めようとしたところ、丁度夕日が山の向こうへ沈もうとしていた。その夕日はとても美しくそして儚いように思えた。しかし、その夕日は中々沈まない、夕日はいつまでも沈むことなく美しく輝いていた。



起床


 布団の中で目を覚ます、とてもきれいな夕日を見れたなぁと思いつつ布団の中で身をよじる、再び携帯電話で時間を確認すると午前5時くらいだった。起きるには早い……もうひと眠りするか、私は再び瞼を閉じると瞼を閉じ、もうろうとする意識の中で考える。そういえば普段仕事をしていると気が付けばすでに暗くなっていて、まじまじと夕日を見つめたことは少なくともここ数年無いはずだが、夢の中では美しいと思える夕日をみることができた。これはきっといいことなんだろう、とにかくいいことなんだろうなぁと思考しながら再び意識は夢の中に落ちていった。




・基本釣りは渓流主体の人間です。


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