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24、たのしい会議

 最近不安定な天気が続いていますが皆々様方いかがお過ごしですか。私こと藤山は珍しく休日ということもあり、普段の喧騒を忘れるため登山に赴こうと思いました…そう、思ったんですが、雨です雨が降っている…雨が降りしきるなか山を登ろうとするほど上級者でもないので仕方なく私は二度寝をすることにした。



就寝



 私は市内にあるマンションへ向かっている。珍しく仕事の関係ではなく友人からの依頼で足を運んだ。目的地のマンションを見つけ中に入りエレベーターに乗り12階へのボタンを押すと、ゴウンという音と共にエレベーターが動き出した。私はスーツの胸ポケットから手帳を取り出し友人から聞いた向かうべき部屋番を確認する。

 【1192】

と記載があった。ここで私はしまったと思った。数字の頭が「11」であれば向かうべき階数は11階であるべきだと考え、急いでエレベーターの11階のボタンを押そうとするが少し遅く、エレベーターは早々に12階へ到着してしまった。ここでエレベーターから出ず11階のボタンを押しなおし向かうことも考えたが、こんな初歩的なミスで向かうべき階数を間違えたことを自省するため、私はエレベーターから出て、階段を使い下へ降りることにした。

 エレベーターを降り目の前の廊下を真っ直ぐ進んでいく、廊下は窓はついているが外は暗く見えない、来るときこんなに暗かったかなと思いつつも階段へ進んでいくと、視線先の左側の階段む反対に部屋の扉がある、扉の前まで行き部屋番を確認すると、

 【1192】

と扉に行書体で記載されていた。うーんここは12階のはずだから頭の数字は「12」のはずなんだが…とは思いつつも私はためらうことなく目的の部屋の扉を開ける。

 扉を開けるとすぐ目に入ったのは畳とちゃぶ台とそして3人の男、部屋は六畳一間、部屋の四方は私が入って来た扉以外なにもない、キッチンもなければトイレも窓も何もない、私は靴を脱ぐことなくちゃぶ台の前まで行き正座すると、同じくちゃぶ台の周りに座っていた男達が話し出す、

 「よぉ遅かったじゃないか心の友よ!」

まず最初に話しかけてきたのは私から見て右側に座るオレンジ色と白色のストライプが入った服を着た大柄な男だった。初めて会う人物であったがまるで何十年来の親友かのごとく喜ぶような声を上げている。

 「どーも」

私は適当に挨拶を返すと、今度は私から見て左側に座る男が話しかけてくる、

 「いやぁ、しかし、こっちの生活も悪くはなかったが早く元の世界に帰りたいぜ」

話しかけてきた男、この人物もまた大柄な体格をしており、水色と白色のストライプの服を着用し、水色の帽子をかぶっている、相貌も鼻がつぶれているが不細工という分けでもない微妙な顔であった。最後に私の正面に座る男がポツリとつぶやく、

 「うな重…うな重…う、う、なうなうな…」

一見してこの男は肌が浅黒、頭部は若干上へ先細りしている三角頭をしている、私が部屋に入って来たときから下を向いていたが、突然つぶやき始めたが、しばらくすると何もしゃべらなくなった。

 少しの間、部屋を静寂が包んだがそれに耐えきれなくなったのか再びオレンジ色の男がしゃべりだす、

 「だけどよぉ藤山さんが来てくれたおかげで俺も皆もなんやかんや帰れるのはうれしいよなぁ」

 「だな、早く家に帰ってかーちゃんを安心させたいぜ」

オレンジ色の男に水色の男が同調するが私はこの会話の意味が一切分からない、元の世界に戻る?ようやく帰れる?何を言っているのか、私は友人から、とにかく某マンションの【1192】号室へ行ってくれ、と頼まれただけで、事情も何も聞かされていなかった。その後もオレンジ色の男と水色の男は会話を弾ませる。そんなよく分からない会話がしばらく続いていたが、それは突然終わりを迎えた。突然、目の前のちゃぶ台がまぶしく光り始めた。あまりの眩しさに目をつむる、ほんの数秒だろうか…瞼の向こうの光が弱まったように思えたことから、目を開けてみる。見えるのは先ほどと同じ部屋と男3人で変わりはないように思えたが、私の目の前に座っていた三角頭の男の後ろに扉が出現していた。

 突如出現した扉に唖然としていると、出現した扉がゆっくりと開く、

 「おーい迎えに来たぜ、元〇!」

小柄で丸眼鏡をかけ、特徴的な赤い蝶ネクタイをつけた少年がおそらく私の目の前に座る三角頭の男に言ったのだろう部屋に入ってきて三角頭の肩を叩いた。

 「うな!うな!うな重!うな重、じゅう、じゅう」

先ほどまでとは打って変わって喜んでいるような声を上げる三角頭の男、言ってる意味は相変わらずさっぱりだが…しかし、蝶ネクタイの少年はそんなことを意に介していないのか、「よかった、よかった」と三角頭の肩を再度ぽんぽんと叩くと、私の方へ視線を変え、

 「迷惑かけたなお兄さん、でも、おかげでこれで友達を元の世界へ連れて帰れる、ありがとう」

頭を下げてお礼を言ってくる、小さいのによくできた子だと思った。

 しばらく談笑していた三角頭と蝶ネクタイの少年が出現した扉へ向かい歩き始める、すると、私の左右に座っていたオレンジの男と水色の男も立ち上がり、出現した扉へ向かっていく、オレンジ色の男が立ち止まり私へ振り向く、

 「ちょっと目的と違ったけどあっちの世界で元の世界に戻る方法を探してみる」

左手で握りこぶしをつくりよく分からないことを宣言しながらオレンジの男は私以外の男達と共に扉の向こうへ消えていった。

 部屋に誰もいなくった。とりあえずこれでよかったのだろうと変に納得した私は自宅へ帰るため、胸ポケットに入れていたワープ装置を使って自宅へ帰ろうとした。




起床



 意味不明、この言葉が見事当てはまる、奇妙奇天烈、あったまぴかぴかで謎は深まるばかりだ…我ながら自分自身の精神状態が心配になった。そうだ、今日はスーパー銭湯にでも行こう、そう思い立ち私は登山用具を片付け始めた。

・まったく会議をしていませんが、何故か会議と思っていました。

・それぞれ、オレンジの男「ジャイ〇ン」水色の男「ブタ〇リラ」三角頭「〇太」でした。

・この夢を見た後、暇つぶしに先日録画した劇場版名探偵コ〇ンを見ました。

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