表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/28

14、たのしいギャンブル

 藤山です。世にいう優良企業というところとは無縁の一般男性会社員です。今日は朝から降り続いた雨が帰宅するころには晴れていた。夜空を見上げると星が瞬いていてきれいだなぁと思った。ちなみに帰宅時間はいつも通り午後11時くらい、食事を食べ、脱衣し洗濯機にぶち込む、洗濯機を回し、風呂で湯につかりながら、

(明日は晴れるといいなぁ)

と思った。



就寝


 私は現在大学二年生、今日は友人と一緒にパチンコ店に来ているが、一緒に来た友人はどこへいったのかさっぱり分からない。

 とりあえず、適当に近くのパチンコ台に座りお金を入れようとしたが、何かが…いや絶対おかしい…、台の横には、何故か紙コップ式の自動販売機のような物がパチンコ台に併設されており、お金を入れる部分には、

 入金口 100円を入れてね

と記載されている、さらに私が座った座席の下には大量に捨てられた紙コップ…ちなみに機械には他にボタン等は一切無く、仮にこれを自動販売機と見た場合、一体どんな飲み物が…いや、そもそも飲み物以前に何か別の物が出てきてもおかしくなさそうな見た目だ。

 私は少しワクワクしながら、財布から100円玉を取り出し入金口に入れると、機械の取り出し口内部の上から「コトン」と紙コップが落ちてきたかと思うと、次に黒く細かい何らかの粉末が大量にコップへ入れられた。

 (コーヒーか何かだろうか)

そんなことを考えながらも私は紙コップに入れられる黒色の粉末を注視する。黒色の粉末はコップに入れられ続けついにはあふれ出す、しかし、そんなことはお構いなしに機械はまだまだ大量に紙コップめがけて粉末が入れられ、あふれ出した粉末は取り出し口の底へ溜まっていく…

 5分くらい出続けだろうか、ようやく機械は粉末の排出をやめた。紙コップには山盛りになった黒色の粉末があった。私はそれを手に取り、恐る恐るにおいを嗅いでみると、とんでもなく鉄臭い、

 (まるで鉄だ)

と思いながらも、

 (とりあえず…味はどうなのか…)

私は好奇心から粉末を指先でつまみ口の中へ入れようとしたところ、後ろから肩を叩かれた。振り返ると居場所が分からなくなっていた友人が立っており、

 「それは鉄だ、食べてはいけない」

真剣そのものの顔で説明してきた。私は、

 「それなら食べれないね」

と、友人と自分に言い聞かせ、若干のもったいなさを感じつつも紙コップに山盛りになった粉末を紙コップごとゴミ箱へ捨てた。

 友人が戻ってきたことから、店内で場所を変えてパチンコ台を打つこととした。友人も今回は私のとなりに座り打ち始めたことから、私も同じく打ち始めた。しばらくすると、パチンコ台の画面に、ウル〇ラマンキ〇グが現れ、ウ〇トラマンタロ〇の頭部に生えている角に、

 「愛」「地」

の文字を何らかの力で書き込み光らせていた。横に座っていた友人が興奮しながら私に説明する、曰く、

 ・キ〇グが出た時点で熱い

 ・角の片方ではなく、両方に入れることが演出として稀

 ・この台の名前はCRウルト〇マン〇ング

声を大にして解説をしてきた友人はとても楽しそうだが、私は特に友人の説明に思うこともなく、ただ漠然と当たって儲かれば友人と一緒に何か美味い物でも食べよう、しかし、何を食べようかと考えていた。



起床


 なんだか口の中が鉄の味がする。おかしいな、夢の中では食べる寸前のところで助けられたのに…そういえば私が友人と思っていた彼は、一体どこの誰だろうか、まぁ思い出す限り悪い奴ではなさそうではあったなぁ、と考えながら何の気なしに携帯電話で時刻を確認する。

 「まずい、まずい、このままでは遅刻する!」

全力で着替えを行い、適当にスーパーで買って自宅に貯蔵しておいた菓子パン片手に会社へ急いだ。



・今回もですが出てきた友人と思っている人は何処のどなたなのか知りません。

・ちなみに会社へはギリギリ間に合いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ