表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/28

1、たのしいお買い物

夢を見続ける&時間がある限りぼちぼちやっていきます。

 私の名前は藤山、

   20代男性、独身、特に夢や希望もない

といった一般的な人間である。

 趣味は就寝時に見た夢を記録すること。誰かに見せたりすることもなく、一人でメモ帳にペン書きをして後で振り返って確認する。すると意外と面白い、さて、今日はどんな荒唐無稽な夢を見ることができるのだろうか。



 私は大型商業施設にいた。内装からしておそらくジャスコ、いや、今は確かイオンだったかな…

 そんなことを考えつつ私は、手に持っていたメモを確認する。これには、ここで買う物について忘れないように自宅で書いてきたものだ。

   ・レザー装備一式(皮装備)

何に使うためなのか思い出せないが、私は自身が身に着けるレザー装備を買いに来ていたのだった。危うく忘れてしまうところであった。さて、確かレザー装備の取扱店は2階にあったはずだ。私は確信を持ってエスカレーターで2階に向かい店を探す。

 あった、ようやく見つけた。探すのに20分ほどかかってしまった。店舗の出入口扉から入り、店長に声を掛ける。

「店長、やってるかい?」

「何が欲しいんだ」

ここの店長は、黒髪天然パーマ、眉毛が太く濃いが腕は確かだ。私は迷わずレザー装備一式を注文する。

「分かった、明日までに用意をしておく」

その言葉を聞いた私は満足し店を後にした。


 後日、私がレザー装備一式を購入するため、店舗のあった場所に行くと、

    店が無くなっていた

突然の事に驚き、店内のインフォメーションセンターにレザー装備取り扱い店の場所を尋ねる。センターの女性はにこやかに微笑みながら、

「現在、レザー装備店は店内を移動しながら営業中です、運が良ければ出会えるかもしれません」

と説明を受けた。

これは困った、私は「運」という点については全く自信が無い、うーん本当に困った。私がうなっている姿を憐れんでくれたのか、センターの女性が、

「一応、お時間さえあれば本日は午前10時30分から被服売り場で営業しているはずですよ」

と説明してくれた。

 私は別に時間がないわけではなかったので、それならばと近くのベンチに腰を下ろし、スマートフォンでニュースを確認する。特に興味を引くようなニュースは見当たらな…

     ニュース速報!波照間島でガ○ラ捕獲、      その一部始終

興味を引くニュースが見当たった。記事を読み進める…

 ふと気がつくと、丁度レザー装備の店が被服売り場にいる時間に差し迫っていた。遅れてまだどこかへいなくなっても困る。私は駆け足でイオンモール内の被服売り場へ向かった。



ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ


 けたたましくなるアラーム

 うーん、眠い、また面白おかしい夢を見た。私は、けたたましく鳴るケータイのアラームを止め、そそくさと、夢の中で繰り広げられたことをメモ帳に記載する。あらためて文章にしてみると、荒唐無稽というか、意味不明でよくわからない。何故、私はレザー装備を購入しようとしたのか、購入して何をしようとしたのか、振り返れば振り返るほど意味が分からない。まあ、それ以前に夢に意味を求めること事体が何の意味もない。私は、今日見た夢について一通り書き終えた後、朝食を済ませて仕事の準備を始めた。

 店長の容姿は、ゲーム「学校であった怖い話」に登場する黒木先生にそっくりでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ