七月七日・その一
同日、七月七日。どうも、アンジェリーナです。
モードが色々内緒で私が行動していたことに怒ってるようですが、まあ今はいいでしょう。
そんなことより、この日がファイナルログとなります。
七夕の日が。これ以上何も捜査は必要なくなる日がついにきました。
そのことをパパにお知らせ致しましょう。
ではモードのやつの続きから。
「ゲームや漫画だともう一人の自分がラスボスってこと、よくあるね」
「そうですね……」
などと神野さんが自虐。確かにこの人の分身はラスボスと言うに相応しいぐらいの人ですね。
私に言わないだけで、私が襲撃されたよりも、彼が誘拐犯に狙われる事の方が多い可能性すらあるほどの大物です。
どうやら話を聞く限り、裏の世界では会長と呼ばれる神野グループの総帥の息子だというのが半ば常識化してるようですからね。
この人は色々と遠くに行ってしまった。もう親近感は覚えません。
哀れっぽく私を頼る彼を可愛いと思っていた事は事実ですが、いざ頼られなくなると全く寂しいものです。
私には何もしてあげられることがありません。
もっと頼って欲しいばかりに私は必死に探しているのかもしれませんね。
何か自分にできることを。もう一人の神野さんに会おうと思ったのもそれが理由だと思います。
「ねえパパ、昨日お姉ちゃんが話してくれたんだけど」
「どうかした?」
カラスが神野さんの肩に留まって話してるのは何回見ても奇妙で微笑ましいですね。
「お姉ちゃんの好きな人は内面が随分変わっちゃって、それがショックなんだって。
そんなことでショックを受けている自分にも腹が立つって言ってた」
「なるほど。そうか。贅沢な悩みだな。
僕は、本当に好きな人を今のままでは手に入れられないのにね……」
それを言われると弱いです。
「悩みに大きいも小さいも贅沢もないでしょ?」
「わかってる。冗談だって」
「ほらあのマンション。今はイザナさんと私とママとパパの四人で暮らしてる。
まな姉はもう普通に一人暮らししてる」
それから私、夏樹ちゃん、神野さんの三人でマンションに向かいました。カットします。
「着いたよ」
夏樹ちゃんはインターホンで両親を呼び出して何事か伝えた後、私たちをエレベーターへ案内し、そしてついにくだんの部屋へたどり着きました。
私は入る前に一個だけ夏樹ちゃんに確認します。
「えと、イザナさんは居ませんよね。いたら気まずいです……」
「あの人は病院……」
「あっ、そうでしたか……」
死なない程度に人体実験されてるんですよね彼女は。
全くもってイザナさんの人生は不幸まみれです。
それでも唯一の希望があって、それが神野さんと結婚する事なのだとしたら、私には何も言えません。
むしろ応援したいです。あまりに哀れすぎて、言葉もありません。
「じゃあ入るよ」
と言った直後、あの四宮結さんがガチャリと玄関を開けて出てきました。
「あ、どうも」
「どうも」
「ようこそ。今から買い物行くねんけど、お菓子買ーてきたろか?」
大阪のおばちゃん! 漫画で見た大阪のおばちゃんそっくり!
実在したんですね。よかった、いいものを見ました!
「結さん、居てもらっていいですか? 買い物なら僕が代わりますから」
「あらそう? でも春雪さん、そんな堅い敬語使わんでも。あてと春雪さんの仲やないの?」
「考えときます……」
神野さんはまたまた結さんにキスされました。
その後強張った表情で中へ入り、そして、玄関からすぐ見えるリビングでは、背の高い中年男性が。
「やれやれ……オッサン、出張ご苦労様。お邪魔します」
「ん?」
ちょっと前までインドネシアで視察していたらしい会長が、いかにもオフの日という感じで家の中でだらけていました。
心底面倒臭そうにソファに寝そべったまま、会長がこっちも見ずに苦しそうな声を出します。
「やっときたか……ようこそ……大したもてなしもできないが」
ということで私と神野さんは横並び、もう一人の神野さんは私たちと向かい合う形でそれぞれのソファに座り、テーブルを挟んで向かい合いました。
まず彼が反応したのは私でした。
「噂は聞いてる。佐々木さんか。君、前に会ったときとは違って視力が?」
「ええ。なんだか知りませんがおよそ一年ぶりに戻りました……あなたの息子のお陰だと聞いています」
「あいつ……君をお気に入りらしい。一端の男でもあるかのように、女に惚れたかな?
まあそこの思春期くんも惚れたらしいから不思議もないか。で、何が知りたい?」
思春期くんって、私の横の神野さんの事しか有り得ないですね。
「あの会長、なんだかお疲れの様子ですから私……」
「別に気を使う必要はない」
「ええ。じゃあ……幸村さんという人のことを聞きたいです。
何故、あなたは四宮幸村と名乗るように?」
「それは僕が答えよう」
と、まだ十五歳の方の神野さんが妙なことを言い出しました。
「え、どうしたんです?」
「父さんと約束したから。僕は医者の……父さんの息子だから」
いえ、違います。これは夏樹くんです!
「あ、あ、あの。夏樹くんですよね、あなたは!?」
私が立ち上がり、どもりながら必死に言うと、神野さんの体を乗っ取っている夏樹くんは少し笑いました。
「ふ、佐々木さんか。僕に言いたいこと、聞きたいこと、色々あるのはとてもよくわかる」
「ですから、あなたは一体……!?」
「実際見た方が早い。やあどうも結さん。神野春雪の息子の夏樹です。
あんたと直接話すのはあんたにとっては初めてだろうね」
神野さんを見る結さんは怯えきっていて、ついには会長の懐に入って、寒い日の猫のように抱っこされてしまいました。
「夏樹くん……復讐でもしにきた?」
「まさか。僕は体が生まれつき弱かった。血栓や腫瘍が出来たのはただ単に病弱だったからだ。
今更あんたに何の感慨も湧かない。母さんが実験されていることも、何とも思わないよ」
「そ、そう……」
「僕は間違っていた。僕は道化だ。自分で全て決めているつもりで、そう誘導してたのはイザナさんだった……」
「あの、夏樹くん。イザナさんは神野家の血を継ぐ人ではないんですか?」
「は? 何でそう思ったの?」
「えっ。で、でも、結さんがかなり歳行った時に生まれた子供がイザナさんじゃ……」
確かにおかしいとは思っていました。状況的に考えて、あれが結さんの産んだ娘ではありえません。
しかしあの娘が神野家の子供だとするなら、神野さんのところに干渉して来ないのもおかしいですし。
「まあ、そこのところも含めて説明をしよう。
佐々木さんをこっちに呼ぶ。父さんには全部説明してあるからね」
「呼ぶってまさか!」
「あんたを飲み込む。全て明かそう。怖くないように目を閉じて」
「……はい!」
私はもう二度目になりますが、言われた通りに目を閉じ、この世から消え去る覚悟を決めます!
次の瞬間、私は真っ黒な空間にいました。
それは正確ではないかも。正確には、私は何一つ見えないんです。
真っ暗闇。音も光もどこにも何もありません。
「思ってたより早かったな」
「え!」
振り返ると真っ暗闇の背景に、夏樹くんが浮かんでいました。
前見たときと変わらず、病院服で顔は青白く死人のようで、髪が長く、一見すると女の子のようにしか見えません。
恐らく、抗がん剤治療の際の脱毛より前の段階で退院したようです。
そう、永遠の退院を。再発も転移もない世界に行ったわけです。
「夏樹くんですか?」
「覚えててくれて光栄だね」
という言い方が父親そっくりで、ちょっとドキドキしてしまったことは秘密です。
「全くあなたも魔性の男の子ですね。お父さんをとりこにしちゃうなんて。
初恋の女の子すら忘れて、あなたの事だけを想う人にしてしまうなんて!」
「冗談もほどほどにしとけよ佐々木さん。父さんは僕だけを見てるわけじゃない。
僕だってそんなこと望まない。僕に捕われて幸せを逃して欲しくはないから。
あ、これは父さんに言わないでね。言うと逆に頑固になるから、あの人」
「なりそうですね……じゃあ、お父さんは誰を見てるんです?」
「佐々木さんあんた話してたな。父さんが考えそうなことがどうとか。
結局あーだこーだ言ってたけど、正解は出てなかったね」
「笑わないでください! 悪かったですね、親子の絆に比べたら心なんか全く通じてないですよ!」
「別にそんなこと言ってないだろ。
佐々木さん、あの人が考えた事はこうだ。
すべてを助ける。僕だけじゃない……すべてをだ」
「すべて?」
「あの人らしいでしょ。僕を救おうとするだけでも、十分変なんだけどね……」
お父さんの事を話すときだけ、楽しそうに話す夏樹くん。
よっぽど好きなんでしょうね。お父さんのこと。
「まあ簡単に言えば四宮イザナと同じ事をするつもりらしい」
「それは一応聞きますけどあなたのお母さんですか、それとも?」
「百年前の女。僕を操って父さんを消し飛ばさせた女。
会おうと思えば会えるんじゃないかな?」
「わかりました。じゃあイザナさーん? 出てきてくださーい?」
「いやどんな呼び方だよ……」
夏樹くんは呆れたようですが、いやいや。ちゃんと出てきてくれました。
「呼んだ?」
「うわ、ほんとに来た」
夏樹くんは驚くほどイザナさんに対してフランクです。
普段何か話でもしているんでしょうか。
イザナさんは想像していた通りの見た目をしていました。
結さんによく似た色白で背が低めで丸っこい美人。
一目で相当に良いものとわかる着物を着ており、百年前の人物に相違ありませんでした。
「イザナさんですか」
「そやけど?」
あっ。昔っぽい関西弁。絶対にこれはイザナさんですね。
イザナさんの顔は、血は繋がってないはずですが、結さんと夏樹ちゃんに似ています。
遠い子孫である現代のイザナさんとはあまり似てない感じがします。
あと大正の初期ということもあって、和服を着ていますね。
比較的富裕層に生まれているだけあって高価な絹で編まれた良品であることはすぐわかりました。
しかし髪型は割と現代風で豊かな長い黒髪を乱れさせつつ緩やかに下の方へ流しています。
時代劇でよく見るような、おでこを完全に出してアップにしたような感じではありません。
「あなたが白痴の奴隷の……主人?」
「そうですけど……」
「この際、あなたに何があったのか聞く気はありません。
何が目的で、夏樹くんと対立しているんですか、何を考えて?」
「対立? 目的? また怪体な事言わはる子やなあ……」
「えっ?」
「別に対立はないけど?」
「何言って……?」
「それは見方次第。大きな目で見れば同じ目的かもしれん、でしょ?」
「何が言いたいんです?」
「そんな喧嘩腰で来られるとお姉さん寂しいわ……」
イザナさんは横の夏樹くんの頭をナデナデしました。
私はそれを無視。イザナさんもマイペースに続けます。
非常にマイペースなところは、母親譲りかもしれません。
「えーとまあ、とりあえず自己紹介からさせてもらおうかな?」
「いや要らないですけど……」
「うちは、四宮家で生まれました。名前はイザナです」
「そ、そうですか……それで、重要なのは誰から生まれてきたかということなんですが」
「四宮結ですけど」
「……どういうことです」
そんなまさか。当時結さんは六十歳オーバーですよ。
「ほ、ほんとに?」
「ええ。佐々木さんも知っているわよね。母は生まれつき不老不死だったわ」
言うが早いか、まるで昔の映像を録画でもしたかのように江戸時代の鮮明な映像が背景に浮かび上がりました。
かなり裕福そうな商人と思われる家で赤ちゃんが母親に抱っこされています。
いくらか兄弟の姿も。これが結さんということですね。
「母は、自分の娘と全く同じ状態になってしまったのよ」
「といいますと?」
「母は幼い頃に自分の姿も忘れ、能力が暴走して家の周囲をさ迷い歩いた。
現在でも自分の事はわかってないわ。一応、名前だけは覚えてみたい。
記憶もなく帰るところもない。そんな状態が数年続いたとき、親切な医者の家に拾われたのよ」
「それが四宮家というわけですね……」
「母にとっての不幸は四宮家に拾われた事ね。呪いの一族に関わってしまったばかりに。
我々は人の中に住む人ならざる新種。運悪く、母は子供を産みたいと思うような男と出会ってしまった
そして実際にそうすることが出来る相手だった。奇跡的な確率で。
でもそれこそが定められた運命だったのかもしれない。
母は四宮家にいた息子と兄妹のように育てられたわ」
「十七歳のときに第一子を出産でしたっけ?」
「ええ。まあ便宜上の年齢ってだけで実際どのくらいの年齢か誰も知らなかったし、肉体を自在に出来る母にはさほど意味のある数字ではなかったか。
十六歳以前から兄とは性交を繰り返してたけど、母はふと気づいた。
自分は性知識に全く疎いと。そして気づいたの」
「何がですか?」
「子供を産める体に、自分はまだなってなかったことに。
四宮家にきて八年。見た目はだいたい十七歳くらい。生まれてから何年になるかは誰も知らない。
普通の人間なら勝手に成長して生理がくるけど、母はそれがなかった」
「気づいたら即、妊娠したと?」
「ええ。もちろんその前に二人は親に相談して結婚する事になった。
知っての通り四宮家では男は地位が低いから、普通なら慎重に選ぶ長男の結婚相手が養女でも別に構わなかった様子で結婚は許された」
その後、台詞で説明するのに疲れたのか、イザナさんは続きを見せてくれました。
結さんの最初の夫は女性の妊娠期間のクールタイムについて話していました。
どうやら医学的根拠はあるようで、妊娠は二年から三年空けると体に負担がかかりにくいと、現代の病院でも推奨されるらしいです。
まあ、この四宮さんもれっきとした医者の息子ですからね。
そういうわけで十代の若夫婦は節度を守り、結さんが二十歳頃になるともう一人娘が生まれました。
それからおよそ十年後。十代前半ぐらいになった長女の四宮縫さんはご近所でも評判の美少女として持て囃されるように。
その彼女に対し、結さんは驚くべき行動に出ました。
学びたい意欲の高い娘を、教科書に載っている有名な適塾なる蘭学塾に通わせ、長崎とそう変わらない、日本最先端の医学を学ばせたんです。
現代ですら女に高等教育は要らないという意見もまだまだある事を思えば驚くほど先進的で合理的。
こういった合理的な気風は、多分この『新種』の人たち共通なんでしょう。
瞬く間に塾のアイドルとなった縫さんですが、もちろん勉強も出来る才色兼備の女性でした。
まあ母親の結さんが、一見アホそうなのに政治・経済センスが抜群なんですし父親も医者ですから、親譲りと言えます。
そんなアイドル縫さんと恋に落ちて結婚した男性がいました。
化野という男性で、やはりこれも江戸時代人とは思えない長身、医者という身分のため惣髪で、現代人とそう変わらない見た目の男性です。
もちろん直系ではないですが、一応血の繋がった子孫である神野春雪さんや幸村さんにも似ている感じの人です。
二人は恋に落ち、結婚。結さんも、化野家は腕の良い医者の家系だと聞いていたし、化野さんも感じの良い好青年だったので結婚を許し、縫さんが十八歳の頃に長男も誕生。
同じ頃、十五歳で次女の真知さんが同じ四宮家の男性と結婚していました。
この時期女の子が生まれなかったので、四宮家の分家筋と言ってもよい結さんの娘が本家の息子のお嫁さんに選ばれたそうです。
例によって『新種』の女性は基本的に人間の男性をサル同然に思っているので、同種の男性となら、いとこ同士の結婚でも全然抵抗はないようです。
家系図を信じるなら、彼女の子供の系譜のみが現代に生き残る四宮家らしいですが、まあ今はそこは重要じゃないでしょう。
この時期に結さんは最愛の夫を亡くしていたのですが、そんな時出会ったのが、桜井という男性と澄谷家の人々でした。
案の定この人達は大坂へ集結していましたがそれもそのはず。
私やモードが今まで散々経済の事を書き連ねたことが偶然活きて来ました。
どうもこの新種の種族は経済に敏感な商人肌の人たちだったんです。
計算能力が高く、合理的。自分も他人も客観視できる。
そういう能力がなければ商売でお金を稼ぐことは出来ません。
そして金稼ぎにたけた種族、それがこの名前のない新種の人間なんでしょう。
元々からして非常に反封建的で自由な気風のせいか、武士階級でない町民が豊かになった結果大坂を中心に元禄文化が生まれたことぐらい中学で習いましたが、恐らくその中心に居たのは澄谷家、桜井家、化野、四宮家などでしょう。
戦国時代以前の彼らの動向はいまいち掴めませんが、確かな事は、彼らは金儲けは好きでもあまり政治権力に興味がないという点。
政治権力が欲しかったら江戸に行くべきなのは言うまでもないこと。
しかし神野家達は大坂に集まって金儲けをしていたようです。
そのお金を使い、高価な蘭学関連の本や医療器具を買うなどしていたようです。
その中で世界初の先物取引の痕跡もあるそうですが発案者は四宮家や澄谷家の誰かかも。
いずれにせよこれら一族が稼ぎ、全国の大名に貸し付けたお金は凄まじい金額に上っているはずです。
四宮家や澄谷家などで密約が交わされ、長州藩など反幕府勢力に資金提供していた痕跡が見て取れます。
一説によると、日本の明治維新は反幕府勢力がバックにつけたイギリスと、幕府に協力した帝政フランスによる代理戦争といった見方があるそうです。
ただし最後の一押しになったのが澄谷家や桜井家、四宮家などによる反幕府勢力や朝廷への資金提供でないとは、誰にも断言出来ない事でしょう。
そういった反幕府などの会談をしたのは結さん。
しかし夫を失った悲しみから結さんは桜井家の男性と体を重ね、四十歳のとき、つまり一八六〇年ごろに三女の羅紗さんが生まれました。
驚きました。神野春雪さんの母親は桜井家と高見家の血が混じってるとか混じってないとかですが、捜査資料で見た彼女の写真にうり二つ。
私はこの女性の運命を知っているので、ああそうか、という納得が起こりました。
ほどなくして長女の縫さんが死亡し、当時の化野家の全員にあたる男女七人が殺される痛ましい事件があり、犯人である四宮縫さんの一人息子は自殺したとのこと。
まあほぼ確実に自殺ではなく、彼のほかに四宮家の人間が次元の扉を開いて中に飲みこんだんでしょう。
長女を失い悲嘆に暮れながら三女の世話をする結さん。
実はこの時点で、化野家は完全に根絶やしになっていたはずでした。
しかし、当時お金儲けに興味がなく仏門に入っていた化野出身の僧侶が還俗。
辛うじて一族の命脈を保つ可能性が繋がりました。
そこで大坂に集まって大儲けをしていた新たなる人類達は競技の末に澄谷、桜井、そして化野から名前を変えた神野家が東北まで遥々移住する事になりました。
金はいくらでもあったのですぐ地元の名士となれた三家は、それぞれ時代に応じで娘をもらったり息子をあげたりしながら存続していきます。
一方、新しい夫候補の桜井さんもいなくなって、また悲しむ結さんは大坂に残りました。
京都で新撰組が闊歩し出したのはご存知の通り大坂も段々きな臭くなっていた激動の時代。
そこへ場違いな招かれざる客が姿を現すことになるのです。




