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勝利!! そして気合注入!!

 水泳の大会のレースの種目で初めに行われたのは、バタフライの100メートルであり、このレースには菜月が参加をしていた。


そんなバタフライ100メートルの種目は、早く終わり、レースが終わった菜月は、先程の泳ぎで前後共に食い込んだ水着を直しながら、麻奈達が待機をしている場所へと戻って来た。


そして、菜月が戻って来たのを確認した蘭は、ニコニコした表情で、菜月に話しかけた。


「おつかれ~ 菜月ちゃん!!」


「かっ、勝ちましたよ……」


「あらっ、凄いわね。やれば出来るじゃないの!!」


「だっ、だって…… 丸刈りは嫌ですから……」


菜月は、息を切らした様子で言った。


「あんなのは、冗談に決まってるじゃない!!」


「えっ!?」


「だから、冗談よ。丸刈りなんて」


当初は、レースに負けたら頭を丸刈りにしなければいけなくなるのかと思い、菜月はレースに全力で挑んでいたが、レースに負けたら頭を丸刈りにすると言った張本人である蘭から冗談だと言われた途端、菜月は両目を丸くさせ、キョトンとした表情をした。


「えぇ~ そうだったんですか!!」


「当たり前じゃない。さすがに私だって、そこまで鬼ではないわよ」


「とっ、とりあえず…… よかった……」


蘭から、丸刈りは冗談だという言葉が発されると、それを聞いた菜月は、凄くホッとした様子で、溜息をついた。


「まぁ、ああでも言わないと、人間ってのは、本気を出す事がないからね。とりあえず、勝てて良かったじゃない」


「なづちゃん、おめでとう!!」


「大神さんにしては、凄かったわよ」


その後、蘭だけでなく、麻奈と聖も、菜月の勝利を祝う言葉を言った。


「あっ、ありがとう……」


その様子に、菜月は少々照れた顔をしながら、お礼を言った。


 すると、次のレースの始まりを知らせるアナウンスが、会場内のプール全体に鳴り響いた。


次に行われる種目は背泳ぎであり、このレースの100メートルに出場をする麻奈は、レースが行われるプールへと向かう準備を始めた。


「次は、私の番か。上手く行くかな?」


「大丈夫よ!! 今までの練習の成果を信じていれば、きっと勝てるわ」


「私も勝てたから、麻奈も上手く行けばきっと勝つ事が出来るわ」


「くれぐれも、無理をして、始めから飛ばし過ぎないようにね」


「うん、分かったよ。それじゃあ、行って来るね」


そう言いながら、麻奈は気合を入れる為、着ている競泳水着のハイレグカットの部分をグイッと引っ張り上げ、ハイレグ部分をより鋭く切れ上がらせ、股や腰の部分の露出を増やした。


そして、蘭と菜月と聖に応援をされながら、麻奈はレースが行われるプールへと向かって歩いた。



 そんな麻奈が参加をしていた背泳ぎのレースもまた、先程のバタフライと同様にすぐに終わりを迎えた。


「戻って来たよ~」


「あらっ、麻奈ちゃん、お帰り」


「お帰り、麻奈」


「結構、頑張っていたみたいね」


レースから戻って来た麻奈の競泳水着は、先程の菜月と同様に、前後共に食い込んでおり、レースが始まる前以上に露出度を増していた。


そんな麻奈は、特に食い込みを直す事もなく、凄く疲れ切った様子で戻って来た事を伝えた。


「確かに、凄いじぁないの。ビリじゃないなんて」


「そうよ。今までの練習の成果が出ているわよ」


「そりゃあ、凄く頑張ったのですから。それでも、上位には入る事は出来ませんでした」


蘭と菜月に、レースの結果の事を言われた麻奈は、どこか、残念そうな表情をしながら言った。


「まぁ、初心者がいきなり上位を取ろうなんてのは不可能よ。それでも、前回の時よりもいい成績が出せたのだからよかったじゃないの」


「そっ、そうでしょうか?」


「そうに決まってるじゃないの!! つい数か月前は泳げなかったのに、今回の大会では前回よりも好成績。これも進歩した証よ」


そして、大会の結果に残念がっていた麻奈に対し、蘭はビリではなく前回の大会の時よりの好成績を残せた事を褒めた。


「その勢いで、これからも練習を頑張るのよ」


「はっ、はい!!」


そして、蘭にポンッと肩を叩かれた麻奈は、蘭に今後も練習を頑張るという事を伝えるかのように元気よく挨拶をした。


 その後、再び次のレースが始まるアナウンスが流れ始めた。


次のレースは、平泳ぎであり、この種目に出場をする蘭はレースに挑む為の気合を入れるかのように、両手で自分の顔の両頬を叩き始めた。


「次は、私の番か……」


蘭はそう言った後、レースが行われるプールへと向かう為、気合を入れる為に着ている競泳水着のハイレグカットの部分を、先程の麻奈と同様にグイッと引っ張り上げ、露出度を増やした。


それが終わった後、今度はお尻の部分の布をグイッと掴み、お尻の部分を完全に露出させ、Tバック状態にした。


「蘭さん、頑張ってくださいね」


「ここでも、お尻丸出しになるのね」


「まぁ、蘭さんはいつもの練習の時でも、Tバック状態にしていますから」


蘭が、レースの行われるプールへと向かう様子を、麻奈と聖と菜月は、蘭がお尻をTバック状態にさせた事に対し、特に驚く事もなく見ていた。


「ねぇ、菜月ちゃん」


「どうしたのですか、蘭さん?」


そんな中、プールへと向かう蘭の様子をただジト目で見ていた菜月は、蘭が何の用で呼んだのかが気になっていた。


「気合を入れる為に、私のお尻を思いっ切り叩いて」


「はっ!?」


「だから、気合を入れる為に、お尻を叩いて欲しいのよ」


蘭からの用は、お尻を叩いて欲しいという事であった。


今まで、蘭関連では色々とあった菜月でさえ、突然の事に、驚きを隠せなかった。


「ほっ、本当に叩いていいのですか?」


「いいから言ってるんじゃないの。早くしないと、レースが始まるでしょ!!」


蘭は、先程よりも、キツメの口調で言った。


その為、菜月は慌てた様子で、蘭の背後に近づき、蘭が付き出しているお尻に右手を持って行った。


「わっ、分かったわ…… じゃあ、叩くわね」


「良いわよ。思いっ切り、私のお尻をぶっ叩いて頂戴ね」


「そっ、それじゃあ…… 行くわよ……」


そして、菜月は凄く緊張をした様子で、右手を振り上げ、その勢いから、蘭のお尻に平手打ちをした。


蘭のお尻を叩いた平手打ちの音は、パチンッと響く音がした。


その様子を見ていた麻奈と聖も、一瞬の響く音に、ほんの少し驚いていた。


そして、菜月に平手打ちをされた蘭のお尻は、手形が付く程、クッキリと赤くなっていた。


そんな明らかに痛いだろうというお尻を、蘭は痛いのを我慢しながら、左手でそのお尻をなでていた。


「いっ、痛たったぁ…… やっぱり、菜月ちゃんの平手打ちは効くわね」


「全く、そんな事で、気合なんて入るの?」


「この痛さで、充分に入ったわ」


「そう」


「そうよ。それじゃあ、レースに行って来るわね!!」


平手打ちをされた当初は、痛がっていた蘭であったが、すぐに痛がる様子を見せるのを止め、その後は、まるで目が覚めたかのように気合を入れた様子を見せた。


同時に、Tバック状態でお尻が丸出しであった蘭のお尻には、菜月に平手打ちをされた跡が、クッキリと残ったままであった。


その状態で、蘭はレースが行われるプールへと歩いて行った。

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