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大会が始まった①

 この日は、ついに待ちに待った水泳部の夏の大会の日である。


この日は、大会の会場となるプールには、他校の水泳部員がたくさん来ていた。


そんな中、麻奈達の学校の水泳部は、この会場が部員達との集合場所となっていた。


「そう言えば、蘭さん遅いですね~」


「そうね。こういう日は一番早く来ると思っていたのに……」


「確かにそうね」


大会の会場となる場所の入り口で、麻奈と菜月と聖は、蘭が来るのを待っていた。


 そして、しばらく待っていると、少し遅れて蘭が1人で走って来た。


「お待たせ~ ちょっと電車が遅れて遅くなったよ~」


「もう、遅い…… って、蘭さんどうしたの!?」


「ん? どうしたのって、何が?」


「何がって、その髪どうしたのよ?」


遅れて走って来た蘭を見た菜月は、蘭の髪型が今までとは違う事に気づいた。


「なんか、髪が短くなってるよ」


「あぁ、これね。切ったのよ」


そして、驚いている菜月に、蘭は髪を切った事を教えた。


蘭の髪型は、背中まであったロングヘアーとは異なり、首元までの長さしかないボブのショートカットになっていた。


「どうして、いきなり髪を切ったの?」


「今日から大会が始まるでしょ。それに向けた覚悟よ!」


その後、髪を切った理由を麻奈から聞かれた為、蘭はその理由を言った。


「もしかして、それも部の先輩たちの代から伝わる伝統なの?」


すると菜月は、ジト目にしながら、蘭に質問をした。


「いやっ、これは部の伝統とかではないわ。髪をバッサリと切ったのは、あくまでも私自身の大会に挑むという決意の証よ」


「そう。ならよかったわ……」


菜月の質問に対し、蘭は部の伝統ではないという事を伝えると、それを聞いた菜月はホッと一安心をした。


「でも、前回の大会では髪を切らなかったのに、どうして今回の大会では髪を切ろうと思ったの?」


「それは…… 今回の大会は、私と安奈ちゃんとの約束の勝負でもあるし、何よりも少しでもタイムを上げる為には、髪ぐらい短くしておかないとね」


その後、麻奈は蘭に今回の大会でなぜ髪を切ったのか、その理由を聞いてみると、蘭は前回に約束をした安奈との勝負をかねての斬髪である事を言った。


「でもさ~ せっかく今まで伸ばしていたのに、一気に短くして後悔はないの?」


「そんな後悔よりも、大会で負ける方が余程後悔するわ。それに、髪なんてまた伸びるじゃない」


「そっ、そうですね」


「あと、オシャレばかりを気にしていたら、勝負なんて勝てないわ。勝負に勝とうと思うなら、時には女の子らしいオシャレも捨てなければいけない時があるのよ」


更に、麻奈は蘭に髪を短く切った事に対し、後悔はないのか聞いてみると、蘭は特に後悔はしている様子はなかった。


それどころか寧ろ、髪を短く切った蘭から、大会に出て勝つという意気込みが感じられた。


同時に、蘭が髪を短く切ったのは、大会という勝負に出る覚悟の証であると感じた。


「さっ、こんなところで話ばかりしていないで、早く中に入りましょ」


「そうですね」


そして、蘭は話を一旦切り上げ、大会の会場となるプールの中へ入るよう、指示をした。


「そんな事よりも、会場の更衣室は狭いから、水着は着て来てるわよね」


「私は、ジャージの下に着て来てるよ」


「私も」


「私もです」


その後、蘭は歩きながらジャージの下に競泳水着を着て来たか聞いてみると、麻奈も聖も菜月も着て来たと答えた。



 そして、大会の会場内でジャージを脱ぎ、競泳水着姿となった麻奈達は、大会で泳ぐプールの前へと来た。


「うわぁ~ 広いね」


「もう、ウォーミングアップを始めている人がいるよ」


大会で泳ぐ競泳用のプールを目の前にした麻奈と菜月は、その広さと出場選手達を見て驚いていた。


「にしても、辺りを見渡してみても、ほとんどの選手達は、私達の様なハイレグタイプの競泳水着ではないね」


「そうね。そのせいで、余計に目立って、無性に恥かしくなってくるね」


そんな中、麻奈と菜月は周りの選手達の着用しているスパッツタイプの競泳水着を見て、ハイレグタイプの競泳水着を着ているのが自分達だけである事に気づき、恥かしそうにハイレグカット部分の股を両手で押さえ赤面な顔になった。


「全く、そんなのは気にしなければ、どって事はないわよ」


「しかし、よく蘭さんは平気でいられますね。改めて感心しますよ」


そんな中、恥かしがる麻奈と菜月とは異なり、蘭は堂々とした様子でいた為、菜月から冷めた目で見られた。


「それよりも、麻奈ちゃんと菜月ちゃん、ムダ毛処理は忘れていない?」


その後、蘭は麻奈と菜月にムダ毛処理を忘れていないか質問をした。


「そっか、生地の少ないハイレグタイプだと、ムダ毛処理もやらないといけないのね」


それを聞いたスパッツタイプの競泳水着を着用している聖は、プールで泳いでる選手達を見ながら、他人事のように聞いていた。


「私は、もちろんやってるよ」


「わっ、私もよ!! てか、なんで、こんな場所で聞くのよ!?」


蘭の質問に麻奈と菜月はムダ毛処理をやっていると答えたが、場所が人がたくさんいるプールサイドであった為、菜月は恥かしそうに答えた。


 そして、蘭は恥ずかしがる菜月に対し、本当にムダ毛である陰毛を処理したのかを確認する為、蘭は菜月が着ている競泳水着のハイレグカットの部分を強く握り、そのまま引っ張り上げた。


「そう? じゃあ…… ムダ毛チェックッゥ!!」


「って、痛たたたたた!!」


同時に、ハイレグカット部分を引っ張り上げられ、競泳水着の生地が陰部の中へとグイグイと食い込んでいった菜月は、凄く痛そうな顔をした。


「ん~ 所々に剃り残しはあるけれども、ほぼ完ぺきに全部剃れてるわね」


そして、蘭は片手でハイレグカットの部分を引っ張り上げ、もう片手で菜月の競泳水着が食い込んで丸見えとなった剃毛をされた陰部を触っていた。


この時点の菜月は、競泳水着を食い込ましているせいで、陰部が完全に露出して丸見えとなっている状態であった。


「そっ、そんな事よりも、早く離してください」


「あっ、そうだったわね」


 蘭は痛がる菜月の為、掴んでいたハイレグカットの部分を離した。


「全く、蘭さん、いきなり何するんですか!?」


その後、菜月は陰部に食い込んでいるハイレグカットの生地を調整しながら、蘭のやった事を不満を持ちながら聞いて来た。


「まぁ、あれはタダのチェックよ」


「突然でも、あんなチェックはないわよ」


蘭が突然ハイレグカット部分を掴んで食い込ませたチェックをした事に対し、菜月は恥かしそうに不満な気持ちでいた。


「全く、そんな事で恥かしがっていてどうするの? 実際に泳いだ後は、ハイレグなんて結構食い込むのよ?」


恥かしがっていた菜月に対し、蘭は菜月の方を向き、今度は自分の競泳水着のハイレグカットの部分をグイッと引っ張り、競泳水着の生地が食い込んで完全に丸見えとなった無毛の陰部を菜月に見せつけた。


「らっ、蘭さん…… こんな場所でそんな事して恥かしくないのですか?」


「どんな場所でも恥かしがっていたら、勝負に勝つ事なんて出来ないわ。それよりも私の陰部の剃り跡を触ってみなさい!!」


「触るのですか?」


「そうよ!!」


そして、菜月は言われるがまま、蘭の食い込んで剥き出しとなった剃毛された陰部をなでる様に触り始めた。


「すっ、凄いです…… 剃り跡のザラザラ感がないです……」


「そうでしょ!! 普通、剃るとなったら、それぐらい剃らないとダメよ」


菜月に陰部を触られている蘭は、菜月に陰毛は綺麗に剃る様注意をした。


「やっぱり、ハミ毛対策ですか?」


「そうよ!! もし水着が食い込んでしまったらどうするの? そんな時に、毛があったらみっともないでしょ!!」


その後も、蘭は自分の競泳水着のハイレグカットの部分を食い込ませながら、菜月に陰毛を綺麗に剃っておかなければならない理由を延々と語っていた。

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