ねえ、おねえちゃん 〜嫉妬心は餅をつく〜
ねえ、おねえちゃん
私はずっとアナタを見てきました
オモチャも愛情も、人一倍貰ってて
見てきた景色をぜんぶ私に話してくれましたね
世界は美しい
世界にはこんなにも可能性が満ちているのだ
語るアナタの瞳と心は春の川の様に澄んでいて
聴く度に私はアナタのことが羨ましく
胸がギュッと詰まって
苦しくなりました
私が嫉妬という言葉を覚える前
アナタの食べようとする餅を
目の前で盗んで食べました
そんな私を叱らずに
アナタは餅をもう一つくれました
ねえ、おねえちゃん
その餅はどういう気持ちでくれたのですか?
犬や猫に施しとしてやる餅と
何が違うのでしょうか
私の嫉妬心は宇宙のように広がっていきます
アナタを
アナタを
許せなくなったのです
何度か喧嘩もしましたね
やはり私は何度も負けてしまいましたが
一度だけ、ゴリ押しで勝てたとき
私は思いました
餅を施したアナタに報いる番だと
私を下に見たアナタに再び餅をくれてやるとき
私はアナタのおねえちゃんになろう
そう思ったのです
しかし、アナタはやはりおねえちゃんで
友達などの力を借りて
再び立ち上がりました
その姿すら悔しくて訳がわからなくて
その気持のやりどころがわからなくて
アナタをひたすら恨みました
アナタが消えることを望みました
いつか
飢えたあなたに一つの餅を施して
その恩を返そうと思っています
それでも今日見たアナタは
小川のせせらぎのような声をして笑います
ねえ、おねえちゃん
いつになったら私は
アナタの影から逃れられますか
本当は……、
私だってアナタの様に……、
想いを籠めながら作る
アナタへの餅は
アナタが大好きなモチモチの
とっても美味しい餅になるから
死に際に見せる苦悶の笑顔は
ぜひ私の前で見せてください
ねえ、おねえちゃん
私につきまとう光
あまり深く考えないで、感じたままに受け取ってくれると嬉しいです(リアクションありがとうございます)




