表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

日々に少しのスパイスを

作者: P4rn0s
掲載日:2025/12/12

結婚して数年が過ぎると、毎日が同じ形をして流れていくように感じることがある。

朝の光も、夜の会話も、ほんの少しずつ違うはずなのに、気づけば全部が一つの「日常」という箱にまとめられてしまう。


ふとした瞬間、彼女がその箱に飽きてしまったのかもしれないと考える。

それで他の男の影が見えるようになったのだとしたら、まったく理解できないわけじゃない。

一途でいることは、思っていたよりずっと難しい。


一途であり続けるというのは、毎日同じ風景を歩き続けることに近い。

最初はどこを見ても新鮮で、少しの色の違いに心が動いたのに、慣れてしまえば景色はただの背景になる。

同じ道を何度も往復しているうちに、最初の感動はどうしたって薄れていく。

人間はそういうふうにできている。


だからこそ、結婚という長い旅では、季節が変わるような出来事が必要になる。

春の風みたいな優しい言葉とか、秋の光みたいに温かい思い出とか、そういう小さな変化。

一瞬だけ景色が違って見えるだけで、人はもう一度その道を歩きたいと思える。


彼女が飽きてしまったのなら、今のままじゃきっと続かない。

けれど、歩く道そのものを変える必要はない。

少し寄り道をしたり、新しい靴を買ったり、同じ道でも違う歩幅で進んでみたりするだけで、風景は不思議と新しくなる。


夫婦って多分その繰り返しなんだと思う。

同じ日々をただ歩くんじゃなくて、同じ日々を「もう一度好きになってもらえるように」整えていくこと。

それができるなら、飽きることも、離れることも、きっと防げる。


彼女の心がどこに向いているのかは分からない。

でも、もしまだ少しでも俺の方へ歩き出してくれる可能性があるなら、季節の変わり目みたいな小さな変化を、これからもっと大事にしていくべきなのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ