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エッセイ

お客様は神様ではありません★とっても気さくなおじさん

作者: 刻田みのり

狐「いらっしゃいませ!」

 

 

 


 飲食店に行くとですね、いるのですよ。


 やたらと人に話しかける奴が。


 とっても気さくなおじさんです。


 明るくて元気でお酒が大好きで、今日もビールを大瓶で空けています。


 さてその人ですが、誰彼構わず話しかけるという悪癖(?)がありまして。


 本日も近くのテーブルに座ったサラリーマン風の若い人に声をかけました。


 なお、店内で映しているテレビでは某芸能人の事件を取り上げています。


「いやぁ、あの子昔は良かったのにねぇ、何であんなことしちゃったんだろう」

「えっ(突然話しかけられて戸惑っている)。うーん、何ででしょうね」

「あれかな、やっぱりああいう人たちって今だけ騒がれたり叩かれたりしてもしれっと復帰するのかねぇ?」

「さあ、どうなんでしょう」

「(事件物のドラマのCMが流れる)あ、これまたやるんだねぇ。テレビ局もそろそろ新しいのをやればいいのに」

「そうですねぇ(気の無い返事)」

「まああれほとんど観たことないんだけどさぁ。ほら、なんたら(他局の某番組)をやってるじゃない。いつもはあれを観ているんだよねぇ」

「はぁ」

(若い人が困っているのにその後もしばらくおじさんの話は続く)


 あれですか?


 話し相手が欲しいんですか?


 そうですね。


 一人でぼんやり飲食していても寂しいですよね。


 でも、あなたが話しかけた相手はあなたと友人でも知人でも何でもないのです。


 ただの「たまたま同じ店にいた人」でしかないのです。


 もちろん、その人が迷惑に思っていなければどうということもないのでしょう。


 けど、明らかにあなたに話しかけられて困っている様子でしたよ。


 察してもらえませんか?


 店側としてもせっかく来店してくれたのに嫌な思いをさせてしまってすんごい心苦しいのです。


 こう言うのも何ですが営業妨害された気分ですよ(はっきり「営業妨害しやがって!」と言えるほど強くない)。


 できればもう少し自重してもらえませんか?


 あ、お帰りはあちらです!

 

 

 


狐「ご来店ありがとうございました!」

 

 

 


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