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ep8 賑やかな朝

 僕らは心境を踏まえて心の中で話し合い、まずは現状を確認しあうことにした。


 今の状況で重要なのは、理解することではないことや、星の細かな環境は違えど、成り立ちは同じかもしれないことを伝えた。


 ルビにその都度僕が知りたいことを聞いたりした。


 ( うむ、つまりこの星はお前の故郷と同じ星ということか…わからん。)


 わからなくていいよ。ただ、24時間で1日だってことは大事な情報だよ。月もおんなじだし、海もあるんだよね。


 ( ああ、南に6日ほどのぼるとあるな。)


 重力も、体感 変わらない。砂漠だから気温は朝と晩で180度変わるけど、人が住める。


 そう思うとふんわりした高揚感が湧き上がってくる。


 

 僕は今、経験した事がないほどゾクゾクしている!


 「面白すぎる!試練なんて意味がわからなかったけど悪くないかも!」


 

 「おい、兄ちゃん。何かやばいもんでも食ったんじゃねぇか?」

 

 「え?!いや、僕はただ―」


 周りを見回しして人なんていなかった。


 あれ?今誰か、 イタッ!


 「ったく。下だって気づかないのか!ポラリスの使者って聞いて来てみれば 大したことないな。」


 言われて下を見ると、綺麗な茶髪の少年がいた。


 「そう言われてもなぁ。というか、初対面の人のすね、蹴るのは良くないと思うな、お兄ちゃんは。」


 「偉そうにするなよ。弱いくせに!弱ぇ奴の言うことは聞かねぇ!」


 彼はダルそうに足元を見てそう言った。


 まだ、小学生6年生ぐらいだな。強いヒーローに憧れるのはわかるが、、ここは大人らしくしよう。


 「僕は別にきみを頭ごなしに怒ったりはしないよ。ここら辺で仲直りするのはどう?」


 「ふん!先に無視したのは兄ちゃんだろーが。」


 うー、この時期の子は難しい…


 ( 経優、すまんな。こいつは手はかかるが 融通が効かないわけじゃないんだ。)


 ルビが申し訳なさそうにしているのが伝わってくる。


 「すみません!スピネル、もうやめようよ。」


 困っていたると深緑の髪をした少年が割って入った。


 「何だよ、マアラ。お前が入りずらいって言うから俺が、あいさつしたんだろうが。」


 「う、うん。でも、良くないよ…」


 マアラと呼ばれた少年は体をソワソワさせながら茶髪の少年を止めに入った。


 「マアラ君でいいかな?ありがとうね大丈夫だよ。」


 「すみません、悪気はないんです。」


 「―マアラは悪くねーよ。ちっ。すまねーな兄ちゃん。」


 わぁ、不味いな。なんか分かんないけど、僕が良くない気がしてきた。


 

 少し居心地の悪い雰囲気が続いてどうしたものかと悩んでいたら、通路から人が来るのがわかった。


 「あ、やべ。今日は月曜じゃねぇか―」


 先程までのふてぶてしい様子が崩れ、目が泳いでいる。


 「お腹空いたー、あれどうしたの2人とも朝早いね。ポラリスの使者様もおはようございます。」


 「おはよう、クリス。昨日は夜遅かったんだよね、お疲れ様。」

 

 「ありがと、マラカイト。あなたぐらいだわ、私の事をいたわってくれるのは。」


 「クリス。あんまり遅くまでやるなよ、またぶっ倒れても俺、知らねぇからな。」


 茶髪の子は明後日の方向を向いて言った。悪い子ではないみたいだ。


 「あー、何か隠し事してるでしょ!スピネル、あなた、まえに揉めごとを起こした時と同じ顔してるわよ。」


 クリスと呼ばれた少女はスピネル少年をキッと睨むと申し訳ないなさそうにこちらに向かって謝ってくれた。


 「使者様、スピネルがすみません。彼はいつもこんな調子なんですよ。何か嫌なことはされませんでした?」


 「あ、ああ。うん、何とも。僕も大広間で叫んじゃったから。彼が注意してくれたんだよ。」


 あ、返ってよくなかったか。


 「…そうですか。よくわかりませんが大体わかります。使者様のご厚意、感謝いたしますわ。」


 「いや、そんなにかしこまることは無いよ。それに僕のことは経優って呼んで欲しいな。その方がしっくりくるんだ。」


 「はい、経優様。スピネルもいじけてないで謝りなさいよ!」

 

 「チッ、だからいやだったんだ!俺を悪者にしやがって、俺がなにしたっていうんだよ。」


 「あ、スピネル。待って、僕も一緒に謝るから。」


 スピネルとマアラは奥の部屋に行ってしまった。


 「経優様、気を悪くなさらないでください。スピネルはどんな人にもあんな感じなんです。」

 

 「いや、あれぐらいの年だと仕方ない。きみの様に大人びている方が珍しいよ。」


 この子も余りスピネルくんと年は離れてなさそうだ。


 ( …ああ、二人は境遇が似てる部分があるからな。年も近いのもあるだろう。)


 境遇?そういえば、コランダムの人ってほぼ若い人ばかりだし、それと何か関係あるの?


 ( ―俺の口から言うのは荷が重すぎる。それにお前が知ってしまうのは おかしい事になるだろう?)


 確かに、そうだね。

 

            ♢


 どうやら、食べ物は奥の部屋にあるらしく。彼らは朝食を取りに行ったらしい。


 しばらくして、スピネル、マラカイト、クリスが三人揃って広間に戻ってきた。



 スピネルくんは大丈夫だろうか。彼の反抗心には僕を心配にさせた。

 

 「―さっきはむかついただけだ。弱いやつは弱い、俺は謝らないからな。」

 

 彼はそう言ってマラカイトくんの隣に座る。


 「あなたね、きちんとけじめをつけないと困るのは―」


 「まぁ、まぁ。クリスちゃんだったかな。本人も考えがあるようだし、無理して謝られても返ってよくないし。」


 クリスちゃんの言ってる事は間違ってはない。


 だが、謝りたくない人を無理に謝らせてもなにも意味がないだろう。


 「そ、そうだよ。クリス、そもそもスピネルは謝る人じゃないし。」


 「はぁ?マアラ、何いってんだ!」


 「待った!もうよそう。楽しい朝食がもったいないよ。さあ、みんなで食べよう!」


 僕は、我慢出来ずに仲裁に入った。彼らは仲が良いんだろう。


 僕が原因でケンカなんて真っ平だ。


 

 僕らは黙って、しかし、輪を作って朝食を食べた。


 僕も輪の中に入れてくれてる。


 不思議だ、ケンカになりそうな切迫した雰囲気なのに一人としてこの場を離れない。


 「…経優様、召し上がらないのですか?」


 「ん?ああ、もうサファと食べちゃったし…」


 「サファ様と!良いなー私も立ち会いたかった。」


 彼女は目を輝かせて特製サンドイッチを頬張った。


 「へっ!あの意気地なし女のどこがいいんだよ。」


 「はあ?あんた、あんまりサファ様のこと悪くいうとちょん切るわよ」


 「うるせぇ!ってどこをだよ!」


 彼らはご飯を食べながら今にも戦争が起きそうなくらいの言い合いをしていた。


 「いつもこんな感じです。気にしないであげて下さい。」


 「…彼ら実は仲良かったり?」


       『『それはない!』』


 うーん、朝から子供は元気がいいね…


 ( はぁ、手が掛かるがな…)

こんばんは。石乃岩緒止いしのいわおとです。

 いつもご愛読、ありがとうございます。

 今回は、えー、、茶番回でしょうか。作者も困惑しております。少し迷走中で、思うように行く時と行かない時ってありますよね…一応、主要キャラは出てきました。

 明日に間に合うよう、今から頑張りたいと思います。

 バイバイ

 

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