29. コレッて、フラグか…?
アチラコチラから「はぁ〜」と、溜息が絶賛溢れてます。 元の世界からの承諾も無しに、元の世界のモノは勝手に売られないからね…。 「ちくしょうーッ!」の声と一緒に、ど○を浴びるように飲む(正に浴びてる?)呑んだくれ太郎達。 「ハル?どったの?」と祖母から尋ねられた俺は、今までにしていた俺と彼等の話しを祖母に教えた。 俺と祖母の会話に「もしかしたら…」と、期待を込めて聞き耳を立てる彼等だったが、「大神様に嫌われちゃなんねーね」の1言に、敢え無く撃沈。 膝から腰から崩れ落ちる彼等(あんな崩れ落ち方って、するんだね〜)。 ちょびりちょびりと飲んでいたオリオールさんが、何かを思い出したような顔をしたかと思ったら、「ところでハルカさん。先程からハルカさんやミヨカズさんが言う、大神様とは?」と聞かれました。 あッ、オリオールさんが言うミヨカズとは、『美代一』と書いて『みよかず』と読む、祖母の名前です(あれ?祖母の自己紹介はしてなかったかな?)。 「遥か遠い昔、白い大きな狼の棲家だったのが、この温泉宿の源泉だったんです。狼様を敬う事から大神様と呼んだんです」と、温泉宿の名前の由来を教えました。 『白い大きな狼』をキーワードに、「それって、もしかして…」と、頭の中で何かを想像しているであろうオリオールさんに、「たぶんですが、その通りかと思います。ですが」と間を開けてから、「異世界にあのような神獣?は、存在していませんからね」と、優しく訂正しておきました。 「ですよね~」とホッとしたオリオール(だってコレッて、絶対にパニックになるパターンだよね…)。