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討滅者
”蒼”が薙ぐ。
蒼風がアビスから溢れし魔軍を討滅したのだ。
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「あれは……」
「まさか……」
「あの国の……」
「運命」
第六魔王決戦。
第六魔王の軍勢の絶対防衛ラインの死守。
その決戦において、嵐光と共に現れた討滅者は規格外の力をみせた。
数多の魔を薙ぎ払った蒼光の”主”。
この戦場で第六魔王軍との決戦に参加した戦士達が一様に息をのんだ。
次元が違う、気合が違う。殺してきた数が違う。
マジ半端ない根性。
無辜の民を蹂躙する残虐な第六魔王軍すらも、”蒼”が発する殺気に恐怖を覚えていた。