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ロードレス
瞬間、蒼光が終息する。
数多の魔物を薙ぎ払い、”蒼光”が収束する。
その光を数多の者がみた。
アビスからあふれ出る大量の魔軍。
それを一度の奇跡が薙ぎ払ったのだ。
「――引き当てたな」
ギルド長シエトは蒼光を見据え、眼鏡を押し上げた。
今は
「第六魔王に四天王。”背神”まで向こうにいる以上、並みのカードでは勝てない。
”ジョーカー”……いや、それを超えるものを……ルールから外れた者を呼ばねばならない」
その点で”蒼光”は一番だった。■■を滅ぼすという点において彼を上回る者は存在しない。
「ようこそ。第六魔王決戦都市シックス・クロスへ。
歓迎しよう■■■■……いや……」
「――ロードレス」
風が吹いた。