表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TSUSHIMA 魔魅ブギらんど  作者: わたなべみゆき
110/110

第二十八章 その一

「では、我々もいくぞ!」

 安國と顔を見合わせると確認し合うように「ん」と小さく頷きあった。

「龍太郎、敵陣が光の矢に気づいたら、すぐに飛んでくれ」

「はい! かしこまりました」

 龍太郎は大きな青い目を更に大きく輝かせた。

 シューッ。

 光の矢が闇の召喚者達に向けて放たれた。

 グワーッ。

 大きなうめき声と共に、背中を向けていた闇の兵士達が後ろを振り返り、不気味に黒目で信國達をみると、すぐに襲いかかろうと走り出した。

「龍太郎! 行けー」

 剣を振り上げた信國。龍太郎は、その声と同時に、ものすごいスピードで白嶽の方向へと飛んだ。

 ゥヴオー! ウワー!

 後ろから怒号と共に、追り来る闇の兵士達の動きが伝わってくる。

「龍太郎、思ったよりも速いぞ。大丈夫か⁉」

「まだまだ! このまま、こちらに引き付けて、その後、引き離します」

 その言葉の通り、闇の兵士達は猛スピードで龍太郎を追って行った。

 走って行く者もあり、馬に乗って追う者もいる。

 龍太郎のすぐ後ろに迫った兵士は、モンゴル兵のような恰好をしていた。その隣にいるのは日本の侍である。おそらく元寇の時にむごい殺され方をして、恨みを抱え続けていた魂達なのであろう。矢が刺さったままの者もいる。顔や体にある傷から血が流れているのも生々しい。

 龍太郎を追う姿は、怒りと憎しみのエネルギーに満ち、龍太郎や信國達に底知れない恐怖感を与えた。

「あゆみ様、どうか光の召喚をうまくやってください。俺ら達、命がけですよ~」

 龍太郎は時おり、後ろを振り返りながら叫んだ。

「大丈夫だ! あゆみ様ならきっと、うまくやってくれる」

 龍太郎の体をなでながら安國が口をきっと結んだ。


 その頃、あゆみ達は首塚に向かって、神社の階段の東側の崖を木々の間を縫いながら登っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ